元となった辞書の項目
spell
解説
1. 基本情報と概要
英単語: spell
品詞: 主に以下の用法があります
- 動詞 (to spell): 「(単語を)つづる」
- 名詞 (a spell): 「呪文・魔法」「(ある状態が続く)期間」など
英語での意味
- 動詞: “to spell something” = 「(単語を)文字を並べて書く」、あるいは「スペルを教える」。
- 名詞: “a spell” = 「呪文・魔法」あるいは「一続きの期間」。
日本語での意味
- 動詞: 「(単語を)つづる、スペルを言う」
- たとえば「みんなに単語のつづりを教えるとき」に使います。
- たとえば「みんなに単語のつづりを教えるとき」に使います。
- 名詞: 「呪文・魔法」「短い期間」
- 「呪文や魔法」のような、ファンタジーで使われる神秘的なニュアンスがあります。
- 「短い間、何かの状態が続いている場合」にも使います。
- 「呪文や魔法」のような、ファンタジーで使われる神秘的なニュアンスがあります。
活用形 (動詞の場合)
- 原形: spell
- 過去形: spelled / spelt (アメリカ英語では “spelled” が一般的、イギリス英語では “spelt” もよく使われる)
- 過去分詞: spelled / spelt
- 現在分詞・動名詞: spelling
他の品詞になった時の例
- 名詞: spell → 「呪文」「一続きの期間」
- 動詞: spell → 「つづる」「(結果を)もたらす」(例: “This could spell trouble.”)
CEFRレベルの目安
- A2(初級): 人の名前や簡単な単語のつづりを言う動詞としての意味は初級レベルでも学習します。
- B1(中級): 「魔法」「ある期間」として使う名詞的意味や表現は中級レベルでも馴染みやすいです。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「spell」は短い単語で、明確な接頭語・接尾語はありません。
- 動詞と名詞で同じ形をしているのが特徴です。
よく使われるコロケーション(共起表現)・関連フレーズ(10個)
- cast a spell (呪文をかける)
- under a spell (呪文にかかった状態で、魅了されて)
- magic spell (魔法の呪文)
- spell out (詳しく説明する; スペルを一字一字言う)
- spell disaster (大惨事をもたらす)
- spell check (スペルチェック)
- cold spell (寒波、一時的な寒い時期)
- dry spell (雨が降らない時期; 俗に「スランプ」の意味で使うこともある)
- spell trouble (問題を引き起こす)
- spell the end of ~ (~の終焉を意味する、もたらす)
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語で spell が「物語る、物語」の意味を持っており、そこから「呪文」「言葉をつづる」などの意味へ派生しました。
- 魔法として使う「spell」は、古くから「言葉の力」を表すものとして扱われてきました。
使用時の微妙なニュアンスや注意点
- 「呪文」や「魔法」の意味では、ファンタジーや神秘的なイメージを伴う語感があります。
- 「しばらくの間」という名詞としての用法は、日常的に一般の文章や会話でも使われます。
- 口語/カジュアル: 「つづりを言う」(動詞)、「何かの期間」(名詞) としての使い方はよく日常会話やカジュアルな場面で見られます。
- フォーマル: フォーマルでも「spell out (詳しく説明する)」は使われます。
4. 文法的な特徴と構文
名詞の用法
可算名詞として扱われることが多いです。
- 例: “He fell under a spell.” (“彼は呪文にかかった”)
- 例: “He fell under a spell.” (“彼は呪文にかかった”)
ただし「ある程度の期間」の意味で使うときも、可算名詞として扱います。
- 例: “I had a long spell of being sick.” (“ずっと病気が続いた期間があった”)
- 例: “I had a long spell of being sick.” (“ずっと病気が続いた期間があった”)
動詞の用法
- 「~をつづる、書く」の他動詞として使われます。
- 例: “How do you spell ‘necessary’?” (“necessary のつづりはどう書くの?”)
- “spell out” のように副詞とともに使う場合は、「一文字ずつはっきり言う・詳細に説明する」という意味を持ちます。
一般的な構文やイディオム
- spell out (単語を一字一字言う、詳しく説明する)
- cast a spell (on someone) (人に呪文をかける)
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “Can you spell your name for me?”
- 「あなたの名前のつづりを教えてくれますか?」
- 「あなたの名前のつづりを教えてくれますか?」
- “I’m so fascinated by fantasy stories about witches casting spells.”
- 「魔女が呪文をかけるファンタジー物語が大好きなんだ。」
- 「魔女が呪文をかけるファンタジー物語が大好きなんだ。」
- “We had a brief hot spell last week, but it’s cooler now.”
- 「先週は少し暑い時期が続いたけど、今は涼しくなったよ。」
ビジネスでの例文(3つ)
- “Please spell out the details of the contract clearly in the meeting.”
- 「契約の詳細をミーティングでしっかりと説明してください。」
- 「契約の詳細をミーティングでしっかりと説明してください。」
- “A long spell of low sales figures forced the company to revise its strategy.”
- 「売上が長期間低迷したため、会社は戦略を見直すことを余儀なくされた。」
- 「売上が長期間低迷したため、会社は戦略を見直すことを余儀なくされた。」
- “A simple spelling mistake in the presentation can undermine our credibility.”
- 「プレゼン資料の簡単なスペルミスで、私たちの信頼が損なわれる可能性があります。」
学術的な文脈での例文(3つ)
- “Anthropologists have studied how incantations and spells influence cultural rituals.”
- 「人類学者は、呪文やまじないがいかに文化的儀式に影響を与えるかを研究してきた。」
- 「人類学者は、呪文やまじないがいかに文化的儀式に影響を与えるかを研究してきた。」
- “The weather station reported the longest dry spell on record in this region.”
- 「気象台は、この地域で観測史上最も長い日照り続きであると報告した。」
- 「気象台は、この地域で観測史上最も長い日照り続きであると報告した。」
- “It is crucial to spell out all procedures in academic papers for reproducibility.”
- 「再現性を確保するために、すべての手順を学術論文で詳しく記載することが重要です。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- (動詞) write (書く)
- 「つづりを言う」という点で近いが、必ずしも一文字ずつではない。
- 「つづりを言う」という点で近いが、必ずしも一文字ずつではない。
- (名詞) charm / incantation (呪文、まじない)
- 「魔法をかける言葉」としてのニュアンスが近い。
- 「魔法をかける言葉」としてのニュアンスが近い。
- (名詞) period / stint (期間)
- 「(ある状態が続く)期間」としての意味が近いが、spell よりフォーマルに使われることが多い。
反意語
- (名詞としての “spell”) 「呪文」に対するはっきりした反意語はありませんが、「disenchantment(魔法から解かれる、不信)」が対比的な単語になり得ます。
- (動詞としての “spell”) 「正しくつづる」の反意語としては “mis-spell” (スペルミスをする) があります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA):
- イギリス英語: /spel/
- アメリカ英語: /spɛl/
- イギリス英語: /spel/
- アクセントの位置: “spell” は一音節の単語なので、強勢は特に変動しません。
- よくある発音の間違い: “sp-” と “spl-” を混同したり、語尾を /spre/ のように言い間違えたりするケースに注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- つづりを間違えやすい: “spel” や “speel” とスペルミスしてしまうことがある。
- spelt / spelled の違い: どちらも正しいが、アメリカ英語では “spelled” が一般的。イギリス英語では “spelt” もよく使われる。
- 同音異義語との混同は比較的少ないが、文脈によって “spell” の意味(呪文か、期間か、つづるか)を間違えないようにする。
- 試験対策: TOEIC・英検などでは、リスニングパートや文脈問答で “Could you spell that?” と質問されることがある。スペルを答えられるように準備すると良い。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「spell」という単語は、「魔法の呪文」=“不思議な力” と 「単語のつづり」=“言葉を正しく組み合わせる力” が結びついていると覚えると、印象に残りやすいです。
- 「どうつづるか」を聞かれる場面は実生活でも多いので、“Spell your name, please.” などのフレーズで思い出すようにすると良いでしょう。
- イメージ的に 「言葉の力で何かを引き起こす」 → “spell trouble,” “spell disaster” のような表現につながる、と捉えると覚えやすいです。
以上が “spell” の詳しい解説です。使い方や意味が多岐にわたりますが、文脈によって微妙にニュアンスが違いますので、ぜひ例文とともにまとめて覚えてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈語〉‘を'つづる,‘の'つづりを言う(書く)
意味(2)
〈…の文字が〉〈語〉‘の'つづりである
意味(3)
(受動態にできない)
意味(4)
(結果として)…‘を'招く,意味する
意味(5)
語をつづる,語のつづりを言う(書く)