《副詞句を伴って》(価格・気温などがある範囲内で)変動する,動く / 《副詞[句]を伴って》(ある状態に)…‘を'並べて置く,配列する,整列させる / (…を)さまよう,歩き回る,(…に)及ぶ《+over(through)+名》/ (動植物が)分布している / …‘を'さまよう,歩き回る(受動態にできない) / 《米》〈家畜〉‘を'放牧地に入れる
range
《副詞句を伴って》(価格・気温などがある範囲内で)変動する,動く / 《副詞[句]を伴って》(ある状態に)…‘を'並べて置く,配列する,整列させる / (…を)さまよう,歩き回る,(…に)及ぶ《+over(through)+名》/ (動植物が)分布している / …‘を'さまよう,歩き回る(受動態にできない) / 《米》〈家畜〉‘を'放牧地に入れる
1. 基本情報と概要
単語: range
品詞: 動詞 (名詞としても使われます)
意味(英語・日本語)
- 英語: “to vary within certain limits”, “to extend or move around an area”, “to arrange in a particular order or direction”
- 日本語: 「一定の範囲内で変動する」「ある範囲や領域を動き回る」「(何かを秩序立てて)並べる、整列させる」という意味です。
こういう場面で使われます:数値や状態が幅を持って変動することを表したり、人や動物・物などが特定の地域を動き回る様子を表すときに使われます。また、「~を並べる」「~を配列する」のように対象を整理するニュアンスもあります。
活用形
- 原形: range
- 三人称単数現在形: ranges
- 現在分詞/動名詞: ranging
- 過去形: ranged
- 過去分詞: ranged
他の品詞形
- 名詞としての “range”: 「範囲」「射程」「山脈」などの意味で使われます。
例: The price range (価格の範囲) / a mountain range (山脈)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- B2(中上級): 「日常会話には十分慣れているが、学術的または上級レベルの概念や多義的表現に挑戦する段階」です。
「range」の使いこなしには複数の文脈に対応できる語彙力が必要です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- range は直接的な接頭語・接尾語を持つ形ではありませんが、以下の関連語・派生語があります。
- arrange: 「整える、手配する」(前に “ar-” という接頭語がついています)
- rearrange: 「再配置する」(“re-” は「再び」の接頭語)
- arrange: 「整える、手配する」(前に “ar-” という接頭語がついています)
他の単語との関連性
- arrange (動詞) : 配置する、整える
- rearrange (動詞) : 再配置する、並べ直す
- derange (動詞) : 狂わせる、混乱させる (文語的・やや古風)
- ranger (名詞) : 森林警備隊員、レンジャー (自然公園等の巡回・監視を行う人)
よく使われるコロケーション(10選)
- range from A to B → (AからBまでに及ぶ)
- range widely → (幅広く及ぶ)
- range over an area → (ある地域を動き回る)
- price range → (価格帯)
- range in size → (大きさが…の範囲をとる)
- temperature range → (気温幅)
- range of motion → (可動範囲)
- range of services → (サービスの範囲)
- range along → (~に沿って並ぶ/配置される)
- range weapons → (射程距離のある武器、特に可算単語として扱う場合が多いが、コロケーションとして見かける)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古フランス語 “renc” (「一列、一列に並べる」などの意) や “range” に由来し、「並べる」「整える」などの概念から派生したと言われています。
- 歴史的使用: 当初は主に「整列させる、列を作る」という意味合いが中心でしたが、その後「領域内で動く」「範囲をもつ」という意味にも広がりました。
- ニュアンス:
- 「範囲を持つ」や「幅がある」という柔軟な意味。
- 「並べる」のニュアンスもあり、状況によってはややフォーマルにも使えます。
- 「範囲を持つ」や「幅がある」という柔軟な意味。
- 使用時の注意点:
- 口語・文章どちらでもよく使われ、ビジネスや学術的文脈でも自然に使える比較的フォーマルな語です。
- 「動き回る」という意味合いではややカジュアルな文脈でも使われます。
- 口語・文章どちらでもよく使われ、ビジネスや学術的文脈でも自然に使える比較的フォーマルな語です。
4. 文法的な特徴と構文
他動詞 / 自動詞:
- 他動詞の例: “They ranged the chairs in a circle.” (椅子を円形に並べた)
- 自動詞の例: “The prices range from 10 dollars to 50 dollars.” (価格は10ドルから50ドルまでに及ぶ)
- 他動詞の例: “They ranged the chairs in a circle.” (椅子を円形に並べた)
一般的な構文:
- S + range + (from) A + (to) B → 例: “Temperatures range from 20°C to 30°C.”
- S + range + over + 場所 → 例: “The cattle range over the vast plain.”
- S + range + O + (in + 方向/状態) → 例: “He ranged the books in alphabetical order.” (やや文語的)
- S + range + (from) A + (to) B → 例: “Temperatures range from 20°C to 30°C.”
イディオム:
特段有名な慣用表現は多くありませんが、“range over” がよく使われるフレーズです。可算・不可算:
- 動詞は可算・不可算の区別はありません。
- 名詞 “range” は可算名詞として使う場合が多いです。(例: “a wide range of products”)
- 動詞は可算・不可算の区別はありません。
5. 実例と例文
日常会話 (3例)
“The menu ranges from simple salads to gourmet dishes.”
(メニューはシンプルなサラダからグルメ料理まで幅広くあります。)“Our hotel rooms range in price depending on the season.”
(当ホテルの部屋料金はシーズンによって異なります。)“Birds often range over the forest in search of food.”
(鳥たちはよく、食べ物を探して森を飛び回ります。)
ビジネス (3例)
“Our services range from basic website design to complex e-commerce solutions.”
(弊社のサービスは、基本的なウェブサイト制作から複雑なECソリューションまで幅広いです。)“Employee salaries range widely based on experience and performance.”
(従業員の給与は経験と実績に応じて大きく異なります。)“The new product line will range across several different markets.”
(新製品ラインは複数の異なる市場をカバーする予定です。)
学術的な文脈 (3例)
“The study’s findings range from environmental impact to socioeconomic implications.”
(この研究の結果は環境への影響から社会経済的影響に至るまで多岐にわたります。)“Population dynamics often range according to climatic conditions.”
(人口の動態は気候条件によって大きく変動することがあります。)“In biology, species can range over vast geographic areas or be limited to a small region.”
(生物学において、ある種は広大な地域に生息範囲を持つ場合もあれば、小さな地域に限定されることもあります。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
extend (~を拡張する、広がる)
- 「伸ばす」「範囲を広げる」イメージ。
- “range” は幅の存在を指すが、「extend」は範囲を更に押し広げるニュアンスが強い。
- 「伸ばす」「範囲を広げる」イメージ。
span (~にわたる)
- 「時間的・空間的にまたがる」ニュアンス。
- “range” が持つ「自由に動き回る」感は少なく、主に「つながっている時間的・空間的範囲」を表す。
- 「時間的・空間的にまたがる」ニュアンス。
vary (変わる、変動する)
- 数値や状態が変動する点は似ているが、“range” はその幅全体を含意し、「~から~までの範囲」を示すときに多用される。
- 数値や状態が変動する点は似ているが、“range” はその幅全体を含意し、「~から~までの範囲」を示すときに多用される。
反意語
- 明確な一語の反意語はありませんが、文脈によっては “limit” (制限する) や “restrict” (制限する) が「範囲を狭める」意味として対になることがあります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /reɪndʒ/
- アメリカ英語: [réɪndʒ]
- イギリス英語: [reɪndʒ]
- 基本的に大きな差はなく、どちらも /reɪndʒ/ で、母音は「レイ」と発音。
- 基本的に大きな差はなく、どちらも /reɪndʒ/ で、母音は「レイ」と発音。
- 強勢: “range” は一音節なので、アクセントは特に意識しないが、語頭の “r” を明確に発音するのがポイント。
- よくある発音の間違い:
- 「ラ」と始めるのではなく日本語の「レイ」に近い音で発音する。
- “-nge” の部分は「ンジ」に近い発音になる。
- 「ラ」と始めるのではなく日本語の「レイ」に近い音で発音する。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “range” は“r-a-n-g-e”。中に「i」や「u」を入れてしまうミスは避けましょう。
- 同音異義語: 特に “reins” (手綱) などとは似ていませんが、「reign」(統治、支配) とスペルの一部が似ています。ただし発音は微妙に異なるので注意。
- 試験対策: TOEICや英検などでは「~から~まで範囲が及ぶ」といった表現で出題されやすいです。数値の範囲を尋ねたり説明したりするときによく使われます。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “Range” を覚えるときは「並ぶ」「動き回る」「幅がある」というイメージをまとめるとよいです。
- 細長くラインが並んでいるイメージから「範囲」 → 「移動範囲」 → 「幅を持つ」という発想へ展開している、と考えると覚えやすいです。
- 「arrange」(アレンジする) の中に “range” が入り込んでいると思えば、「並べる、調整する」というニュアンスを思い出しやすいです。
以上が動詞“range”の詳細解説です。ぜひ実際の文脈で使ってみてください。