最終更新日:2025/11/11

(水中・暗やみなどから)出てくる,現れる《from, out of ...》 / (問題・事実などが)出てくる / 《逆境などから》浮かび上がる《from ...》

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元となった辞書の項目

emerge

動詞

(水中・暗やみなどから)出てくる,現れる《from, out of ...》 / (問題・事実などが)出てくる / 《逆境などから》浮かび上がる《from ...》

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魚が海の深いところから現れます。

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解説

以下では、動詞「emerge」について、できるだけ詳しく解説していきます。


1. 基本情報と概要

単語: emerge

品詞: 動詞 (自動詞)

意味(英語): to come out, to appear, or to become known

意味(日本語): 「(見えなかったものが)現れる」「出現する」「明らかになる」「浮上する」

「emerge」は、何かが隠れていた状態や背景から抜け出して、はっきりと見えるようになるイメージの単語です。また、 新たな情報や事実が判明した時にも使われます。例:


  • 物理的に姿を現す(例:霧から建物が現れる)

  • 真実や結果が判明する(例:調査から新事実が浮上する)

活用形:


  • 原形: emerge

  • 三人称単数現在形: emerges

  • 過去形: emerged

  • 過去分詞形: emerged

  • 現在分詞・動名詞: emerging

派生形の例:


  • 形容詞: emerging (新興の、新たに現れる) → emerging markets(新興市場)など

  • 名詞: emergence (出現、発生)

CEFRレベルの目安:


  • B2 (中上級)


    • 「appear」より少しフォーマルな響きがある単語です。日常会話でも使われますが、ビジネスや学術的な文章にもよく登場します。



2. 語構成と詳細な意味

「emerge」は、ラテン語の“ex-(外へ)”+“mergere(浸す、沈める)”に由来します。


  • ex-:「外へ」「外に」

  • mergere:「沈める」「浸す」

そこから「水中などから姿を現す」「背景や表面下から出てくる」という意味へ発展しました。

よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)


  1. emerge from the darkness


    • (暗闇から姿を現す)


  2. emerge from the shadows


    • (影から出る、表舞台に立つ)


  3. emerge as a winner


    • (勝者として浮上する)


  4. emerge victorious


    • (勝利を収める、勝者として現れる)


  5. it emerged that …


    • (…ということが明らかになった)


  6. emerge into the daylight


    • (日光の下に現れる)


  7. emerge from recession


    • (不況から抜け出す)


  8. emerge unscathed


    • (無傷で現れる、被害を受けずに済む)


  9. emerge out of nowhere


    • (どこからともなく現れる)


  10. a pattern emerges


    • (パターンが浮かび上がる)



3. 語源とニュアンス

先述のとおり、語源はラテン語「ex-(外へ)」+「mergere(沈める)」の組み合わせです。当初は「水中から浮上する」というような物理的動作を表していましたが、そこから転じて、「隠れていたものや事実が表面化する」という意味になりました。


  • ニュアンスと使用時の注意点:


    • 「emerge」は「appear」や「come out」より、ややフォーマルに聞こえることが多いです。

    • 新しい情報や結果が「判明した」「浮上した」という場面でもよく使われます。

    • 堅い文章やレポート、ニュース記事などの文脈でも使用される頻度が高いです。



4. 文法的な特徴と構文


  • 自動詞としての使用が基本です。目的語を直接取らず、「~から/~が現れる」のように前置詞(from, out of など)と一緒に使われます。

  • フォーマル・インフォーマルの度合い:


    • 日常会話でも使えますが、ややフォーマルな印象。ビジネスや学術的な報告でも頻繁に用いられます。


一般的な構文例


  1. emerge + [前置詞] + [名詞]


    • 例: The cat emerged from under the bed.


  2. it emerges that + [節]


    • 例: It emerged that the test results were erroneous.



5. 実例と例文

日常会話での例文


  1. “He finally emerged from his room after playing video games all day.”

    (彼は一日中ゲームをして、やっと部屋から出てきた)

  2. “A stray cat emerged from the bushes when I called it.”

    (私が呼ぶと、茂みからノラ猫が姿を現した)

  3. “I waited for the sun to emerge from behind the clouds.”

    (雲の後ろから太陽が出てくるのを待った)

ビジネスでの例文


  1. “A new competitor has emerged in the market, challenging our dominance.”

    (新たな競合が市場に現れ、私たちの優位性を脅かしている)

  2. “After months of negotiations, a consensus finally emerged among all parties.”

    (数か月にわたる交渉の末、ついに全関係者間で合意が得られた)

  3. “Several innovative startups have emerged in this sector recently.”

    (最近、この分野でいくつもの革新的なスタートアップが台頭してきている)

学術的・報告での例文


  1. “From the analysis of the data, it emerged that the hypothesis was flawed.”

    (データ解析から、その仮説が誤りであることが浮かび上がった)

  2. “A pattern emerged when we compared the two groups over time.”

    (2つのグループを長期的に比較した際、パターンが見えてきた)

  3. “Several theories have emerged to explain the phenomenon.”

    (その現象を説明するためにいくつもの理論が提唱されている)


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. appear(現れる)


    • よりカジュアルかつ広く使われる表現。日常会話では「arrive, come, show up」などと同義的に使われる場合もある。


  2. come out(出てくる・判明する)


    • カジュアルで、物や情報が「外に出てくる」ニュアンス。


  3. surface(浮上する)


    • 物理的に「水面に上がる」意味や、新しい事実などが「表面化する」ニュアンスでも使われる。


  4. arise(問題・状況などが発生する)


    • 「起こる」「生じる」という意味合いが強い。


  5. transpire(判明する、起こる)


    • やや文語的で、「明らかになる」という意味で使われることが多い。


反意語


  • disappear(消える)

  • vanish(急に消える)

  • fade away(徐々に消えていく)


7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA表記:


    • イギリス英語: /ɪˈmɜːdʒ/

    • アメリカ英語: /ɪˈmɝːdʒ/


  • 強勢(アクセント)の位置: 第2音節の「-merge-」に強勢があります。

  • 発音のポイント:


    • 「e-」の部分は「イ」や「エ」の中間くらいの音に近い場合があります。

    • 「-merge」の「r」はアメリカ英語ではしっかり巻き舌音、イギリス英語では強くは巻きません。



8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: 「em*erge」を「emm*erge」と書いてしまうミスや、「emerge」と「merge」を混同することがあります。

  • 同音異義語との混同: 明確な同音異義語はありませんが、「emergency(緊急事態)」などと混乱しないように注意が必要です。

  • 試験対策: TOEICや英検など、ややフォーマルな英単語が問われる場面で「emerge from 〜」の表現が出題される可能性があります。また英文読解問題で “It emerged that …” の構文が出てきたとき、「明らかになる」という解釈ができるかどうかがポイントになります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 語源から考えると「水などに沈んでいた状態から“ex”外へ浮かび上がる」のイメージがつかみやすいです。

  • “e” + “merge” と分けて覚えると、「外に(= e-)」+「結合・沈む(= merge/mergere)」→「沈んでいた状態から外に出る」 という連想ができます。

  • 具体的な場面をイメージすると記憶に残りやすい:


    • 霧の中から建物がぼんやりと“emerge”する。

    • 思わぬ事実が調査から“emerge”する。



以上が、「emerge」の詳細な解説です。「どこからともなく見え始める」「新たな事実が表面化する」というニュアンスを大切に、自動詞としての使い方や前置詞との組み合わせを意識すると、使いやすくなります。

意味のイメージ
emerge
意味(1)

〈問題・事実などが〉出てくる

意味(2)

(逆境などから)浮かび上がる《+from+

新しいアイデアは、ブレインストーミングのセッションからよく出てくる。

このボタンはなに?
意味(3)

(水中・暗やみなどから)出てくる,現れる(appear)《+from(out of)+

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