元となった辞書の項目
turn on
解説
1. 基本情報と概要
単語(フレーズ): turn on
品詞: 句動詞 (phrasal verb)
意味(英語・日本語)
1) “to switch something on”: 「(電気・機械などを)つける、作動させる」
- 例えば、ライトやテレビ、ラジオなどのスイッチを入れるときに使います。
- 日常生活や会話で、とてもよく登場する使い方です。
2) “to make someone feel excited or sexually aroused”: 「人を興奮させる、性的に刺激する」
- 略式でややカジュアルなニュアンスがあります。「興奮させる」という文脈だけでなく、「やる気を起こさせる」など比喩的にも使われることがあります。
3) “to suddenly attack or oppose someone”: 「急に敵意を向ける、攻撃的になる」
- 「turn on a person」の形で使い、「今まで仲間だったのに急に襲いかかる、裏切る」というような場面を表します。
活用形
- 一般の動詞 “turn” の活用
- 【原形】turn
- 【三人称単数現在形】turns
- 【過去形】turned
- 【過去分詞形】turned
- 【進行形】turning
- 【原形】turn
「turn on」は句動詞なので、形としては組み合わせが変わらず、上記の “turn” 部分を適宜活用させます。
例:
- He turns on the TV.
- He turned on the TV.
他の品詞化の例
- 名詞 “turn-on” (口語的表現):
- “That’s a real turn-on for me.”(「それは私にとってすごく魅力的だ」)のように、興奮させるもの・魅力的なものを指す名詞表現で使われることがあります。
- “That’s a real turn-on for me.”(「それは私にとってすごく魅力的だ」)のように、興奮させるもの・魅力的なものを指す名詞表現で使われることがあります。
- “turn” は動詞だけでなく名詞 (“make a turn” など) でも使われますが、「turn on」という句動詞は基本的に “turn” (動詞) + “on” (副詞/前置詞) の形で用いられます。
CEFRレベル目安
- B1(中級): 基本的な句動詞として日常会話で頻出し、多少ニュアンスが複数あるため中級レベル。
2. 語構成と詳細な意味
- turn: 「回す」「向きを変える」「変化する」などの意味のある動詞
- on: 「上に」「スイッチが入っている状態」などを示す副詞・前置詞
関連語や派生語
- “turn off”: 「〜のスイッチを切る」「人の興味を失わせる」
- “turn over”: 「反転させる」「譲る」など
- “turn around”: 「向きを変える」「好転させる」など
よく使われるコロケーション(共起表現)・フレーズ 10選
- turn on the light (ライトをつける)
- turn on the TV (テレビをつける)
- turn on the radio (ラジオをつける)
- turn on the heating / turn on the heat (暖房をつける)
- turn on the air conditioner (エアコンをつける)
- turn on the tap / turn on the faucet (水道の蛇口をひねる)
- turn on someone(人に敵意を向ける)
- turn on the charm(魅力を全開にする)
- get turned on by 〜(〜に興奮・やる気をかき立てられる)
- turn on a dime(素早く方向転換する; 主に比喩的表現)
3. 語源とニュアンス
- 語源:
- “turn” はラテン語由来(ラテン語 “tornare” = 「回す」)から、古フランス語 “tourner” を経て英語に入りました。
- “on” は古英語 “on” からきており、「上に」や「接触」の概念を持ちます。
- “turn” はラテン語由来(ラテン語 “tornare” = 「回す」)から、古フランス語 “tourner” を経て英語に入りました。
- 歴史的使用:
- “turn on” という組み合わせは、機器の電源を入れる意味で産業革命以降、電気の普及とともに広がったと考えられます。
- “turn on” という組み合わせは、機器の電源を入れる意味で産業革命以降、電気の普及とともに広がったと考えられます。
- ニュアンス・使用時の注意点:
- カジュアルな日常表現として最もよく使われます。
- 「性的に興奮させる」意味で使うときはやや口語的なので、フォーマルな場面では避けることが多いです。
- 「急に敵意を向ける」意味は、文脈によっては強い表現になるため注意が必要です。
- カジュアルな日常表現として最もよく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 他動詞用法:
- “turn on + 目的語” → The subject turns something on.
- 例: “I turned on the TV.”(私はテレビをつけた)
- 分離可能な句動詞なので、目的語が代名詞の場合は「turn it on」のように “it” を間に挟むのが通常です。
- 例: “Turn it on!”(それのスイッチを入れて!)
- “turn on + 目的語” → The subject turns something on.
- 自動詞的用法(口語):
- 話し言葉で文脈上「turn on」の対象がわかる場合に目的語を省略することがあります。
- 例: “Did you turn on?” → フランクな言い方ではあるが、「スイッチ入れた?」くらいの意味。
- 話し言葉で文脈上「turn on」の対象がわかる場合に目的語を省略することがあります。
- イディオム的表現:
- “turn on someone” = 「人に襲いかかる」「敵意を向ける」
- “turn on the charm” = 「愛嬌を振りまく、魅力を発揮する」
- “turn on someone” = 「人に襲いかかる」「敵意を向ける」
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “Could you turn on the lights? It’s getting dark.”
(電気をつけてくれる? 暗くなってきたよ。) - “I always turn on the TV when I get home.”
(家に帰ったらいつもテレビをつけるんだ。) - “This music really turns me on!”
(この音楽、本当に私をワクワクさせる!)
ビジネスでの例文
- “Please turn on the projector for the presentation.”
(プレゼンのためにプロジェクターをつけてください。) - “He tends to turn on his colleagues when under pressure.”
(彼はプレッシャーがかかると同僚に敵意を向けがちです。) - “Could you turn on the conference call at 3 pm?”
(3時に電話会議を開始してもらえますか?)
学術的・フォーマルな文脈での例文
- “Upon entering the lab, make sure to turn on all necessary equipment.”
(研究室に入ったら、必要な装置の電源をすべて入れるようにしてください。) - “Her research turned on a single hypothesis: that time travel is theoretically possible.”
(彼女の研究は、タイムトラベルは理論的に可能だという一つの仮説を軸に展開していた。) - “The debate turns on the definition of ‘consciousness’ in this context.”
(この議論は、この文脈における「意識」の定義をめぐって展開されている。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “switch on” (スイッチを入れる)
- 同じく「電源を入れる」の意味。 “turn on” よりも少し機械的・直接的な印象。
- 同じく「電源を入れる」の意味。 “turn on” よりも少し機械的・直接的な印象。
- “activate” (起動させる)
- よりフォーマルで技術的なニュアンス。アプリやシステムを「有効化する」ニュアンス。
- よりフォーマルで技術的なニュアンス。アプリやシステムを「有効化する」ニュアンス。
- “excite” (興奮させる)
- “turn on” の「興奮させる」意味に近いが、フォーマル度は高め。感情的・科学的どちらでも使用。
- “turn on” の「興奮させる」意味に近いが、フォーマル度は高め。感情的・科学的どちらでも使用。
反意語
- “turn off” (OFFにする、スイッチを切る、興味をなくさせる)
- 最も直接的な反義表現。
- 最も直接的な反義表現。
- “switch off” (スイッチを切る)
- “switch on” の反対。
- “switch on” の反対。
- “bore” (退屈させる)
- “turn on” の「興奮させる」の反意的ニュアンスを持ちます。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA:
- イギリス英語: /ˈtɜːn ɒn/
- アメリカ英語: /ˈtɝn ɔn/
- イギリス英語: /ˈtɜːn ɒn/
- 強勢:
- “turn” の “tur” 部分をやや強めに、次いで “on” が続きます。
- イギリス英語では “ɒ” (口を少し縦に開くような「オ」)の音、アメリカ英語では “ɑː” や “ɔː” のように伸ばし気味に発音されます。
- “turn” の “tur” 部分をやや強めに、次いで “on” が続きます。
- よくある間違い:
- “turn” の “r” を強く巻きすぎる、あるいは全く発音しない日本人学習者がいます。英米で少し異なる “r” の発音に注意。
- “on” が [ən] のように曖昧になることも。
- “turn” の “r” を強く巻きすぎる、あるいは全く発音しない日本人学習者がいます。英米で少し異なる “r” の発音に注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “trun on” と “r” と “u” を入れ替えてしまうミスが時々見られます。
- 同音異義語との混同: “turn in” や “turn off” など、似た形の句動詞が多いので文脈に注意。
- TOEIC・英検など試験対策:
- 日常会話の表現としてリスニングやリーディングで頻出。
- ビジネスメールや会話で「turn on/off」の指示がしばしば出るので注意。
- 日常会話の表現としてリスニングやリーディングで頻出。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ回路: スイッチを “回して(turn)” “オン(on)” にするイメージを頭に描くと覚えやすいです。
- ストーリーで覚える:
- 帰宅後にまずは “turn on the light” → 照明をつける
- テレビも “turn on the TV” → テレビをつける
- その上で「この番組、私をワクワクさせる(turn me on)」という具合につなげると、「つける」と「興奮する」の両方を覚えられます。
- 帰宅後にまずは “turn on the light” → 照明をつける
- スペル確認: “turn” の “u” の位置を間違えやすいので “t-u-r-n” と声に出して確認しましょう。
以上が “turn on” の詳細な解説です。日常会話でもビジネスでもあらゆるシーンでよく使うので、スイッチを入れるようにさっと覚えて使いこなしてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(電気・ガス・エアコンなど)をつける
意味(2)
(水・ガスなどが)出る, 明かりがつく
意味(3)
(人)をわくわくさせる