disturb

1. 基本情報と概要

単語: disturb

品詞: 動詞 (transitive verb: 他動詞)

意味 (英語): to interrupt the normal state or functioning of someone or something; to bother or upset.

意味 (日本語): 何かの正常な状態を乱したり、人を不快な気分にさせたりする、邪魔・妨害をするという意味です。「話の途中で邪魔をする」「人の心を落ち着かない状態にする」というような場面で使います。

他動詞として、「誰かを邪魔する」「混乱させる」というニュアンスを持ちます。部屋に入ってきて相手の集中を途切れさせたり、心配事を引き起こしたりするようなイメージです。

• 活用形:

  
  
  • 原形: disturb
    
  
  
  • 三人称単数現在形: disturbs
    
  
  
  • 現在分詞・動名詞: disturbing
    
  
  
  • 過去形・過去分詞: disturbed
    
  
  



• 他の品詞例:

  
  
  • disturbance (名詞): 混乱、騒動
    
  
  
  • disturbing (形容詞): 不安にさせる、嫌な気持ちにさせる
    
  
  



• CEFRレベル: B2（中上級）

  
  
  • B2: ある程度複雑な文章や会話でも理解・使用できるレベルです。
  
  

2. 語構成と詳細な意味

• 接頭語: dis-（離れて、反対のニュアンスを表す）
  


• 語幹: turb（かき乱す、かき回す）
  
  
  
  • もともとラテン語の “turbare” (混乱させる) から来ています。
  
  

「disturb」は、「正常な状態をかき乱す」というイメージを強く持つ動詞です。

関連語や派生語

• disturbance (名詞): 混乱状態、妨げ、障害
  


• disturbing (形容詞): 不安にさせるような、気味の悪い
  


• undisturbed (形容詞): 邪魔されていない、乱されていない

よく使われるコロケーション・関連フレーズ（10個）

1. disturb the peace「平穏を乱す」
   


2. disturb one’s sleep「人の睡眠を妨げる」
   


3. disturb someone’s concentration「誰かの集中を乱す」
   


4. disturb the balance「バランスを乱す」
   


5. disturb a meeting「会議を中断させる（妨害する）」
   


6. disturbing news「不安にさせるニュース」
   


7. I’m sorry to disturb you.「お邪魔してすみません」
   


8. Please do not disturb.「邪魔しないでください（ホテル等で使うフレーズ）」
   


9. a disturbing thought「不安にさせる考え」
   


10. disturb the ecosystem「生態系を乱す」

3. 語源とニュアンス

• 語源: ラテン語 “disturbare” (dis-「分離・反対」 + turbare「かき乱す」) から来ています。
  


• 歴史的に: 中世フランス語を経て英語に入り、「混乱させる」「邪魔する」といった意味で使われてきました。
  


• ニュアンス: 人の気持ちや行動、状態をかき乱してしまうという、ややネガティブ寄りのニュアンスがあります。「ちょっとした邪魔」から「強い混乱を引き起こす」まで、幅広く使えます。
  

多くの場合は、相手に対して配慮が足りない・余計な不安を与えるという感覚が伴うため、カジュアルな会話での「ちょっと邪魔しちゃってごめん」という謝罪から、フォーマルな場での「この行為は秩序や平穏を乱すものだ」という指摘まで幅広く使われます。

4. 文法的な特徴と構文

• 他動詞: 「disturb + 目的語」の形で、「～を邪魔する」「～に不安を与える」といった使い方をします。
  


• イディオム的には「(to) disturb the peace」という表現が法律・秩序関連でよく使われ、「平穏を乱す」という意味合いになります。
  


• フォーマル/カジュアル: 「I’m sorry to disturb you.」はカジュアルからビジネスまで、どちらにも使える汎用的なお詫び表現です。フォーマルな書類や公的な場では「disturb the proceedings（進行を乱す）」など、ややかたい表現として見かけることもあります。

5. 実例と例文

日常会話での例 (3つ)

1. “I’m sorry to disturb you, but could you help me find my keys?”
   
   （お邪魔してごめんなさい、鍵を探すの手伝ってもらえますか？）




2. “Please don’t disturb me while I’m studying.”
   
   （勉強中は邪魔しないでください。）




3. “I didn’t mean to disturb you. I just wanted to say hi.”
   
   （邪魔するつもりはなかったんだ。ただちょっと挨拶したかっただけ。）

ビジネスシーンでの例 (3つ)

1. “I apologize for disturbing the meeting, but there’s an urgent matter to discuss.”
   
   （会議を中断させて申し訳ありませんが、緊急の件がございます。）




2. “Could you please knock before entering? Constant interruptions disturb our workflow.”
   
   （入室する前にノックをしていただけますか？ 何度も邪魔が入ると作業効率が乱れてしまいます。）




3. “Management is concerned about factors that might disturb the company’s growth.”
   
   （経営陣は会社の成長を妨げる要因を懸念しています。）

学術的な文脈での例 (3つ)

1. “Altering the habitat can significantly disturb the local fauna and flora.”
   
   （生息地を変えることは、その地域の動植物に大きく影響を与える可能性があります。）




2. “Environmental pollution can disturb the balance of the ecosystem.”
   
   （環境汚染は生態系のバランスを乱す可能性がある。）




3. “Excessive noise levels disturb wildlife patterns in national parks.”
   
   （過剰な騒音レベルは国立公園の野生生物の生活パターンを乱す。）

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. bother（悩ませる、煩わす）
   
   
   
   • “Don’t bother me now.” は「今、邪魔しないで」というイメージ。より軽いニュアンスでも使われます。
     
   
   


2. interrupt（話や行為を中断させる）
   
   
   
   • 相手の話をさえぎるなど、一時的にストップさせる意味が強い。
     
   
   


3. annoy（イライラさせる）
   
   
   
   • 相手をイラつかせるほどの迷惑や不快感を与える。
     
   
   


4. upset（気持ちを動揺させる）
   
   
   
   • 相手の感情をかき乱して悲しませたり怒らせたりする。
     
   
   


5. unsettle（落ち着かない気分にさせる）
   
   
   
   • 不安や動揺を引き起こすが、具体的に邪魔というより気まずさや不安定さを生むニュアンス。
     
   
   

反意語

1. calm（落ち着かせる）
   


2. soothe（和らげる、落ち着かせる）

それぞれ「騒いでいる状態」から「静かな状態に戻す」のが反意のイメージです。

7. 発音とアクセントの特徴

• 発音記号(IPA): /dɪˈstɜːrb/
  
  
  
  • アメリカ英語: /dɪˈstɝːb/（“ɝ” の音がやや強調される）
    
  
  
  • イギリス英語: /dɪˈstɜːb/（“ɜː” の長音）
    
  
  


• アクセント: 後半の“turb”の部分に強勢があります (“dis-TURB”).
  


• よくある誤り:
  
  
  
  • “disTURb” の “turb” を短くして「ディスター」とならないよう注意。
    
  
  
  • “-urb” がしっかり「アーブ/ɜːb(ɝːb)」と発音される点を意識しましょう。
  
  

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルミス: “disturb” を “distub” と書いてしまう誤りなど。
  


• 混同語: “disrupt” と混同する人がいますが、“disrupt” は「完全に壊す・崩壊させる」というニュアンスがやや強め。
  


• 試験対策: TOEICなどでは、ビジネス文脈で「会議を中断させる」や「邪魔をしないように」といった定型表現で登場することがあります。“Please do not disturb” はホテルの表示でも有名です。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• “dis + turb” = “離して + かき乱す” というイメージで、「人の平穏を乱す・心をかき乱す」と覚えると良いでしょう。
  


• ホテルのドアでよく見る “DO NOT DISTURB” サインから連想すると、誰かを邪魔してはいけない（平穏をかき乱してはいけない）という意味合いがわかりやすいです。
  


• 短い単語ながら、日常会話からビジネス、学術論文までよく登場する頻出動詞なので、しっかり押さえておくと便利です。