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insure
解説
以下では、動詞「insure」について、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
英語: insure
品詞: 動詞 (Verb)
活用形:
- 現在形:insure / insures
- 過去形:insured
- 過去分詞形:insured
- 現在分詞形:insuring
日本語の意味: 「(保険を)かける」「保険で備える」「保証する」「確実にする」など
「insure」は、主に金銭的リスクや損失に備えて「保険をかける」「保険によって守る」という意味があります。また、「必ず~するようにする」といったニュアンスでも使われます。同じ“~を確実にする”という意味の「ensure」と混同されがちですが、「insure」は特に保険契約に重点を置く使われ方が多い単語です。
- CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- B2: 日常会話をかなり流暢にこなし、少し専門的なトピックにも対応できるレベル
他の品詞形などの例
- 名詞形: insurance(保険)
- 名詞形: insurer(保険業者、保険会社)
- 形容詞形はありませんが、近縁語としてensure(動詞: 確実にする)があり、こちらは保険のニュアンスが薄い点が特徴です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「in-」: (もともとラテン語起源で「~の中に」などを表す接頭辞ですが、ここでは直接的には「保険を与える」「安全の中に置く」というニュアンスに変化)
- 「sure」: 「確かな」「保証する」といった意味を含む語幹(フランス語 assurer や assure と同語源)
現在では「in-」と「sure」の明確な区切りは薄れており、まとめて一つの単語として理解されます。
詳細な意味
- (経済的に) 保険をかける・保険を提供する
例: “I insured my house against fire.” - 確実に~するように手配する(ただし、この場合は “ensure” に近い意味)
例: “Please insure that all the documents are signed.”
コロケーション(共起表現)例(10個)
- insure a house(家に保険をかける)
- insure a car(車に保険をかける)
- insure one’s life(生命保険をかける)
- insure against theft(盗難に対して保険をかける)
- insure for a large sum(高額な保険をかける)
- fully insured(十分な保険がかかっている)
- insure the property(資産に保険をかける)
- insure oneself against risks(リスクから自分を守る保険をかける)
- insure valuables(貴重品に保険をかける)
- fail to insure(保険をかけ損ねる/保険をかけない)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「insure」の語源はラテン語の「securus(安全な)」に遡ると言われ、フランス語の「assurer」や「ensurer」を通じて英語に取り入れられたと考えられています。
- 中世頃から商業や貿易の発展とともに「保険をかける」という意味合いで広く使われるようになりました。
ニュアンスと使用時の注意点
- 「insure」は特に「保険契約」によるリスク回避を指す際によく使われます。
- 「ensure」「assure」と比べて、金銭面・契約面などの具体的な保証が強いニュアンスです。
- ビジネスや法的文書などでややフォーマルに使われる傾向がありますが、日常会話でも保険の話で使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 「insure」は他動詞 (transitive verb) として使われ、目的語に「保険をかける対象」や「対象+against+リスク」を取ります。
例: “They insured their new car against accidents.” - より「確実にする」という意味で使われる場合は、目的語に名詞や that 節 を取る用法もあります。ただし、その用法は「ensure」に置き換えられることが多いです。
主な構文例
- insure + 目的語 + against + リスク
- “We insured our business against financial loss.”
- “We insured our business against financial loss.”
- insure + 目的語 (保険対象)
- “I need to insure my house before the hurricane season.”
- “I need to insure my house before the hurricane season.”
- ※「ensure」に近い意味合い: insure (that) + S + V
- “Please insure that all passengers are seated.” (しかし、多くの場合 ensure に置き換えられる)
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I forgot to insure my cell phone when I bought it last month.”
(先月買ったときに携帯電話に保険をつけるのを忘れちゃった。) - “Have you insured your camera against theft?”
(カメラに盗難保険かけた?) - “My parents always insured their house properly before hurricane season.”
(両親はハリケーンシーズンの前に、いつもちゃんと家に保険をかけていたよ。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “Our company policy states that we must insure all shipped goods.”
(当社の規定では、発送するすべての商品に保険をかけることになっています。) - “We need to insure this project against any potential liabilities.”
(このプロジェクトにはあらゆる負債リスクに対する保険をつける必要があります。) - “Before signing the contract, let’s insure all equipment is covered for damage.”
(契約を結ぶ前に、機材がすべて損害に対してカバーされているか確認しましょう。)
(3) 学術的 / 公的文脈での例文
- “Governments often insure critical public infrastructures against catastrophic natural disasters.”
(政府はしばしば、重要な公共インフラに対して大規模自然災害の保険をかける。) - “In macroeconomic studies, households that fail to insure their assets may face significant financial risk.”
(マクロ経済学の研究では、資産に保険をかけない世帯は大きな財政リスクに直面する可能性がある。) - “It is crucial to insure national treasures to preserve cultural heritage in case of unforeseen accidents.”
(予期せぬ事故に備えて文化遺産を守るには、国宝に保険をかけることが重要だ。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- ensure(確実にする、保証する)
- 保険契約というニュアンスは薄く、「確実に~させる」という意味が強い。
- 保険契約というニュアンスは薄く、「確実に~させる」という意味が強い。
- guarantee(保証する)
- 保証人・保証書などを通じて支払いを約束する意味。より法的にしっかりした響き。
- 保証人・保証書などを通じて支払いを約束する意味。より法的にしっかりした響き。
- assure((人に)安心させる、断言する)
- 相手に対して「大丈夫」と言って安心させるニュアンス。
- 相手に対して「大丈夫」と言って安心させるニュアンス。
- underwrite(保険の引受をする)
- 主に保険会社などがリスクを引き受ける、専門的・ビジネス文脈。
- 主に保険会社などがリスクを引き受ける、専門的・ビジネス文脈。
- protect(保護する)
- 保険のニュアンスよりも、一般的に悪影響から守る意味。
反意語 (Antonyms)
- expose(さらす)
- リスクに対して何の備えもせず、危険な状態にしておくこと。
- リスクに対して何の備えもせず、危険な状態にしておくこと。
- jeopardize(危険にさらす)
- 危うくする、ダメにするという意味。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA)
- アメリカ英語: /ɪnˈʃʊr/
- イギリス英語: /ɪnˈʃɔːr/
アクセント
- 第2音節「-sure」の部分に強勢が置かれます。
- しばしば ensure /ɪnˈʃʊr/ と同じように発音されますが、スペルとニュアンスを混同しないように注意が必要です。
よくある間違い
- ensure / insure / assure をごちゃ混ぜにしてしまう。
- アメリカ英語では /ɪnˈʃʊr/ と発音されることが多いですが、/ɪnˈʃər/ のように曖昧母音化して聞こえることもあります。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- ensureとの混同
- 「確実にする」意味で「insure」を使おうとしてしまうことがありますが、保険のニュアンスがない場合は「ensure」が自然です。
- 「確実にする」意味で「insure」を使おうとしてしまうことがありますが、保険のニュアンスがない場合は「ensure」が自然です。
- スペルミス
- “ensure” “insure” “assure” はいずれも似たスペルで混乱しやすいので要注意。
- “ensure” “insure” “assure” はいずれも似たスペルで混乱しやすいので要注意。
- TOEICや英検での出題傾向
- ビジネス文書などで「保険をかける」に関して出題されることがあります。
- “insure against ~” という表現が選択問題で問われる場合も。
- ビジネス文書などで「保険をかける」に関して出題されることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「in + sure」 → 中に入れて“安全(sure)”にする = “保険をかける/確実にする”
- 3つの単語(ensure, insure, assure)をまとめて覚えるときは、
- ensure → make sure → 物事を確実にする
- insure → insurance → 保険をかける
- assure → to assure someone → 人を安心させる
と整理すると混同しにくくなります。
- ensure → make sure → 物事を確実にする
- イメージ:大切なものを大きな箱(保険)に“in”して“sure”に守る=insure。
以上が、動詞「insure」の詳細解説です。日常会話やビジネスシーン、学術的な文脈において、主に「保険をかける」意味で使われる点を意識しながら学習すると、使い分けがスムーズになります。
意味のイメージ
意味(1)
…‘を'保証する,請け合う
意味(2)
〈人・財産など〉‘に'保険をかける,‘を'損害保証する