最終更新日:2025/01/04
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元となった辞書の項目

as a whole

副詞

全体として, まとめて, 総じて

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全体として、プロジェクトは成功だった。

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解説

1. 基本情報と概要

単語(フレーズ): as a whole

品詞: 副詞句 (adverbial phrase)

英語での意味

“in its entirety” / “overall”。「全体として」「総合的に見て」という意味を持ち、何かを部分ではなく、一つのまとまりとして扱うときによく使われる表現です。

日本語での意味

「全体として」「まとめて見れば」という意味です。部分的・断片的な視点ではなく、物事や状況を総合的に捉えるニュアンスがあります。たとえば、「会社全体として考えたとき」「社会全体を見渡すと」というように、部分ではなく全体を強調したいときに使う便利な表現です。

難易度レベル(CEFR)


  • B2: 中上級

    一般的な文章や会話でもめずらしくなく使われる表現ですが、「全体を見渡す」という視点を示す抽象性があるため、中上級程度の英語学習者にとって自然なレベルの表現です。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • as(接続詞・前置詞などで使われる語)

  • a(冠詞)

  • whole(「全体」や「全て」を意味する形容詞/名詞)

ただしas a wholeは、まとまって「副詞句」として機能するイディオム的な表現なので、文法的には分解しすぎず「ひとかたまり」のフレーズとして覚える方が自然です。

関連・派生語や類縁表現


  • on the whole: 「全体的に見て」「概して」(意味は非常に近い)

  • in general: 「一般的に」「概して」

  • overall: 「全体的に」「総合的に」

よく使われるコロケーション(例と日本語訳)10選


  1. the country as a whole(国全体として)

  2. society as a whole(社会全体として)

  3. the community as a whole(コミュニティ全体として)

  4. our team as a whole(私たちのチーム全体として)

  5. look at something as a whole(何かを全体として見る)

  6. consider it as a whole(それを全体として考える)

  7. the population as a whole(人口全体として)

  8. the organization as a whole(組織全体として)

  9. evaluate the project as a whole(プロジェクトを全体として評価する)

  10. address the issue as a whole(その問題を全体として扱う)


3. 語源とニュアンス


  • asの語源は古英語の「ealswā, alswā」など。

  • wholeの語源は古英語の「hāl(完全な、健全な)」から来ています。

「as a whole」という表現は、歴史的には「物事を完全なものとして捉える」というニュアンスを受け継いでおり、部分ではなくひとかたまりとして見る観点を表します。

ニュアンス・使用時の注意


  • 「全体として」判断・評価をするときに使うため、分析などで細かい部分に言及するのでなく、全体的な傾向や印象を述べるときに用いられます。

  • カジュアルな会話でも使われますが、レポートやプレゼンテーションなど、フォーマルな文脈でもよく見かけます。


4. 文法的な特徴と構文

一般的な構文


  1. [主語], as a whole, [動詞] ...

    例: “Our department, as a whole, is doing well this quarter.”

  2. [主語] + [動詞] + [目的語] as a whole.

    例: “We should consider the data as a whole.”

文の途中や文末に挿入して使われることが多いため、カンマを使って文を区切る場合もあります。

フォーマル/カジュアル


  • フォーマル/ビジネス:プレゼンやレポートなどで「全体として」「総合的に見て」という意味を表すために使用。

  • カジュアル:日常会話でも自然に使われるが、もう少し簡単に “overall” や “in general” を使うことも多い。


5. 実例と例文

日常会話での例文 (3例)


  1. “As a whole, I think this neighborhood is pretty safe.”

    → 「全体として、この近所はかなり安全だと思うよ。」

  2. “Our family, as a whole, enjoys hiking on weekends.”

    → 「うちの家族は、全体的に見て週末にハイキングを楽しんでるよ。」

  3. “Looking at the menu as a whole, it seems quite expensive.”

    → 「メニュー全体を見た感じ、結構高いね。」

ビジネスシーンでの例文 (3例)


  1. “The company, as a whole, must adopt a more customer-centered approach.”

    → 「会社全体として、もっと顧客目線のアプローチを取らなければなりません。」

  2. “We need to analyze these financial reports as a whole rather than focusing on individual months.”

    → 「各月だけに注目するのではなく、これらの財務報告書を全体として分析する必要があります。」

  3. “As a whole, our sales figures this quarter are better than expected.”

    → 「総合的に見て、今期の売り上げは予想以上に良いです。」

学術的・フォーマルな文脈での例文 (3例)


  1. “When examining the data as a whole, we observe a significant upward trend.”

    → 「データを全体として調べると、顕著な上昇傾向が見られる。」

  2. “The study emphasizes the importance of viewing environmental factors as a whole.”

    → 「その研究は、環境要因を全体として捉えることの重要性を強調している。」

  3. “As a whole, the results suggest a need for policy reform.”

    → 「全体として、結果は政策改革が必要であることを示唆している。」


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. on the whole(概して / 全体的に)


    • ほぼ同義で、会話や文章の中でもよく入れ替え可能。

    • 若干カジュアル度が高く、口語・文語どちらでもOK。


  2. overall(全体的に / 概して)


    • 形容詞や副詞として使える点で少しバリエーションが広い。


  3. in general(一般的に / 概して)


    • より広い意味でも使いやすく、「概して言えば」という訳が近い。


反意語


  • in part(部分的に / 一部だけ)

  • partially(部分的に)

部分的・断片的な見方を強調したい場合はこれらを使います。


7. 発音とアクセントの特徴

発音記号(IPA)


  • 米国英語(AmE): /æz ə hoʊl/

  • 英国英語(BrE): /æz ə həʊl/

強勢(アクセント)の位置


  • 通常 “as a WHOLE” の “whole” に自然な強勢がきやすいです。

  • “as” や “a” は弱まって発音される傾向があります(/əz/ のように聞こえることも)。

よくある発音の間違い


  • “whole” を “hole” (/hoʊl/) と混同しないように注意。

    両者はスペルが違いますが、音としては同じ [hoʊl] です。しかし whole は “w” があると意識するだけで区別がつきやすいでしょう。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス


    • “as a hole” と書いてしまう間違いに注意。


  2. 同音異義語


    • “whole” と “hole” は同音異義語だが、意味が全く違う。


  3. 文脈・語順


    • 主語の後や文頭、文末など、挿入位置によってカンマで区切るかどうかを判断する。


  4. 試験対策


    • TOEICや英検などのリーディング問題で、「全体を捉える」「まとめて分析する」という箇所で出題されることがある。熟語としてまとめて覚えておくと便利。



9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「as a whole」=「全部まとめて一まとまりと見る」というイメージ。

    「as」を「〜として」、「a whole」を「完全(にまとまったもの)」と考えると、「完全なひとつのものとして」というニュアンスを覚えやすいです。

  • スペルの注意として、「hole」(穴)と書かないように、「“whole” は『ホール』を意識する」と覚えると混同しにくいでしょう。

  • 自然な会話や文章で何度も耳にしたり、使ってみたりすることで、使いどころをしっかり体得できます。


以上が、副詞句 “as a whole” の詳しい解説です。全体的な視点を強調したいときに、ぜひ活用してみてください。

意味のイメージ
as a whole
意味(1)

全体として, まとめて, 総じて

意味を覚えるための辞書問題

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