元となった辞書の項目
mosque
解説
名詞 mosque
の徹底解説
1. 基本情報と概要
英語: mosque
日本語: モスク(イスラム教徒が礼拝を行う建物)
品詞: 名詞 (countable noun: 複数形は mosques)
モスクは、イスラム教の礼拝や集会が行われる宗教的な建物です。イスラム教徒が毎日の礼拝や金曜礼拝のときに集まる場所であり、とても神聖な役割を持っています。礼拝のための場所というニュアンスが強い単語です。
- CEFRレベル: B2(中上級)
モスクは、宗教や文化についての話題で使用されるため、ある程度の語彙レベルを要する単語です。
活用形と他の品詞
- 複数形: mosques
- 動詞形や形容詞形は一般的ではありません。
例: “mosque” から直接派生した動詞・形容詞は存在しませんが、同根語として「masjid(アラビア語由来の単語)」が使われることがあります。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- mosque は、もともとアラビア語 “masjid” を起源とし、フランス語 “mosquée” やスペイン語 “mezquita” を経て英語に入った外来語です。
- 英語的には接頭語や接尾語が付いているわけではなく、外来語としてそのまま取り入れられています。
コロケーション(共起表現)と関連フレーズ(例:約10個)
- attend a mosque(モスクに赴く/礼拝に参加する)
- visit the local mosque(地元のモスクを訪れる)
- Friday prayers at the mosque(金曜の礼拝をモスクで行う)
- mosque architecture(モスクの建築様式)
- community mosque(地域のモスク)
- mosque renovation(モスクの改修)
- mosque courtyard(モスクの中庭)
- mosque imam(モスクのイマーム〈宗教指導者〉)
- go to the mosque(モスクに行く)
- mosque tour(モスクの見学)
3. 語源とニュアンス
語源
- アラビア語の “masjid” から派生し、フランス語 “mosquée” やスペイン語 “mezquita” を経て、英語の “mosque” となったとされています。
- 語源の “masjid” は “ سجَدَ (sajada) = ひれ伏す、礼拝する” から来ており、“礼拝所” を意味します。
ニュアンスと使用時の注意点
- 宗教施設を指すため、尊重や敬意をもって使われる言葉です。
- 語感はフォーマル・インフォーマル問わず使われますが、宗教的な話題である点に注意する必要があります。
- 会話、ジャーナリズム、旅行ガイド、学術分野など幅広い文脈で使われます。
- とくに口語でも文語でも問題なく使えますが、敬意を払った態度を示すことが望ましいです。
4. 文法的な特徴と構文
- 品詞: 名詞(可算名詞)
- 冠詞が必要な場合: a mosque, the mosque
- 複数形: mosques
- 冠詞が必要な場合: a mosque, the mosque
- 一般的な構文例:
- “There is a mosque near the station.”
- “He goes to the mosque every Friday.”
- “There is a mosque near the station.”
- フォーマル/カジュアルを問わず、「モスク」という概念を伝えるときに用いられます。
5. 実例と例文
A. 日常会話での例文(3つ)
- “Are there any mosques around here? I’d like to visit one.”
(この近くにモスクはありますか?訪れてみたいのですが。) - “My friend and I visited the local mosque for a cultural tour.”
(友人と一緒に地域のモスクに文化見学で行きました。) - “He attends the mosque regularly to meet with his community.”
(彼はコミュニティの人々と会うために定期的にモスクへ通っています。)
B. ビジネスシーンでの例文(3つ)
- “Our tour company arranges visits to the historic mosque as part of the local experience.”
(私たちの旅行会社では、現地体験の一環として歴史的なモスクへの訪問を手配しています。) - “The city’s development plan includes the restoration of old mosques.”
(市の開発計画には、古いモスクの修復が含まれています。) - “We should be mindful of prayer times when scheduling meetings near the mosque.”
(モスクの近くで会議の予定を組むときは礼拝の時間に配慮する必要があります。)
C. 学術的な文脈での例文(3つ)
- “Researchers examined the architectural significance of Ottoman-style mosques.”
(研究者達はオスマン様式のモスクの建築学的特徴を調査しました。) - “The mosque serves not only as a religious center, but also as a cultural hub.”
(モスクは単に宗教施設としてだけでなく、文化的な中心地としての役割も果たしています。) - “Professor Smith’s paper on medieval mosques highlights their historical importance.”
(スミス教授の中世のモスクに関する論文は、それらの歴史的な重要性を強調しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “masjid”(マスジド)
- アラビア語由来の単語で「礼拝所」を指します。イスラム圏での正式名称に近いですが、英語圏でも稀に使われることがあります。
- アラビア語由来の単語で「礼拝所」を指します。イスラム圏での正式名称に近いですが、英語圏でも稀に使われることがあります。
- “chapel”(礼拝堂)
- キリスト教の小さめの礼拝堂で、“mosque” とは宗教が異なるためニュアンスが異なります。
- キリスト教の小さめの礼拝堂で、“mosque” とは宗教が異なるためニュアンスが異なります。
- “temple”(寺院)
- 仏教・ヒンドゥー教・シク教などで使用されることが多い場所です。
- 仏教・ヒンドゥー教・シク教などで使用されることが多い場所です。
- “synagogue”(シナゴーグ)
- ユダヤ教の礼拝所。別の宗教施設です。
これらは「宗教施設」という点では似ていますが、それぞれの宗教に対応する施設なので、置き換えはできません。
反意語
- 厳密な反意語は存在しませんが、宗教施設の違いとしてキリスト教の “church” やユダヤ教の “synagogue” などが挙げられます。完全な「反対」ではなく、別の宗教施設という位置づけです。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA(アメリカ英語): /mɑːsk/
- IPA(イギリス英語): /mɒsk/
- アクセントは1音節の単語なので語頭に来ます。
- アメリカ英語では “モースク” のように母音が長めになり、イギリス英語では “モスク” のように短めの母音になります。
- よくある間違いとして “mask(マスク)” と混同してしまうことがあるので、/ɑː/(アメリカ英語)か /ɒ/(イギリス英語)の発音の違いに注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “mosque” を “mosk” や “mosqueu” などと間違える例があります。
- 同音異義語?: “mask(マスク)” と音が似ていて混同しやすいですが、つづりと発音が微妙に異なります。
- 試験対策: TOEICや英検などでは、宗教施設に関する語彙問題や読解問題で出題される場合があります。地域文化や社会問題等の話題で出やすいため注意しておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- つづりの語尾
-que
はフランス語由来の単語にしばしば見られます。同じ語尾をもつ英単語「unique」「antique」とセットで覚えると、スペルミスが減るでしょう。 - 「mosque」=「モスク」 とカタカナで頭に入れておくと、発音の混同が減らせます。マスク(mask)とは全く別物なので注意しましょう。
- 宗教施設のリストを作ってまとめて覚える方法もおすすめです(church, temple, synagogue, shrine, mosque など)。
以上が名詞 “mosque” の詳しい解説です。イスラム教の礼拝所として、世界各地に存在し、文化的にも歴史的にも重要な場所である点を意識して学習すると理解しやすいでしょう。
意味のイメージ
意味(1)
イスラム教寺院(外部に数個の尖塔(せんとう)がある独特の建築物)