mention
1. 基本情報と概要
単語: mention
品詞: 動詞(他動詞)、名詞としても使用可(「言及」という意味)
英語の意味: to refer to something briefly or incidentally
日本語の意味: 「〜に言及する」「〜について軽く触れる」
「mention」は、「話の中でさらっと話題に触れる」「少しだけ述べる」というニュアンスで使われる動詞です。会話や文章の中で、メインのトピックとしてではなく、補足的に何かを取り上げるときに用いられます。
動詞の活用形:
- 原形: mention
- 三人称単数現在形: mentions
- 過去形: mentioned
- 過去分詞形: mentioned
- 現在分詞形: mentioning
- 原形: mention
名詞としての使用例: “make a mention of 〜” (〜に言及する)
CEFRレベル目安: B1(中級)
「mention」は日常会話やビジネスシーンでも頻繁に登場する単語であり、B1レベル(中級)の学習者が積極的に使いこなしたい単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成:
- 接頭語: 特になし
- 語幹: “ment”
- 接尾語: “-ion” (名詞形を作る)
- 動詞形の“mention”は、ラテン語の
mentio
(言及すること)あたりに由来するとされています。
- 接頭語: 特になし
派生語・関連語:
- “mentionable” (形容詞) : 言及可能な、言及すべき
- “unmentioned” (形容詞) : 言及されていない
- “make mention of” (名詞的表現) : 〜に言及する
- “mentionable” (形容詞) : 言及可能な、言及すべき
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- “mention someone’s name” – (人の名前に言及する)
- “briefly mention” – (手短に言及する)
- “never mention” – (決して言及しない)
- “as I mentioned before” – (すでに言ったように)
- “fail to mention” – (触れ損ねる、言及しそびれる)
- “deserve a mention” – (言及される価値がある)
- “without mention” – (言及なしに)
- “honorable mention” – (名誉ある言及、特別賞)
- “at the mere mention of” – (〜という言葉を聞いただけで、〜のことが出ただけで)
- “make a special mention of” – (特に言及する)
- “mention someone’s name” – (人の名前に言及する)
3. 語源とニュアンス
語源:
ラテン語の「mentio(言及すること)」から、古フランス語の「mention」を経て英語に取り入れられました。ニュアンスや使用時の注意点:
「mention」は「気軽に一言触れる」「深く掘り下げずに触れる」といったニュアンスを持ちます。あまり重々しく聞こえないため、カジュアルな会話でもビジネスメールでも使いやすいです。ただ、「言及した」という事実が重要になる公式な文面でも使用されることが多く、フォーマルからインフォーマルまで幅広く対応できます。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞としての使い方:
「mention + 対象(名詞・代名詞・that節など)」の形をとり、何かに対して簡単に言及します。
例: “He mentioned the meeting.”
例: “She mentioned that she would be late.”名詞(不可算名詞)として:
“He made mention of the changes.” のように、「言及」という意味で使われる場合は可算扱いされることもあります(“a mention of 〜”)。一般的な構文:
- “mention something to someone” = 誰かに何かを言及する
- “It’s worth mentioning that 〜” = 〜ということを言及する価値がある
- “Would you mind mentioning this to him?” = これを彼に伝えてもらえませんか?
- “mention something to someone” = 誰かに何かを言及する
フォーマル度合い:
- ビジネスや公式文書でもカジュアルすぎる印象はありません。
- 口語でも違和感なく使えます。
- ビジネスや公式文書でもカジュアルすぎる印象はありません。
5. 実例と例文
以下、日常会話・ビジネス・学術的状況ごとに各3例ずつ提示します。
日常会話
“I forgot to mention that dinner is at six.”
(夕食が6時だって言うのを言い忘れたの。)“Did you mention me in your speech?”
(スピーチの中で私のことに触れたの?)“Just to mention, I’ll be out of town this weekend.”
(一応伝えておくけど、今週末は街を離れるんだ。)
ビジネス
“Please make sure to mention the upcoming promotion in your email.”
(次回のプロモーションについて、必ずメールで触れてください。)“I wanted to mention that the budget has been approved.”
(予算が承認されたことをお知らせしたかったんです。)“Could you mention our new policy at the meeting tomorrow?”
(明日の会議で新しい方針について言及していただけますか?)
学術的文脈
“Several studies have mentioned the correlation between sleep and memory.”
(いくつかの研究が睡眠と記憶の相関について言及しています。)“The paper briefly mentions the limitations of current methods.”
(その論文は現在の手法の限界について手短に言及しています。)“It is worth mentioning that the sample size was relatively small.”
(サンプル数が比較的小さかった点に言及する価値があります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語:
- “refer to”(〜に言及する): 「参照する」というニュアンスが強い。
- “bring up”(話題に出す): 口語的表現で、「新しい話題を切り出す」響き。
- “note”(注目する、言及する): 文章などでよく使われ、ややフォーマル。
- “raise”(話題を持ち出す): フォーマル/カジュアル両方で可、問題やテーマを持ち上げる際に。
- “refer to”(〜に言及する): 「参照する」というニュアンスが強い。
反意語:
- “ignore”(無視する)
- “omit”(省略する)
- “ignore”(無視する)
これらの単語は「言及しない」という方向性を示しています。
7. 発音とアクセントの特徴
- 国際音声記号 (IPA): /ˈmɛn.ʃən/
- アクセント: 第1音節 “men” に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: ほぼ同じ発音ですが、アメリカ英語のほうが「メンシュン」に近く、イギリス英語のほうがやや“メンシュン”の
ʃ
がはっきりする程度です。 - よくある発音ミス: “ti” を [tɪ] のように発音してしまうこと。正しくは 「メン(sh)ン」です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: mention のつづりを
menthon
やmentionn
と誤記しないよう注意。 - 使い方の混同: 「話を切り出す」という意味で “bring up” を使うべきシーンなのに、単に “mention” としてしまうとニュアンスが弱くなることがある。
- 試験対策: TOEIC や英検などでは、同義表現との言い換え問題で出題されることがあります。 “mention” と “bring up” や “refer to” の違いを押さえておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「mention」は「メモ(memo)にちょっと書く」くらいの軽さで言及するイメージを持つと覚えやすいかもしれません。
- スペルは「men-tion」。男性(men)が会話を“しよう (tion)”とするイメージで覚える方法もあります。
- 短く「触れる、言及する」ときに使うと覚えておくと応用しやすいでしょう。
以上が「mention」の詳細な解説です。日常会話からフォーマルな文脈まで幅広く使える便利な単語ですので、ぜひ積極的に使ってみてください。
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