助動詞: ought to
「~すべきだ」「〜のはずである,〜するのは当然である」を表す助動詞
助動詞: ought to とは
ought to は「~すべきだ」「~するのが当然だ」という意味を表す助動詞です。英語の助動詞の中でも、話し手自身の主観的な意見というよりは、客観的・一般的な判断や義務感を伝える際によく用いられます。たとえば「run(走る)」という動詞に ought to を付けると、次のようになります。
You ought to run every morning.
(あなたは毎朝走るべきだ。)
この文は、健康や習慣といった客観的な理由に基づいて「走るべきだ」と助言・提案をしているニュアンスがあります。
1. 助動詞とは?
英語の助動詞(modal verbs)は、動詞の前に付け加えて、主語の意志・義務・推量などを表す働きをします。代表的なものに can, may, must, should, will などがあり、ought to もその一つです。
2. ought to と should の違い
should: 「~したほうがよい」という、話し手の主観的な助言・提案を強調する場合に使われることが多いです。
例)You should see a doctor.(医者に診てもらったほうがいいよ)ought to: 「~するのは当然だ」「~すべきだ」といったより客観的な理由や一般的な判断を含意します。場合によっては「当然こうあるべきだ」というニュアンスがやや強くなります。
例)You ought to see a doctor.(医者に診てもらうのが当然だよ)
ただし、日常会話では should のほうが頻繁に使われるため、ought to は少し格式ばった印象を与えることがあります。特にアメリカ英語では should のほうが圧倒的に一般的です。
3. 形のポイント
助動詞 + 主語 + 動詞の原形
通常の助動詞の使い方と同様、ought to の後ろには動詞の原形を置きます。ただし、助動詞としての形は “ought to + 動詞の原形” となるため、to を挟む点に注意が必要です。
例)She ought to study harder.(彼女はもっと一生懸命勉強すべきだ)否定形は “ought not to + 動詞の原形”
例)You ought not to smoke.(タバコを吸うべきではない)疑問形はあまり一般的ではありませんが、用例としては “Ought we to leave now?”(今出発すべきでしょうか?)などと表現されることもあります。
4. ought to の実際の使われ方
客観的な助言や提案
例)You ought to read this book if you want to understand the topic better.
(その話題をよりよく理解したいなら、この本を読むべきだよ)道徳的・倫理的な義務
例)They ought to respect their elders.
(彼らは年配の人たちを敬うべきだ)当然そうあるべき状況
例)This ought to be enough time to finish the project.
(そのプロジェクトを終わらせるには、これだけの時間があれば十分なはずだ)
5. まとめ
- ought to は「~すべきだ」「~するのが当然だ」という意味の助動詞。
- should と比べると、より客観的・一般的な判断や倫理的ニュアンスを示すことが多い。
- 日常会話では頻度が低めで、比較的フォーマルな場面や書き言葉で使われる傾向がある。
英語学習においては、まず should をしっかり使いこなしながら、会話や文章の文脈で ought to を耳にしたら「客観的・一般的な義務・必要性を表す言い方なんだな」と理解できるようにしましょう。必要に応じて自分でも使ってみると、より幅広い表現が身につきます。