元となった辞書の項目
curriculum
解説
1. 基本情報と概要
単語: curriculum
品詞: 名詞 (countable noun)
意味(英語): A structured set of courses or plan of study offered by a school, university, or educational institution.
意味(日本語): 学校・大学などで提供される教育課程、または学習計画全体を指します。
「学校で学ぶ教科や科目を、どのような順番や範囲で学ぶかをまとめて示した計画」というニュアンスの単語です。教育分野ではよく使われます。
活用形:
- 単数形: curriculum
- 複数形: curricula (ラテン語由来の伝統的な形), curriculums (英語化した形)
他の品詞形:
- 形容詞: curricular (例: “curricular activities”「カリキュラムの活動」)
- 接頭語をつけた形: extracurricular (課外の、正規カリキュラム以外の)
CEFRレベル: B2(中上級)
学校教育やアカデミックな文脈で見かけるため、日常会話よりは少し専門的な語彙に入ります。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語源: ラテン語「curriculum」から来ており、「走る」を意味する “currere” が語幹です。
- カリキュラムは「走る道筋」といったニュアンス(学習の道筋や計画)を持ちます。
主な派生語・類縁語
- curricular (形容詞): カリキュラムの
- extracurricular (形容詞): 課外の
- curriculum vitae (名詞): 職務経歴書(略してCV)
例:よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- core curriculum → 中核カリキュラム
- national curriculum → 国家基準カリキュラム
- school curriculum → 学校のカリキュラム
- revise the curriculum → カリキュラムを改訂する
- implement the curriculum → カリキュラムを実行する
- broad curriculum → 幅広いカリキュラム
- design a curriculum → カリキュラムを設計する
- curriculum alignment → カリキュラム調整
- hidden curriculum → 隠れたカリキュラム
- develop a curriculum → カリキュラムを開発する
3. 語源とニュアンス
- ラテン語 “curriculum” は “currere”(走る)から派生しており、本来は「競争コース」「走路」といった意味を持ちました。時代を経て「学習コース・学習過程」という教育分野の意味で広く使われるようになりました。
- 教育の場面ではフォーマルな言葉です。
- ニュアンスとしては「全体として体系立てられた学習内容」という感覚が強く、個々の授業よりも「全体像」を指すときに用いられます。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: “a curriculum” / “the curriculum” のように冠詞をつけて使われます。また、複数形を使う場合は “curricula” または “curriculums”。
- 一般的に “curriculum” は教育関連の文書や会議ではフォーマルに使われます。
- イディオムとしてはあまり見られませんが、「校外活動」を意味する “extracurricular activities” はよく使われる表現です。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “My daughter’s school curriculum focuses on creative arts.”
(私の娘の学校のカリキュラムは、創作芸術に力を入れているんです。) - “He’s always complaining that the history curriculum is too old-fashioned.”
(彼はいつも、歴史のカリキュラムが時代遅れだと文句を言っています。) - “I want a more flexible curriculum for my kids.”
(子どもたちにもっと柔軟なカリキュラムを希望しています。)
ビジネスシーンでの例文
- “We need to develop a training curriculum for new employees.”
(新入社員向けの研修用カリキュラムを作成する必要があります。) - “Our HR department will revise the curriculum to include more soft skills.”
(人事部が、ソフトスキルをより多く含むようカリキュラムを改訂します。) - “The company’s leadership curriculum focuses on strategic thinking.”
(その会社のリーダーシップ育成カリキュラムは、戦略的思考に重点を置いています。)
学術的・アカデミックな文脈での例文
- “Recent reforms aim at updating the national curriculum to meet global standards.”
(最近の改革は、グローバルスタンダードに合うよう国家カリキュラムを更新する目的があります。) - “The professor stressed the importance of interdisciplinary approaches within the curriculum.”
(教授は、カリキュラム内での学際的アプローチの重要性を強調しました。) - “Our postgraduate curriculum includes both research and practical components.”
(大学院のカリキュラムには研究面と実践面の両方が含まれています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- syllabus (シラバス): ひとつの講座や科目で何をどのように扱うかを示す計画表。より細かい内容表。
- program (プログラム): 大学や研修などでの“全体的な計画”の意味でも使われるが、curriculumよりは一般的。
- course of study (履修課程): 特定の科目や専攻プログラム全体を指す表現。
⇒ “curriculum” はシラバスやコースなどを包含する、より包括的な概念。
反意語
- カリキュラムの「対義語」ははっきり存在しませんが、“unstructured learning” (体系的計画がない学習)などが対照的な概念といえます。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /kəˈrɪkjʊləm/
- アメリカ英語もイギリス英語も発音記号はほぼ同じですが、アクセントは “ri” に置くイメージです。
- 強勢は 第2音節「rɪk」に置かれることが多いです(kuh-RIK-yuh-lum)。
- よくある間違いとして「クルリキュラム」のように曖昧に発音しがちですが、/rɪk/ は短めに発音します。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- つづりミス: “curiculum” や “curriculem” など、スペルを間違えることが多いので注意。
- 複数形: “curricula” と “curriculums” が両方認められますが、学術・公的文書では “curricula” がやや好まれます。
- 同音異義語との混乱は特にありませんが、似たような形の単語 “curiosity” などと混同しないように。
- TOEICや英検などの試験では、ビジネスや教育関連の長文に出現する可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語源ストーリー: “currere”(走る)を語幹とする “curriculum” は「走る道のり、コース」。学習の道筋を走破していくイメージで覚えましょう。
- スペリングのコツ: “r” が2つ、“l” が1つ入っている点を意識。「cur-ri-cu-lum」と区切って覚えます。
- “curriculum” を見ると「コース」や「ルート」が頭に浮かぶようになると、理解しやすいです。
学習や教育を語る上で欠かせない単語 “curriculum”。学校からビジネス、研修まで幅広い場面で使われるので、しっかりと押さえておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
(学校の)教科課程