realistic

1. 基本情報と概要

◆ 単語: realistic

◆ 品詞: 形容詞 (adjective)

◆ 意味（英語）:

• Being practical or closely resembling reality.

◆ 意味（日本語）:

• 「現実的な」「実際的な」。物事を理想や空想ではなく、事実や現実に即して考える際に使います。たとえば「その計画はあまり現実的じゃないね」と言う時のように、実行可能性や客観性を重視したニュアンスが含まれます。

◆ 活用形:

形容詞のため、直接的な「活用」はありませんが、他の形で派生すると以下になります。

• 副詞: realistically (現実的に)
  


• 名詞: realism (現実主義)
  

◆ CEFR レベル: B2（中上級）

• 現実と理想を比較する表現などに使われるため、ある程度複雑な内容を話せるレベルになるとよく使います。

2. 語構成と詳細な意味

◆ 語構成:

• real（現実、実際） + -istic（～の性質を持つ、～的な）
  
  「real（現実）」という語幹に「-istic」という接尾語が加わることで、「現実に基づいた・現実的な」という意味になります。

◆ よく使われるコロケーション・関連フレーズ（10個）:

1. be realistic about ～
   
   
   
   • (～について現実的である / 例: You need to be realistic about your goals.)
     
   
   


2. a realistic approach
   
   
   
   • (現実的なアプローチ)
     
   
   


3. remain realistic
   
   
   
   • (現実的な姿勢を保つ)
     
   
   


4. a realistic goal / target
   
   
   
   • (現実的な目標)
     
   
   


5. take a realistic view
   
   
   
   • (現実的な見方をする)
     
   
   


6. offer a realistic alternative
   
   
   
   • (現実的な代案を提示する)
     
   
   


7. set realistic expectations
   
   
   
   • (現実的な期待値を設定する)
     
   
   


8. a realistic portrayal
   
   
   
   • (現実味のある描写)
     
   
   


9. sound* realistic
   
   
   
   • (もっとも（現実的に）聞こえる)
     
   
   


10. more realistic than expected
    
    
    
    • (予想以上に現実的)
    
    

3. 語源とニュアンス

◆ 語源:

• 「real（ラテン語の“res”＝物・事）＋ -istic」で「現実のもの、事実に関する」という語源的背景があります。
  


• このため、「事実に基づく」・「実際的な」ニュアンスが強調されます。

◆ ニュアンス・使用上の注意:

• 「realistic」は「現実的である」ポジティブな意味合いとして使われることが多いですが、状況によっては「夢がない」「地に足がつきすぎている」とネガティブに捉えられる場合もあります。
  


• 口語でも文章でも幅広く使われますが、仕事関係（ビジネス文書など）や学術的文脈でもよく見られる比較的フォーマルな単語です。

4. 文法的な特徴と構文

• 形容詞のため、名詞や代名詞を修飾するときに使います。
  


• 「be動詞 + realistic」の形で述語として使う構文が頻繁に使われます。
  
  
  
  • 例: “He is realistic about his chances of success.”
    
  
  


• 口語・フォーマルどちらでも使用可能。ビジネス文書から日常会話まで幅広く使われます。
  


• 可算・不可算や他動詞・自動詞の区別はありません（形容詞なので）。

5. 実例と例文

(A) 日常会話の例文

1. “Let’s be realistic. We can’t finish all this work in one day.”

   
   
   • 「現実的に考えようよ。こんなにたくさんの仕事を1日では終わらせられないよ。」
   
   



2. “I’m trying to be more realistic about my budget this month.”

   
   
   • 「今月は自分の予算について、もっと現実的に考えようとしているんだ。」
   
   



3. “It’s not realistic to expect him to change overnight.”

   
   
   • 「彼が一晩で変わることを期待するのは現実的じゃないよ。」
   
   

(B) ビジネスシーンの例文

1. “We need a realistic project timeline to ensure proper resource allocation.”

   
   
   • 「適切なリソース配分をするためには、現実的なプロジェクトのスケジュールが必要です。」
   
   



2. “This marketing strategy seems realistic given our current budget.”

   
   
   • 「このマーケティング戦略は、現行の予算を考えると現実的に見えます。」
   
   



3. “Let’s set realistic sales targets to keep our team motivated.”

   
   
   • 「チームのモチベーションを維持するためにも、現実的な売上目標を設定しましょう。」
   
   

(C) 学術的・専門的文脈の例文

1. “A realistic model must account for multiple variables and potential biases.”

   
   
   • 「現実的なモデルは、多くの変数や潜在的なバイアスを考慮しなければなりません。」
   
   



2. “The researcher proposed a more realistic approach to data collection.”

   
   
   • 「研究者は、より現実的なデータ収集の方法を提案しました。」
   
   



3. “Our simulation uses realistic parameters to replicate real-world conditions.”

   
   
   • 「私たちのシミュレーションは、現実世界の条件を再現するために現実的なパラメーターを用いています。」
   
   

6. 類義語・反意語と比較

◆ 類義語 (Synonyms):

1. practical（実用的な）
   
   
   
   • 「理論よりも実践向き」というニュアンスが強い。
     
   
   


2. feasible（実現可能な）
   
   
   
   • 「実行できるかどうか」の可能性に焦点が当たる。
     
   
   


3. down-to-earth（地に足の着いた）
   
   
   
   • 口語寄りで、気さく・堅実にものごとを考えるときに使う。
     
   
   


4. sensible（分別のある、賢明な）
   
   
   
   • 「常識的で判断力がある」という含み。
     
   
   

◆ 反意語 (Antonyms):

1. unrealistic（非現実的な）
   
   
   
   • 「理想や願望には合うが、現実では実行が難しい」場合に使う。
     
   
   


2. idealistic（理想主義的な）
   
   
   
   • 「理想や価値観を重んじ、やや現実離れしている」というイメージ。
     
   
   

7. 発音とアクセントの特徴

• 「re（リ/リー）」の部分は母音が弱まって /rɪə/ (英) や /riː.ə/ (米) のように発音されることが多いです。
  


• 強勢は “-lis-” の部分に置かれます。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

1. スペリングミス: “realistic” の “-listic” の部分を “-listic-” 以外に書いてしまうなど。
   


2. 同音／類似語との混同: “realist” (名詞: 現実主義者) と区別しましょう。
   


3. 試験対策:
   
   
   
   • TOEICや英検などで、実現性や計画性を問う文脈で “It’s not realistic to…” などの形が選択肢として出ることがあります。
     
   
   
   • 「practical」や「possible」などの類義語との区別を問われる可能性もあります。
   
   

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 「real + istic」で「現実的な」→「リアルな要素を含む」というイメージを頭に入れておくと覚えやすいです。
  


• 「リアリティ番組（reality show）」とつなげて「実際の現実（real）に近い表現」という連想をすると、さらに「realistic」の意味を記憶しやすくなります。
  


• 発音練習：/riː-ə-LIS-tik/ と、 “-lis-” をはっきり強調して口に出すとスムーズです。

以上が “realistic” の詳細解説です。現実的に考える、という表現が必要なときにぜひ使ってみてください。