元となった辞書の項目
above all
解説
1. 基本情報と概要
単語・表現: above all
品詞: 副詞句(フレーズ的に使われる副詞 / 接続的表現)
意味(英語): “most importantly,” “more than anything else.”
意味(日本語): 「何よりもまず」「とりわけ重要なことは」「なによりも最優先で」といったニュアンスを持ちます。
→ 主に「これが一番重要だよ」という場面で使われる表現です。
- 活用形: 固定フレーズのため、形を変える活用はありません。
- 他の品詞形との関連: 「above」(前置詞、副詞、形容詞) と「all」(形容詞、代名詞) から構成されていますが、「above all」はまとまった熟語として扱われ、他の品詞へ直接変化する形はありません。
CEFRレベル: B1(中級)
→ 日常的にもよく登場し、英語学習中級者なら積極的に使いたい表現です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- above (前置詞/副詞) … 上方、上に
- all (名詞/代名詞/形容詞) … 全て、すべての
- これらが組み合わさって「なによりも」「最優先に」という意味を持つフレーズとなっています。
- above (前置詞/副詞) … 上方、上に
他の単語との関連性:
- 「above」そのものは「より高い位置に」という意味で使われます。
- 「all」は「全て」「全部」という意味を持ちます。
- これらを組み合わせた俗に言う「固定表現(idiomatic expression)」です。
- 「above」そのものは「より高い位置に」という意味で使われます。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- Above all else → (何よりも最優先で)
- Above all things → (他の何をおいても)
- First and foremost → (何よりもまず)
- Most importantly → (最も重要なのは)
- Remember above all → (何よりもまず覚えていて欲しいのは)
- Consider above all → (何よりも〜を考慮する)
- We must focus above all on… → (私たちは何よりもまず〜に集中しなければならない)
- Above all, stay calm. → (何よりもまず、落ち着いてください)
- Above all in priority → (優先する中でも最も上位に)
- Above all, take care of yourself. → (何よりもまず、自分を大事にしてください)
- Above all else → (何よりも最優先で)
3. 語源とニュアンス
語源:
- 「above」は古英語の “abufan” (上方に、という意味)に由来し、それが中英語の “aboven” を経て “above” となりました。
- 「all」は古英語の “eall” (全て)に由来しています。
- それらが合わさって、現代の「above all」という表現になりました。
- 「above」は古英語の “abufan” (上方に、という意味)に由来し、それが中英語の “aboven” を経て “above” となりました。
ニュアンス・使用時の注意点:
- 「これが一番重要だ」という強調を表すための表現です。
- 書き言葉・話し言葉どちらでも使われますが、特に書き言葉では「接続詞的」に段落の要点を強調するときによく用いられます。
- トーンとしてはフォーマルすぎずカジュアルすぎず、万能に使えるイメージです。
- 「これが一番重要だ」という強調を表すための表現です。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文・イディオム
- Above all, [主語 + 動詞] …
- 「何よりもまず〜」という形で、文頭に置かれやすい。
- 「何よりもまず〜」という形で、文頭に置かれやすい。
- [主語 + 動詞], above all.
- 文末で強調する形。「なによりも」を最後に付け足す。
- Above all, [主語 + 動詞] …
フォーマル / カジュアル:
- ビジネスEメールでも使えますし、カジュアルな会話でも使えます。後に続く内容が大切だと伝えたいときに有効です。
文法上のポイント:
- 「above all」は副詞句として扱われます。
- 連結語(connector)として文章の冒頭や真ん中に置いて「強調」を行うのが一般的です。
- 「above all」は副詞句として扱われます。
5. 実例と例文
(A) 日常会話での例文
- Above all, don’t forget to have fun on your trip.
- 「何よりも、旅行中は楽しむのを忘れないでね。」
- 「何よりも、旅行中は楽しむのを忘れないでね。」
- I want to try different foods, but above all, I need good coffee.
- 「いろいろな食べ物を試したいんだけど、何よりもコーヒーがおいしいことが大事なんだ。」
- 「いろいろな食べ物を試したいんだけど、何よりもコーヒーがおいしいことが大事なんだ。」
- Above all, stay calm and don’t panic.
- 「何よりもまず、落ち着いてパニックにならないでね。」
(B) ビジネスシーンでの例文
- Above all, we must ensure the client’s satisfaction.
- 「何よりもまず、クライアントの満足を確実にする必要があります。」
- 「何よりもまず、クライアントの満足を確実にする必要があります。」
- Above all, the project deadline cannot be missed.
- 「何よりもまず、プロジェクトの締め切りを守らなければなりません。」
- 「何よりもまず、プロジェクトの締め切りを守らなければなりません。」
- Our company values teamwork above all else.
- 「当社では、何よりもチームワークを大切にしています。」
(C) 学術的な文脈での例文
- Above all, the researcher must maintain ethical standards.
- 「何よりもまず、研究者は倫理基準を守らなければならない。」
- 「何よりもまず、研究者は倫理基準を守らなければならない。」
- The experiment showed various results, but above all, it confirmed the hypothesis.
- 「実験では様々な結果が得られましたが、何よりも仮説を裏付けました。」
- 「実験では様々な結果が得られましたが、何よりも仮説を裏付けました。」
- Above all, further studies are needed to validate these findings.
- 「最も重要なのは、これらの研究結果を検証するために追加調査が必要であるということです。」
6. 類義語・反意語と比較
- 類義語
- Most importantly (最も重要なことに)
- First and foremost (まず第一に)
- Primarily (主に、特に)
- Especially (特に)
- In particular (特に、とりわけ)
- Most importantly (最も重要なことに)
これらのフレーズは「どれが一番重要化」を伝える場合に使われますが、above all
は比較的カジュアルかつ幅広い文脈で「最重要のポイント」を強調するときによく用いられます。
- 反意語
- 直接の反意語はあまりありませんが、逆に「それほど重要ではない」などを言う場合は
less importantly
などを使うことがあります。
- 直接の反意語はあまりありませんが、逆に「それほど重要ではない」などを言う場合は
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /əˈbʌv ɔːl/ または /əˈbʌv ɔl/
- イギリス英語: /əˈbʌv ɔːl/
- アメリカ英語: /əˈbʌv ɔːl/ または /əˈbʌv ɔl/
アクセント:
- “above” の後半 “-bove” に弱くアクセントがあり、それに続けて “all” が軽く発音されます。
- 強く言いたいときは “above ALL” のように最後にアクセントを置いてもかまいません。
- “above” の後半 “-bove” に弱くアクセントがあり、それに続けて “all” が軽く発音されます。
よくある発音の間違い:
- 「アバボール」のように繋げてしまうケースがありますが、実際には “ə-bʌv” と “ɔːl” をやや区切るイメージで発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
スペルミス
- “abobe all” と書いてしまう(
above
のスペルミス) - “abov all” と書いてしまう(
above
の最後のe
を落とす)
- “abobe all” と書いてしまう(
混同しやすい同音異義語との混同
- “over all” (“overall” と勘違いするなど) と区別が必要。
- “overall” は「総合的に見て」「全体として」という意味で使われることが多い。
- “over all” (“overall” と勘違いするなど) と区別が必要。
試験対策
- TOEICや英検などの読解問題で、文章中の論旨をまとめる接続表現(もしくは副詞句)として出題されることがあります。
- 「強調を表す言葉はどれか」などの問題で「above all」が選択肢に挙がる可能性があります。
- TOEICや英検などの読解問題で、文章中の論旨をまとめる接続表現(もしくは副詞句)として出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
覚えやすくするためのイメージ
- 「上に(above)すべて(all)を置く」→「最も上位にある」→「優先順位が一番高い」という連想をすると理解しやすいです。
音やスペリングのポイント
- “above” の “-bove” は /bʌv/ と、「バ」のように発音することを意識すると正しく言いやすくなります。
勉強テクニック
- 書き出すときに「Above all, 〜」と決めておき、文の導入で「最重要点」を宣言するクセをつけると、説得力のある英作文やスピーチができます。
- 書き出すときに「Above all, 〜」と決めておき、文の導入で「最重要点」を宣言するクセをつけると、説得力のある英作文やスピーチができます。
以上が「above all」の詳細な解説です。「何よりも大事なことは…」と主張したいときに、とても便利なフレーズです。ぜひ覚えておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
何よりも(重要なのは), とりわけ, 中でも