bitter
1. 基本情報と概要
英単語: bitter
品詞: 形容詞 (adjective)
意味 (英語): Having a sharp, pungent taste or smell; not sweet.
意味 (日本語): 「苦い」「辛辣な」「つらい」という意味を持つ形容詞です。主に味覚で「苦い」というニュアンスを表すほか、「感情的に苦い経験」「辛辣な言葉」など、精神的・感情的につらい、きつい状態を表す場合にも使われます。
例: “This coffee is so bitter that it needs more sugar.”(このコーヒーはとても苦いので、もっと砂糖を入れる必要があるよ)
日常会話では「味が苦い」だけでなく、「 bitter memories (苦い思い出)」のように、心に残るつらい感情を表す場面でよく使われる表現です。表現の幅が広いので、感情面でも食生活でも学ぶと便利な単語です。
活用形
- 原級: bitter
- 比較級: more bitter
- 最上級: most bitter
他の品詞への変化
- 名詞形: bitterness(「苦さ」「悲痛さ・つらさ」)
- 副詞形: bitterly(「苦々しく」「ひどく」)
CEFR難易度の目安
- B1(中級): 味覚や感情を表すのによく使われるため、比較的早い段階で学ぶ単語です。
2. 語構成と詳細な意味
bitter は、明確な接頭語や接尾語を含んだ単語というよりは、一語で完結した形容詞です。
しかし、派生形としては “bitterness” や “bitterly” などがあり、意味の核は「苦い」という感覚にまつわるイメージが一貫しています。
派生語や関連語
- bitterness (n.): 苦さ、悲痛、つらさ
- bitterly (adv.): 苦々しく、ひどく
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(計10個)
- bitter taste(苦い味)
- bitter coffee(苦いコーヒー)
- bitter chocolate(ビターチョコレート)
- bitter remark(辛辣な言葉)
- bitter conflict(苛烈な対立)
- bitter disappointment(苦い失望)
- a bitter pill to swallow(受け入れがたい事実)
- bitter cold(厳しい寒さ)
- bitter debate(激しい議論)
- bitter memory(苦い思い出)
3. 語源とニュアンス
bitter は古英語の “biter” に由来するとされ、ゲルマン祖語までさかのぼると「bite(かむ)」「切り裂く」「とげのある」といったイメージを内包していたと言われています。そこから「舌を刺激して苦味を感じさせる」「辛辣な」という意味に発展しました。
感情面で使う場合は、ただ「悲しい」よりも、「何かやりきれない思い」「強い嫌悪や怒り混じりの失望感」を表すことが多い点に注意が必要です。文章や会話の両方で使えますが、感情のトーンが少し重めになることがあります。ビジネス文書や正式な場面でも、相手を非難するようなニュアンスで使われることがあるので注意しましょう。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞・不可算名詞のような使い分け: 形容詞なので名詞形ではないですが、「bitter」の名詞形 “bitterness” は不可算名詞として使われることが多いです。
- 英語構文での用法:
- “It tastes bitter.”(それは苦い味がする)
- “He is bitter about the result.”(彼はその結果について苦く感じている〈つらく思っている〉)
- “It tastes bitter.”(それは苦い味がする)
イディオム
- a bitter pill to swallow: 受け入れ難いつらい事実や結果
- 会話でも文章でも使われるややフォーマルな表現です。
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル)
- “This soup is a bit bitter. Could you pass me the salt?”
(このスープ少し苦いね。塩を取ってくれる?) - “I have some bitter memories from high school, but I try not to dwell on them.”
(高校時代の苦い思い出があるけど、それにこだわらないようにしてるんだ。) - “Don’t be so bitter about losing the game. There’s always next time.”
(試合に負けたことで、そんなに苦い顔をしないで。次があるよ。)
ビジネスシーン (ややフォーマル)
- “His letter contained a bitter criticism of the new policy.”
(彼の手紙には、新政策に対する辛辣な批判が含まれていた。) - “Although negotiations were bitter, we managed to reach an agreement.”
(交渉は厳しかったけれど、どうにか合意に到達しました。) - “There was a bitter dispute over the project’s budget allocation.”
(プロジェクトの予算配分を巡って激しい争いがあった。)
学術的・フォーマルな文脈
- “The indigenous plant was reported to have an intensely bitter flavor due to its high alkaloid content.”
(その在来植物は、高いアルカロイド含有量のために非常に苦い味があると報告された。) - “His research paper offered a bitter critique of the prevailing economic theories.”
(彼の研究論文は、支配的な経済理論に対して痛烈な批判を展開した。) - “The prevalence of bitter sentiments among the population indicated a deeper social conflict.”
(国民の間に広まる苦々しい感情は、より深い社会的対立を示唆している。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- sour (形容詞): 「酸っぱい」/「不快な」
- “bitter” は苦味に焦点を当てるが、“sour” は酸味に焦点を当てる。感情表現の比喩では、やや不快感やむっとするニュアンス。
- “bitter” は苦味に焦点を当てるが、“sour” は酸味に焦点を当てる。感情表現の比喩では、やや不快感やむっとするニュアンス。
- harsh (形容詞): 「厳しい」「耳障りな」
- “bitter” は感情的な苦さを強調し、 “harsh” は厳しさや刺激の強さを指す。
- “bitter” は感情的な苦さを強調し、 “harsh” は厳しさや刺激の強さを指す。
- acrimonious (形容詞): 「手厳しい」「辛辣な」
- 法廷やビジネス文書など、もっとフォーマルな場面での感情的争いに使われる硬い単語。
- 法廷やビジネス文書など、もっとフォーマルな場面での感情的争いに使われる硬い単語。
- resentful (形容詞): 「恨みに思っている」「腹を立てている」
- “bitter” に近い感情的な要素はあるが、心の中で恨みを抱いているニュアンスが強い。
反意語 (Antonyms)
- sweet (形容詞): 「甘い」「優しい」
- 最も対照的な味覚表現。「苦い」の反対の「甘い」。
- 最も対照的な味覚表現。「苦い」の反対の「甘い」。
- pleasant (形容詞): 「快い」「心地よい」
- 苦い(嫌な・つらい)経験の反対。気持ちがいいものを表す。
- 苦い(嫌な・つらい)経験の反対。気持ちがいいものを表す。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈbɪt.ər/ (イギリス英語), /ˈbɪt̬.ɚ/ (アメリカ英語)
- アクセント(強勢): [bít-ər] のように、最初の音節 “bit” に強勢があります。
- アメリカ英語では “-t-” の音がやや “-d-” に近い発音になることがあります (“bitter” → “bider” のように聞こえる場合がある)。
- よくある間違いとして、日本語の「ビター」とあまり変わらないように思えても、語尾の “-er” の発音がやや「ア」っぽくなるのが特徴。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: “bitter” を “bitt er” や “biter” と間違えることがあるので注意。
- 同音異義語との混同: “bitter” と “better” はリスニングで混同しやすい単語ですが、母音と子音の発音が違います。
- 試験対策・資格試験での出題: TOEIC や英検などで、味や感情表現について言及する文章問題として出ることがあります。特にビジネスシーンでの「苦い経験」「厳しい交渉」などの文脈で、形容詞として「bitter」が使われるケースが多いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「ビター」チョコで慣れ親しんでいる日本語の外来語を思い出すと、味が「苦い」というイメージが掴みやすいです。
- 感情面にまで拡張して、「苦い思い出」と聞けば一発で “bitter memories” が浮かぶ…といった連想ゲームで覚えると記憶しやすいでしょう。
- スペルは “bitter” と “T” が2つ入っている点に注意。例文の “bit”(かむ/少し)とも違う単語なので区別しましょう。
以上が形容詞 “bitter” の詳細解説です。味覚から感情表現まで幅広く使われるため、ぜひ活用してみてください。
苦い
(寒気などが)きびしい
敵意に満ちた,恨みに思っている
冷酷な;しんらつな;彼肉な
ひどく(bitterly)
つらい 苦しい,きびしい,悲痛な