元となった辞書の項目
verbal
解説
1. 基本情報と概要
単語: verbal
品詞: 形容詞 (adjective)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- B2は、日常的な話題から少しアカデミックな内容まで対応できるレベルです。
意味(英語): relating to or in the form of words, especially spoken rather than written.
意味(日本語): 言葉に関する、口頭の、または言葉として表現されたものに関連する。
「verbal」は、「口頭の」というニュアンスが強く、書かれたものではなく「言葉で伝える(口頭で伝える)」という場面でよく使われます。また、単に「言語に関する」という広い意味でも使われます。
活用形や他の品詞形
- 形容詞: verbal (例: verbal agreement, verbal ability)
- 副詞: verbally (例: “He communicated verbally.”)
- 名詞形: verbalism(やや専門的で、「言葉遣い」や「言葉の表現」などを指す場合がある)
- 動詞形はありません。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語: 特に目立った接頭語はなし
- 語幹: “verb-”(「言葉」「動詞」の意味を含むラテン語系の要素)
- 接尾語: “-al”(形容詞化する)
詳細な意味と使われ方
- 言語に関する: 「言葉に関する」という広い意味で使われ、文章か口頭かを問わない場合もあります。
- 口頭の / 口頭での: 特に書面ではなく、話し言葉によるコミュニケーションを強調するときに使います。
- 音声・発話に関する能力: 人が「言語能力(verbal ability)」を持っているときなどに用いられます。
よく使われるコロケーション10選
- verbal agreement(口頭での合意)
- verbal communication(口頭でのコミュニケーション)
- verbal abuse(言葉による虐待)
- verbal expression(言葉による表現)
- verbal warning(口頭での注意・警告)
- verbal skill(言語的スキル)
- verbal response(口頭による返答)
- verbal feedback(口頭のフィードバック)
- verbal aptitude(言語的な適性)
- verbal contract(口頭契約)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の「verbum」(言葉、動詞)から派生したとされます。同語源には「verb (動詞)」や「adverb (副詞)」などがあります。
歴史的用法とニュアンス
- 古くから「言葉で表現される」という意味をもちつつ、主に「話し言葉」というニュアンスで使われてきました。
使用時の注意点
- 口頭によるものを強調したいときに使う単語です。「written(書面の)」と対比させる場面でよく登場します。
- フォーマルとカジュアルのどちらでも使用できますが、契約や合意に関してはややフォーマル寄りの印象があります。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞として名詞を修飾します(例: “a verbal agreement”)。
- 口頭による行為や状態を表したいときに「verbal + 名詞」の形をとるのが一般的です。
- 名詞形の “verbalism” は専門用語的で、あまり日常会話では使われません。
イディオム・構文例
- verbal agreement: 口頭合意
- verbal confrontation: 言葉による論争
- verbal note: 外交上の口頭覚書(やや専門的)
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “We had a verbal agreement to meet at noon.”
- (お昼に会おうと口頭で合意していたんだ。)
- (お昼に会おうと口頭で合意していたんだ。)
- “He gave me a verbal explanation of the instructions.”
- (彼は口頭で手順を説明してくれた。)
- (彼は口頭で手順を説明してくれた。)
- “She tends to be very verbal about her opinions.”
- (彼女は自分の意見をはっきりと口頭で伝えることが多い。)
(2) ビジネスでの例文
- “We reached a verbal contract before drafting formal documents.”
- (正式な書類を作成する前に、口頭契約を結びました。)
- (正式な書類を作成する前に、口頭契約を結びました。)
- “I received a verbal warning from my supervisor.”
- (上司から口頭で注意を受けました。)
- (上司から口頭で注意を受けました。)
- “Could you provide verbal feedback during the meeting?”
- (ミーティング中に口頭でフィードバックをいただけますか?)
(3) 学術的・専門的な文脈
- “Verbal skills are an essential component of effective leadership.”
- (言語的スキルは効果的なリーダーシップに欠かせない要素です。)
- (言語的スキルは効果的なリーダーシップに欠かせない要素です。)
- “The psychologist measured participants’ verbal fluency using specific tasks.”
- (心理学者は特定の課題を用いて被験者の言語流暢性を測定した。)
- (心理学者は特定の課題を用いて被験者の言語流暢性を測定した。)
- “Students with low verbal abilities may need additional support.”
- (言語能力が低い学生は追加のサポートが必要な場合があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- oral(口頭の)
- 「口頭の」という意味で非常に近いが、ややフォーマル。医療文脈では「口に関する」という意味もある。
- 「口頭の」という意味で非常に近いが、ややフォーマル。医療文脈では「口に関する」という意味もある。
- spoken(話される)
- 「話し言葉」という意味が強い。文章化されていないものを指す場合に使う。
反意語
- written(書かれた)
- 「verbal (口頭の)」と対比されることが多い。
- 「verbal (口頭の)」と対比されることが多い。
- nonverbal(非言語の)
- 言葉を使わずに伝えること(ジェスチャーや身振りなど)を指す。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈvɜːrbəl/ (アメリカ英語), /ˈvɜːbəl/ (イギリス英語)
- アクセント(ストレス): 第1音節 “ver” に強勢を置きます。
- アメリカ英語では “r” の音がやや強めに発音されます。イギリス英語では “r” の発音が軽めになることが多いです。
- “ver-” と “-bal” のつなぎ目がくっつきがちなので、「ヴァーバル」のようにスムーズに発音すると自然に聞こえます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミスで “verble” や “verbale” と書いてしまうミスが起きやすいので注意。
- 「verbal」と「oral」の使い分け:どちらも「口頭の」という意味があるが、専門文書や契約書類では “verbal agreement” よりも “oral agreement” が使われることも多い。試験での文脈には注意しましょう。
- TOEICや英検などで「書面ではなく口頭の」合意や説明などを表す問題として出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “verb” = 動詞 → 言葉や話すことに関連 → “verbal” = 「言葉の・口頭の」
- “verbal abuse”(言葉の虐待)はトピックとしてニュースでたびたび目にするので、それで印象づけると覚えやすいです。
- 勉強テクニックとして、“verbal” + “agreement” (口頭合意)などのフレーズをセットで覚えると、実際に使う場面をイメージしやすいでしょう。
以上が形容詞「verbal」の詳細解説です。口頭や言語能力に関して表現するときに、ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
語の,言葉の;(意味とは関係なく)言葉の上だけの,語句だけの
意味(2)
口頭の,口上の(oral)
意味(3)
逐語的な,文字通りの
意味(4)
動詞の,動詞的な