元となった文法の項目
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A1.2-B2.2
句動詞: 動詞+パーティクル+前置詞+目的語
動詞の後のパーティクルや前置詞もまとめて1つの意味に
説明
以下の内容は、オリジナルの文章をより詳しく、わかりやすく修正した解説例です。
句動詞 (Phrasal Verbs) とは
英語には、take や turn のように、1語で「取る」「回す」といった意味を表す動詞があります。一方で、動詞の後に前置詞や副詞(しばしば「パーティクル(particle)」と呼ばれる)を付け足して、2語以上で1つの動作や状態を表すものがあります。たとえば:
- take care of ~ → 「~の世話をする」
- turn on ~ → 「(スイッチなどを) つける」
このように、動詞 + パーティクル + (前置詞) + 目的語 という形でセットになって、1つの意味をなす表現のことを 句動詞 (phrasal verb) と呼びます。
句動詞の形と特徴
1. 動詞 + 副詞 (パーティクル) のパターン
動詞の直後に副詞(パーティクル)がつくパターンです。たとえば:
- take off (飛行機などが離陸する / 脱ぐ)
- 飛行機が「離陸する」や、衣服を「脱ぐ」など、動詞の基本的な意味から少し離れた新しい意味を持ちます。
- 飛行機が「離陸する」や、衣服を「脱ぐ」など、動詞の基本的な意味から少し離れた新しい意味を持ちます。
- turn up (大きくする / 現れる)
- 音量を「上げる」の意味や、人が「現れる」の意味など、状況によっては異なる意味をとります。
2. 動詞 + 副詞 (パーティクル) + 前置詞 のパターン
動詞のあとに副詞と前置詞が続く、3語以上の形をとるパターンです。たとえば:
- look forward to ~ (~を楽しみに待つ)
- take care of ~ (~の世話をする)
- put up with ~ (~を我慢する)
このように、3語全体でひとまとまりの意味を作ります。
句動詞と語順のポイント
句動詞の中には、目的語を動詞とパーティクルの間に挿入できるものとできないものがあります。
動詞 + パーティクル + 目的語
- 例: turn off the light / turn the light off
- パーティクル(off)と目的語(the light)の順番を入れ替えても正しい文として成立するタイプがあります。
- 例: turn off the light / turn the light off
動詞 + パーティクル + 前置詞 + 目的語
- 例: take care of the baby
- 「care」と「of」の間に「the baby」を置けないため、“take the baby care of” のような形にはなりません。
- 形が固定的になっているものが多いのが特徴です。
- 「care」と「of」の間に「the baby」を置けないため、“take the baby care of” のような形にはなりません。
- 例: take care of the baby
句動詞の意味の捉え方
句動詞は、元の動詞から想像できないほど意味が変化することもあります。たとえば:
- take up (新しい活動を始める)
- 「取る (take)」という意味からだけではすぐに思いつきにくい表現です。
- 「取る (take)」という意味からだけではすぐに思いつきにくい表現です。
- break out (突然起こる / 勃発する)
- 「壊す」(break) からは連想しにくい「急に発生する」の意味になります。
そのため、句動詞はそれ自体を1つの単語のように覚えることが多いです。意味をまとめて覚えておくと英語の理解が深まります。
まとめ
- 句動詞は、動詞 + パーティクル + (前置詞) + 目的語 のまとまりで、1つの意味をなす表現です。
- 1語動詞では表せない、より細かいニュアンスや独自の意味をもつことが多いです。
- 句動詞には、目的語の位置を入れ替えられる/入れ替えられないパターンがあります。
- 3語以上になる句動詞は、形が固定されているものが多いので、そのまま覚える必要があります。
句動詞は英語学習で大切な要素のひとつです。単に「動詞 + 前置詞」の組み合わせと捉えるのではなく、1つの固まりとして意味を理解することが上達への近道となります。