元となった文法の項目
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A2.2
none
「何もない」「誰もいない」を表す代名詞
説明
none の使い方と意味を詳しく解説
英語の文法で使われる none は、「何もない」「誰もいない」「一つもない」という意味を表す代名詞です。特に no + 名詞(例:no money, no problem など)の代わりや、多くの場合 none of + 名詞(または代名詞) の形で使われます。以下では、none の詳細な使い方やニュアンスを解説します。
1. none の基本的な意味
- none は「(数量が)一つもない」「(人物が)誰もいない」「全くない」という意味を持ちます。
- 物や人、数などが「存在しない」ことを強調したいときに使われます。
例文
- I have none left.
→(お金や食べ物などが)もう残っていない。 - None of them came to the party.
→(招待した人の中で)誰一人としてパーティーに来なかった。
2. none of + 名詞(代名詞)の用法
none of + 名詞(または代名詞) の形で頻繁に使われます。
- 「~のうちのどれも(誰も)…ない」という意味になります。
- 代名詞の him, her, us, them などもそのまま of の後ろに置くことができます。
例文
- None of the desserts look appealing to me.
→ デザートのどれも私の好みには合わない。 - None of us knew the answer.
→ 私たちの誰も答えを知らなかった。 - None of the students have finished the assignment yet.
→ 学生たちの誰もまだ宿題を終えていない。
3. 単数・複数扱いについて
none は、文法的には 単数扱い でも 複数扱い でも使われることがあります。
- 不可算名詞や単数でまとめて見なしている場合は単数扱いになりやすいです。
- 複数の人や複数のものを指している場合は複数扱いになることが多いです。
例文
- None of the water is clean.
→ (水という不可算名詞を指すので)単数扱い。 - None of my friends are arriving on time.
→ (友人たちを指すので)複数扱い。
一般的には会話では複数扱いをすることが多いですが、試験などで文法問題が出る場合は、どんな名詞を指しているかを確認すればより適切な判断ができます。
4. 短い返答としての使用
「はい」「いいえ」で答える代わりに none を短く使うことがあります。
- 「まったくない」ことを簡潔に表すときに役立ちます。
例文
- A: Do you have any questions?(何か質問はありますか?)
B: None.(ありません)
5. 「none」と「no + 名詞」の違い
- no + 名詞 は「名詞がまったく存在しない」という形容詞的な使い方です。
- none は代名詞として、すでに言及されているものを受ける場合に使うことが多いです。
例文
- I have no money.(形容詞としての「no」)
- I used to have some savings, but now I have none.(代名詞「none」)
まとめ
- none は「何もない」「誰もいない」という意味を表す代名詞。
- none of + 名詞(代名詞) の形で「~のうちのどれも(誰も)…ない」という意味を表す。
- 単数・複数どちらの扱いも可能だが、文脈や指す対象に合わせて動詞を決める。
- 短い返答として「まったくない」ことを伝えるのにも使える。
- 「no + 名詞」は形容詞的な使い方で、「none」はそれ単体で代名詞として働く点に注意。
none は英語の会話や文章で頻繁に使われる便利な代名詞です。文脈に応じて単数・複数どちらの扱いにするかを意識しながら活用してみてください。