元となった文法の項目
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A2.2-B2.2
fortunately/unfortunately/clearly/frankly/hopefully/obviously/surprisingly/apparently/etc.
さまざまな副詞
説明
副詞の役割と位置について
英語の副詞(adverb)は、主に次のような要素を修飾する働きを持ちます。
- 形容詞(例:very hot など)
- 動詞(例:walk slowly など)
- 別の副詞(例:very slowly など)
- 文全体(例:Fortunately, we arrived on time. など)
今回取りあげる fortunately, unfortunately, clearly, frankly, hopefully, obviously, surprisingly, apparently などは、特に文全体の意味や話し手の主観・感情を修飾することが多い副詞として知られています。このような副詞は「文副詞 (sentence adverb)」と呼ばれることもあります。
1. 置き位置の一般的なパターン
(1) 文頭に置く
- 文全体に対する話し手の気持ちや評価を表す際によく使われます。
- 例:
- Fortunately, no one was injured.
- Unfortunately, the concert has been canceled.
- Fortunately, no one was injured.
(2) 一般動詞の前、または be動詞の後ろに置く
- 見方によっては「文全体」ではなく、文の中心部分を修飾すると考えられる場合。
- 一般動詞の前に置く例:
- We obviously need more time to finish.
- I honestly thought you already knew.
- We obviously need more time to finish.
- be動詞の後ろに置く例:
- She is obviously upset about the news.
- They are apparently moving to another city.
- She is obviously upset about the news.
(3) 文末に置く
- 動詞や文全体を後ろから修飾する場合に使われます。
- 例:
- They handled the situation remarkably well, fortunately.
- He spoke frankly throughout the interview.
- They handled the situation remarkably well, fortunately.
2. それぞれの副詞のニュアンス
fortunately / unfortunately
- 物事が「幸運にも」「不運にも」「残念ながら」といった形で進んだ・進むだろう、という話し手の感情や評価を表します。
- 例:Fortunately, the weather cleared up just in time.
- 物事が「幸運にも」「不運にも」「残念ながら」といった形で進んだ・進むだろう、という話し手の感情や評価を表します。
clearly / obviously
- 「明らかに」「はっきりと」という意味で使われ、話し手がその事柄を疑いなく確信しているニュアンスを与えます。
- 例:He is obviously excited about the opportunity.
- 「明らかに」「はっきりと」という意味で使われ、話し手がその事柄を疑いなく確信しているニュアンスを与えます。
frankly
- 「率直に言えば」「はっきり言うと」という意味で、遠慮せずに気持ちを述べるときに使われます。
- 例:Frankly, I don’t think this plan will work.
- 「率直に言えば」「はっきり言うと」という意味で、遠慮せずに気持ちを述べるときに使われます。
hopefully
- 「願わくば」「うまくいけば」という意味で、話し手の希望や期待を表します。
- 例:Hopefully, we’ll finish before the deadline.
- 「願わくば」「うまくいけば」という意味で、話し手の希望や期待を表します。
surprisingly
- 「驚いたことに」という意味で、予想外の出来事や状況について話すときに使われます。
- 例:Surprisingly, the test was much easier than I expected.
- 「驚いたことに」という意味で、予想外の出来事や状況について話すときに使われます。
apparently
- 「見たところ〜のようだ」「どうやら〜らしい」という意味で、情報の真偽がはっきりしないがそう見受けられる、というときに使われます。
- 例:Apparently, he’s already left the party.
- 「見たところ〜のようだ」「どうやら〜らしい」という意味で、情報の真偽がはっきりしないがそう見受けられる、というときに使われます。
3. 使い分けのポイント
- 文頭に置くときは、話し手の「態度」や「主観」「話全体の判断」を強調することが多いです。
(例) 「Unfortunately, we have to cancel the meeting」→「残念ながら会議をキャンセルしなくてはならない」 - 動詞の直前や be動詞の直後に置くときは、文章の骨格を作る動詞を中心に、やや客観的または説明調で内容を補足する印象を与えます。
(例) 「We obviously need more information」→「私たちは明らかにもっと情報が必要だ」 - 文末に置くときは、意味としては文全体を修飾しますが、それまでの内容を「付け加えるように」説明し、余韻を残す効果があります。
(例) 「They solved the problem, fortunately」→「彼らは幸運にも問題を解決した」
4. 例文と解説
Fortunately, the flight was on time.
- 文頭の fortunately は「幸運にも」と文全体を修飾しています。
She obviously loves painting.
- obviously が “loves painting” の部分(動詞)をはっきりさせるように修飾しています。
He is apparently very busy.
- apparently が be動詞の後で「見たところ忙しそうだ」というニュアンスを与えています。
We’ll finish the project on time, hopefully.
- 文末の hopefully は「そうなるといいんだけど」という希望を余韻として付け加えています。
まとめ
- 副詞は文全体・動詞・形容詞・他の副詞を修飾する語で、位置は「文頭」「一般動詞の前/ be動詞の後」「文末」に置かれます。
- 特に fortunately, unfortunately, clearly, frankly, hopefully, obviously, surprisingly, apparently といった副詞は、「話し手の主観・感情や文全体の意味」を大きく修飾する役割が強いです。
- 置き位置によってニュアンスや強調点が変わるため、目的に合わせて位置を調整するのがポイントです。
これらを押さえることで、英語の文章をより自然かつ的確に書き、話し手の意図や感情を的確に伝えることができるようになります。