元となった文法の項目
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B1.1
less+形容詞・副詞
数量が「少ない」ことを意味する形容詞/副詞
説明
以下では、“less + 形容詞”または“less + 副詞”の使い方について、なるべく詳しく解説します。
1. 「less」の意味と役割
“less”は「より少ない・より低い」という比較を表す語です。
- 「数量」や「程度」が基準より少ないことを示す場合に使います。
- 形容詞を修飾するときは、その形容詞が表す性質が「あまり強くない」「より控えめである」ことを表します。
- 副詞を修飾するときは、その副詞が表す動作や状態の程度が「より少ない」ことを表します。
2. 「less + 形容詞」の例と使い方
“less + 形容詞”は、形容詞が示す性質や状態が「基準より弱い・低い」ことを表します。たとえば:
- “less expensive”(より高くない →「安めの」)
- “less interesting”(そこまで面白くない →「あまり興味深くない」)
このように、「なんとなく物足りない」「程度が低い」というニュアンスを持たせたい場合に使います。
例文
- This watch is less expensive than that one.
(この時計はあの時計よりも高くない → 「あの時計ほど高くはない」) - The story is less complicated than I expected.
(その物語は思ったほど複雑ではない)
3. 「less + 副詞」の例と使い方
“less + 副詞”は、「動作や状態が基準よりも弱い・少ない」という意味を表します。たとえば:
- “less quickly”(より遅い速度 →「そんなに速くない」)
- “less frequently”(少ない頻度 →「そんなに頻繁ではない」)
動作や状態に関する程度を「基準より控えめ」に示す表現になります。
例文
- Please speak less quickly for the new learners.
(新しい学習者のために、そんなに速く話さないでください) - I go hiking less frequently than I used to.
(昔ほどよくハイキングに行かなくなった)
4. 注意点
- “less”は不可算名詞(量として数えるもの)に対して形容詞的に使われることもありますが、可算名詞(個数で数えられるもの)には基本的に “fewer” が使われる点に注意してください。
- 例: “less water” / “fewer people”
- 例: “less water” / “fewer people”
- 一方、“less + 形容詞”や“less + 副詞”の形は可算・不可算を問わず、「程度・量がもう少し抑えられている」というニュアンスを伝える際に活躍します。
5. まとめ
- “less”は「少ない・より控えめな」という比較の意味をもつ。
- “less + 形容詞”は「形容詞が示す性質を弱める/あまり強くない」ニュアンス。
- “less + 副詞”は「副詞が示す動作や状態の程度を少なくする/控えめにする」ニュアンス。
- 日常会話から正式な文書まで、多様な場面で「程度を弱めた比較」をしたいときに活用できます。