〈他〉〈物〉をずっと持っている / 〈物〉を保存しておく / 〈ある状態〉を保ち続ける / 〈約束・規則・慣習など〉を守る / の管理をする / 《…から》…を守る《from ...》 / 〈自〉保つ / (ある場所に)ずっといる
keep
〈他〉〈物〉をずっと持っている / 〈物〉を保存しておく / 〈ある状態〉を保ち続ける / 〈約束・規則・慣習など〉を守る / の管理をする / 《…から》…を守る《from ...》 / 〈自〉保つ / (ある場所に)ずっといる
以下では、英単語「keep」を、学習者にとってわかりやすいように9つのステップに分けて詳細に解説します。
1. 基本情報と概要
意味(英語・日本語)
- 英語: “keep”
- 日本語: 「保つ」「持ち続ける」「(その状態を)維持する」「~を持っている」「~を取っておく」など
まず、日本語で「保つ」「持ち続ける」といった意味が中心の動詞です。何かをある状態のまま維持したり、保存したり、管理したりするときによく使います。日常会話からビジネスシーンまで幅広く使われる、とても基本的で万能な単語です。
品詞
- 動詞 (Verb)
活用形
- 原形: keep
- 三人称単数現在形: keeps
- 過去形: kept
- 過去分詞形: kept
- 現在分詞/動名詞形: keeping
他の品詞への変化例
- 名詞 (“a keep”): 中世のお城の「主塔」「天守閣」のような意味として使われることがあるが、使用頻度は低い。
- 形容詞や副詞形はありませんが、派生的に「keeper(名詞)=管理人、飼育係、守る人」などがあります。
CEFRレベルの目安
- A2(初級)〜B1(中級)
日常会話で頻繁に登場する基本動詞ですが、さまざまな意味で使われるため注意が必要です。A2レベル前後でも使いこなし始めますが、B1レベルになるとさらに多様な意味での使い方を学ぶ段階になります。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「keep」は短い単語で、明確な接頭語・接尾語のない単語です。語幹「keep」のみで成り立っています。
派生語や類縁語
- keeper (名詞): 管理人、飼育係、キーパー
- keepsake (名詞): 記念品
- upkeep (名詞): 維持費、維持管理
10のよく使われるコロケーション(共起表現)
- keep going
(がんばり続ける、続ける) - keep in mind
(覚えておく、念頭に置く) - keep track of …
(…を追跡する、…を把握し続ける) - keep calm
(落ち着いている、冷静でいる) - keep quiet
(静かにしている、黙っている) - keep an eye on …
(…を見守る、監視する) - keep away (from …)
(…から離れている、近づかないようにする) - keep in touch
(連絡を取り続ける) - keep up the good work
(その調子でがんばり続ける) - keep it simple
(シンプルにしておく)
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “cēpan” (つかむ、保持する、観察する)に由来すると考えられており、「手元にとどめる」という発想が根底にあります。
ニュアンス・使用時の注意点
- 「ある状態を保ち続ける」あるいは「手放さずに持ち続ける」といった、多義的な意味を持ちます。状況によって「しまっておく」「守る」「残しておく」「マネジメントする」などに訳せます。
- 口語で非常によく使われ、くだけた表現からビジネス・フォーマルな場面まで幅広く対応できます。ややカジュアル寄りの表現が多い印象ですが、公的書類でも “keep records (記録を保持する)” のように使われます。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文・イディオム
- keep + 目的語
例: Keep your room clean. (部屋をきれいにしておきなさい) - keep + 目的語 + 補語 (形容詞など)
例: Keep the door closed. (ドアを閉めた状態にしておいてください) - keep on + 動詞-ing
例: Keep on trying. (あきらめずにやり続けなさい) - keep away (from …)
例: Keep away from the edge. (端に近づくな) - keep up with …
例: I can’t keep up with him. (彼についていけない)
可算・不可算 / 他動詞・自動詞
- 動詞としては基本的に他動詞 (人や物を目的語として「持ち続ける」「保つ」)。
- 一部、状態を続ける意味合いでは自動詞で “keep” が用いられることもありますが、通常は目的語をとる使い方が主流です。
5. 実例と例文
以下、日常会話・ビジネス・学術の3シーンそれぞれで3つずつ提示します。ネイティブが自然に使う表現を意識しました。
日常会話
“Can I keep this jacket on while we eat?”
(食事の間、このジャケット着たままでいいかな?)“Keep the noise down, please.”
(音を小さくしてくれる?)“I’ll keep you posted on our travel plans.”
(旅行の計画について随時知らせるね。)
ビジネス
“Please keep these documents confidential.”
(これらの書類は内密にしておいてください。)“We need to keep track of our monthly expenses.”
(月ごとの経費をきちんと把握しておくことが必要だ。)“Keep the conversation focused on the main objective.”
(会話を主目的に集中させてください。)
学術・フォーマル
“Scientists must keep accurate records of their experiments.”
(科学者は実験の正確な記録を保持する必要がある。)“It is essential to keep the sample uncontaminated.”
(サンプルを汚染せずに保っておくことが不可欠だ。)“Researchers should keep up with the latest findings.”
(研究者は最新の調査結果を常に把握しておくべきだ。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- hold (持つ、保持する)
- 物理的・直接的にしっかりつかむニュアンス。
- 物理的・直接的にしっかりつかむニュアンス。
- retain (保持する)
- 少しフォーマル。知識やイメージを「忘れずにものにしておく」という場面で使うことも。
- 少しフォーマル。知識やイメージを「忘れずにものにしておく」という場面で使うことも。
- preserve (保存する)
- 腐敗や劣化を防ぐなど、長期的な保護のニュアンスが強い。
- 腐敗や劣化を防ぐなど、長期的な保護のニュアンスが強い。
- maintain (維持する)
- 機械などを定期的に整備して良い状態を「保つ」意。ややフォーマル。
- 機械などを定期的に整備して良い状態を「保つ」意。ややフォーマル。
反意語
- lose (失う)
- 持っていたものをなくす。
- 持っていたものをなくす。
- discard (捨てる、廃棄する)
- 自分から捨ててしまう。
- 自分から捨ててしまう。
- abandon (放棄する)
- 見捨てる、手放すニュアンスが強い。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /kiːp/
- アクセント: keep の1音節目(というより1音節しかないので強勢はそこ)
- アメリカ英語とイギリス英語で特筆するほどの発音の違いはありません。両者とも/kíːp/に近い音です。
- よくある間違いは「キップ」や「キーペ」のように余計な音を加えてしまうこと。あくまで/kíːp/と伸ばして発音する点がポイントです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “keap”, “kipp” などと間違えないようにしましょう。
- 過去形・過去分詞形を “keept” と書き間違えることがあるので注意 (“kept” です)。
- 同音異義語として完全に同じ発音の単語は特にありませんが、”cheap” (安い) と少し似ています。スペルと発音を混同しないように。
- 資格試験・英検・TOEICなどでは、「状態を保つ」「続ける」などの意味で幅広く出題される傾向があります。特に前置詞を伴った熟語表現 (keep up with, keep away from, keep on doing, etc.) が問われることが多いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「手に入れたまま放さないイメージ」で覚えるとわかりやすいです。
- “keep” の「ee」は長く伸ばすイメージで発音すると覚えやすいです。
- 少し長めの基本動詞なので、前置詞と組み合わせてイディオム・熟語を積極的に覚えるのが効果的です(”keep on”, “keep off”, “keep away”, etc.)。
- 「門を閉めて外敵から城を守る」イメージ(昔の城の要塞部分が “keep”)を思い浮かべると、「中に保つ」「守り続ける」感覚がしっかり記憶に残ります。
以上が動詞「keep」の詳細解説です。多義的で使い勝手の良い単語ですので、前置詞と合わせた表現も含めてしっかり覚えると、表現力がぐんと広がります。
〈物〉‘を'保存しておく,しまっておく,取っておく
〈ある状態〉‘を'保ち続ける,保つ
〈日記・帳簿など〉‘を'つけている
…‘の'管理する,世話をする
(…から)…‘を'守る,保護する《+名+from+名》
《keep+形(過分)〈補〉》ある状態・動作などを)保つ,(…し)続ける,(…の)ままでいる
〈食物などが〉保存がきく,もつ
〈物〉‘を'ずっと持っている,保持する
(ある状態・関係・場所に)〈人・物〉‘を'保つ,しておく,とどめておく
〈約束・規則・慣習など〉‘を'守る,‘に'従う,〈約束した時間・定められた祭りなどの日〉‘を'守る
《副詞[句]を伴って》(ある場所に)ずっといる