最終更新日:2025/11/14
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sanction

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元となった辞書の項目

sanction

【名/U】《支配者・当局の》認可《of ...》 / 《…の》承認《for ...》 / 【名/C】《複数形で》制裁, 処罰 / 【動/他】〈支配者・当局が〉…を認可する

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解説

以下では「sanction」という単語について、学習者向けにできるだけ詳しく解説します。


1. 基本情報と概要

単語: sanction

品詞: 名詞(noun) / 動詞(verb)

意味 (英語)


  1. (名詞) An official measure or penalty imposed as a form of punishment or a deterrent, often used in a political or legal context.

  2. (名詞) Official approval or permission for an action.

  3. (動詞) To impose penalties or punishments on, or to give official permission.

意味 (日本語)


  1. (名詞) ある行為に対する制裁や処罰、または抑止力として科される公式の措置。政治や法律の文脈でよく使われます。

  2. (名詞) 公式の許可や認可。

  3. (動詞) 制裁を科す、あるいは公式に承認する。

同じ単語で「制裁」と「承認」という真逆の意味を持ち得る点が非常に特徴的です。これらは文脈で判断されるため、ニュースなどで出てきたときには、“制裁”として使われているのか、“承認”として使われているのか注意が必要です。

活用形


  • 名詞形: sanctions (複数形)

  • 動詞形: sanction - sanctions - sanctioning - sanctioned

他の品詞になった例


  • 形容詞形は一般的にありませんが、敢えて表現するなら「sanctionable (制裁の対象となりうる、承認されうる)」のような形がまれに用いられます。

CEFRレベルの目安

B2(中上級)


  • 政治や法律関連の記事や国際問題の議論等、ややフォーマルかつ高度な文脈で使われることが多く、中上級レベル程度の語彙です。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 「sanct-」(ラテン語の“sanctus” = 圣(holy) など)が語源。もともとは「神聖なものとして扱う」というニュアンスがあり、“公式に認可する”というポジティブな意味へと派生した一方、法によって“こわすべきではないもの”として「制裁を科す」という逆の意味にも展開しています。

よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10個)


  1. impose sanctions (制裁を科す)

  2. lift sanctions (制裁を解除する)

  3. economic sanctions (経済制裁)

  4. trade sanctions (貿易制裁)

  5. international sanctions (国際制裁)

  6. official sanction (公式の許可・承認)

  7. government sanction (政府の認可)

  8. sanction a measure (措置を承認する)

  9. under sanction (制裁下にある)

  10. seek sanction (認可を求める)


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語「sancire(聖別する、確立する)」に由来し、宗教的・法的に“神聖で犯すべからざるものとして守る”という意味合いがありました。その後、法律で定める罰則(制裁)や反対にお墨付きを与える(承認)という二つの方向に広がりました。

ニュアンス


  • 「制裁」というときは、国際情勢や法的な文脈で厳粛でフォーマルな響きがあります。

  • 「承認/許可」というときは、やや硬いが公的な場面(政府・法廷・組織)などで使われます。

  • 口語ではあまり多用されず、新聞・ニュース・公式文書などフォーマルな文章やスピーチで見聞きすることが多いです。


4. 文法的な特徴と構文


  1. 名詞として「制裁」を表す場合、多くは複数形(sanctions)で用いられ、「impose」や「lift」などの他動詞と共起します。


    • 例: The UN imposed strict sanctions on the country.


  2. 名詞として「承認・許可」を表す場合は単数形で使われることが多いです。


    • 例: We need the board’s sanction before proceeding.


  3. 動詞としては、「to sanction someone/something (〜に制裁を科す/〜を認可する)」のように他動詞として用いられます。

  4. 可算・不可算: 「制裁」の意味では可算名詞(多くの場合は複数形)、「許可」の意味では可算/不可算どちらでも使用されるケースがありますが、文脈によって複数形(sanctions)や単数形(sanction)を使い分けます。


5. 実例と例文

日常会話


  1. “They said they would sanction the plan, which means we can go ahead.”

    (彼らがその計画を承認すると言ったから、先へ進めるね。)

  2. “My country faces sanctions from international bodies, so prices are rising.”

    (うちの国は国際機関から制裁を受けていて、物価が上がっているんだ。)

  3. “I’ve never heard of that policy being sanctioned before.”

    (そんな方針が承認されたって話は聞いたことがないよ。)

ビジネス


  1. “The board decided to sanction the new marketing campaign.”

    (取締役会は新たなマーケティングキャンペーンを正式に承認しました。)

  2. “Failure to comply with these regulations could lead to sanctions against the company.”

    (これらの規制を遵守しなければ、会社に対する制裁につながる可能性があります。)

  3. “We need official sanction from the upper management.”

    (上層部からの正式な許可が必要です。)

学術的/公的文脈


  1. “Historically, economic sanctions have been used to influence foreign governments.”

    (歴史的に見て、経済制裁は外国政府に影響を与える手段として使われてきました。)

  2. “The treaty was sanctioned by the majority of the member states.”

    (その条約は大多数の加盟国によって承認されました。)

  3. “In international law, sanctions are often employed to ensure compliance.”

    (国際法では、遵守を確保するために制裁がしばしば用いられます。)


6. 類義語・反意語と比較

類義語(意味:承認・許可)


  • approve (承認する)


    • “approve”はより一般的・広範囲に使われます。 “I approve of your idea.”


  • authorize (権限を与える、認可する)


    • “authorize”は「権限を与える」というニュアンスが強く、より公式的。


  • endorse (支持・是認する)


    • “endorse”は「公に支持する」という意味合いに近い。


類義語(意味:制裁・罰則)


  • penalty (罰則)


    • より個人レベルやスポーツなども含む形で一般的に使われる。


  • punishment (罰)


    • とても広い意味をカバーし、法的な文脈だけでなく日常的な文脈でも用いられる。


  • impose restrictions (制限を課す)


    • 経済的・政治的な場面で部分的に似た意味を持つ。


反意語(意味:承認・許可の反対)


  • disapproval (不承認)

  • veto (拒否権)

反意語(意味:制裁の反対)


  • leniency (寛大な処置)

  • exemption (免除)


7. 発音とアクセントの特徴


  • IPA: /ˈsæŋkʃən/

  • アクセントは第1音節「sanc-」に置かれます。

  • アメリカ英語/イギリス英語ともに大きな違いはありませんが、アメリカ英語では母音がややフラットになることが多いです。

  • “-tion” の部分を /ʃən/ と発音する点に注意。他の “-tion” と同様、しっかり「シュン」と読むのがコツです。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペリングミス: “sanction” の “c” の後に “t” が来ることを忘れて “sanction” を “sancion” や “sanctione” などと誤記してしまう場合がある。

  2. 意味の取り違い: 制裁(罰)と承認(許可)の正反対の意味があるため、文脈をしっかり読むことが大切。

  3. 同音異義語との混同: 類似したスペリングや発音を持つ単語と混乱しないように注意(例: “sanctify”, “sanctuary”など)。

  4. 試験対策: TOEICや英検などで、国際関係や法律に関する長文問題・リスニング問題において出題されることがある。文章脈内で「制裁」なのか「許可」なのかを見極める理解力が問われやすい。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「sanct-」はラテン語で“聖なる”を意味し、“聖”なるものを守るための手段 → (法による) 罰則/承認”とイメージすると覚えやすいです。

  • “sanction” という単語は「矛盾する2つの意味を持ちうる単語」として有名なので、その特徴自体をインパクトとして覚えると忘れにくいでしょう。

  • “sanctions” といえば国際ニュースなどで「制裁」としてよく登場するため、時事問題に触れると自然に馴染めるかもしれません。


以上が「sanction」についての詳細な解説です。制裁と承認という真逆の意味がある、ちょっとトリッキーな単語ですが、ニュースやビジネス文脈で出会うことが多い単語ですので、用法や文脈を意識しながらぜひ身に付けてみてください。

意味のイメージ
sanction
意味(1)

〈U〉(支配者・当局の)認可,許可,裁可《+of+

意味(2)

〈C〉《複数形で》(国際法で,国際法違反国に加える)制裁

意味(3)

〈C〉(正式の)処罰,制裁;(道徳律などの)拘速[力]

意味(4)

〈支配者・当局が〉…‘を'認可する,裁可する,許可する《+(do*ing*)》

意味(5)

(一般に)…‘を'承認する,支持する;〈…すること〉‘を'承認する《+do*ing*》

意味(6)

〈U〉(一般に)(…の)承認,支持《+for+

基礎英単語(NGSL) / リスニング問題

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