元となった辞書の項目
equivalence
解説
1. 基本情報と概要
英単語: equivalence
品詞: 名詞 (noun)
意味(英語): The state or condition of being equal or alike in value, function, or meaning.
意味(日本語): 価値・機能・意味などが同等である状態や条件を指します。
「二つのものが同じ価値や意味を持っている、同等性を表す言葉です。数学・科学の場で頻繁に使われますが、日常的にも『同じ程度』『同義』のニュアンスを示すために使われることがあります。」
- この単語の活用形はありません。名詞なので、通常「equivalence」のまま使います。
- 形容詞形としては「equivalent (同等の)」があります。
CEFRレベル目安: C1(上級)
- 「equivalence」は、抽象的でアカデミックな場面でも使われるため、上級レベルの単語と考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
- equ(i)- は「equal(等しい)」を表すラテン系の語根と関連があります。
- -valence は「強さ・価値」を表すことが多く、「valent」はラテン語の valēre(力がある、有効である)から来ています。
つまり、「equivalence」は「等しい価値を持っている状態」という語そのものを表現しています。
派生語や類縁語
- equivalent (形容詞): 同等の
- equivalently (副詞): 同等に、同値で
- inequivalence (名詞): 不同価、不等価
よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)
- “the principle of equivalence” – 「同等性の原理」
- “mathematical equivalence” – 「数学的同値」
- “logical equivalence” – 「論理的同値」
- “equivalence relation” – 「同値関係」
- “currency equivalence” – 「通貨の等価性」
- “legal equivalence” – 「法律上の同等性」
- “cultural equivalence” – 「文化的同等性」
- “exchange rate equivalence” – 「為替レートの同等性」
- “equivalence in meaning” – 「意味における同等性」
- “equivalence transformation” – 「同値変形」
3. 語源とニュアンス
- 語源はラテン語の “aequus” (等しい) と “valēre” (力がある、価値がある) に由来し、「同じ価値を持つ」という意を直接表しています。
- 歴史的には、科学や数学の発展に伴い、抽象的・論理的に「同値」や「同等性」を示すために広く使われるようになりました。
- 日常でも「二つのものの価値が等しい、同じ効果がある」というニュアンスを伝える際に使えますが、比較的アカデミックな言葉です。カジュアル会話よりも文書や専門的領域、フォーマルなシーン(学問論文や報告書など)でよく見かけます。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞 (countable/uncountable?)
「equivalence」は多くの場合不可算名詞として扱われます。しかし、文脈によっては「多様な同等性」を指す場合、複数形で “equivalences” と使うことがあります。 - 他動詞・自動詞などの使い分けはなく、名詞なので主語・目的語として用いられます。
一般的な構文
- “There is an equivalence between A and B.”
- “We must establish an equivalence of X to Y.”
- “This rule implies an equivalence relation in mathematics.”
5. 実例と例文
以下、場面ごとに3例ずつ示します。
日常会話の例文
- “There’s an equivalence between doing the dishes and taking out the trash in our chores.”
- 「食器を洗うこととゴミ出しは、家事の負担としては同じようなものだよね。」
- 「食器を洗うこととゴミ出しは、家事の負担としては同じようなものだよね。」
- “In their minds, time and money have a direct equivalence.”
- 「彼らにとっては、時間とお金は直接的に同等の価値を持っているんだ。」
- 「彼らにとっては、時間とお金は直接的に同等の価値を持っているんだ。」
- “You can’t assume equivalence between those two experiences; they’re completely different.”
- 「その二つの体験を同等とみなすのは無理があるよ。まったく違うものなんだから。」
ビジネスシーンの例文
- “We need to verify the equivalence of the old system’s functionality in the new software.”
- 「新しいソフトウェアが旧システムと同等の機能を備えているか確認が必要です。」
- 「新しいソフトウェアが旧システムと同等の機能を備えているか確認が必要です。」
- “Our goal is to establish an equivalence in pay scales across all departments.”
- 「私たちの目標は、すべての部署で給与水準を同等にすることです。」
- 「私たちの目標は、すべての部署で給与水準を同等にすることです。」
- “We’re looking for an equivalence in job titles among global offices.”
- 「世界中のオフィスで役職名を同等のものにしようとしています。」
学術的・専門的な例文
- “Mathematically, the equivalence of these two expressions is proven by induction.”
- 「数学的には、これら二つの式の同値性は帰納法によって証明されます。」
- 「数学的には、これら二つの式の同値性は帰納法によって証明されます。」
- “The theorem relies on an equivalence relation defined on the set of rational numbers.”
- 「この定理は、有理数の集合に定義された同値関係に基づいています。」
- 「この定理は、有理数の集合に定義された同値関係に基づいています。」
- “Translation studies often discuss the equivalence of meaning between languages.”
- 「翻訳学では、しばしば言語間の意味の同等性が議論されます。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
equality (平等、等しさ)
- 「同じ状態」をより一般的に表す。数学では数値が完全に一致している状態にも使われる。
- “equivalence” は条件や文脈によって等しい状態を指すことにも使う。
- 「同じ状態」をより一般的に表す。数学では数値が完全に一致している状態にも使われる。
parity (同等性、平等、奇偶性)
- 数学では整数の偶数・奇数性を表す用語としても使われるが、「同等の状態」という意味でも用いられる。
similarity (類似、似ていること)
- 完全に同等というよりは「似ている、近い」という感じで、必ずしもイコールではないニュアンス。
反意語
- inequivalence、不等価
- 「同等ではない、価値や状態が一致しない」という意味。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ɪˈkwɪvələns/
- アクセント: 「i-QUI-va-lence」の「QUI」の部分が強く発音されます。
- アメリカ英語: /ɪˈkwɪvələns/(イ・クウィバレンス)
- イギリス英語: /ɪˈkwɪvələns/(イ・クウィバレンス)
- アクセントや母音の質はほぼ同じですが、イギリス英語のほうが “ɪ” 音がややはっきり発音される場合があります。
- アクセントや母音の質はほぼ同じですが、イギリス英語のほうが “ɪ” 音がややはっきり発音される場合があります。
- よくある間違いとしては、「equi-」を /ˈiː.kwɪ/ のように長音で引っ張りすぎることや、後ろの “-lence” を /-ləns/ ではなく /-lens/ と発音してしまうことが挙げられます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングのミス
- “equivalence” を “equivalance” や “equivalance” と書き間違えることが多いです。
- “equivalence” を “equivalance” や “equivalance” と書き間違えることが多いです。
- 同音異義語との混同
- 厳密な同音異義語はありませんが、“equivalent” と混同して使い方を誤ることがあります。
- 厳密な同音異義語はありませんが、“equivalent” と混同して使い方を誤ることがあります。
- 試験対策
- TOEICや英検などでは、やや上級向けの単語ですが、学術的文章の内容一致問題で出題される可能性があります。文章中での「同等性」に関する議論を理解するために覚えておくと良いでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「equal(イコール) + value(価値)」と結びつけて考えると覚えやすいです。
- 「お互い同じくらいの力や価値を持つ」というイメージを持つと、スペリング上の “equ” (equal) と “val” (value) に意識が向いて定着しやすくなります。
- 勉強テクニックとしては、数学や論理学の文章で見かけたら、その都度「AとBは同じ価値を持つということ」という風に日本語訳して読むと覚えが早いです。
以上が “equivalence” の詳細解説になります。学習の際には、関連する “equivalent” との区別や、論文・レポートなどで多用される点を押さえておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
(価値・重要性などの)等しいこと,等価,同量
意味(2)
(原子の)等価
意味(3)
(数学で)等価,同値
意味(4)
(図形の)等積