最終更新日:2024/06/14
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元となった辞書の項目

round

IPA(発音記号)
動詞

〈他〉〈曲がり角・建物など〉を曲がる / ...を丸くする / 〈自〉〈数〉を丸める / 丸くなる / 回る / 巡回する

このボタンはなに?

彼女は角を曲がって、視界から消えた。

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解説

以下では、動詞としての「round」を、できるだけ詳しく解説します。


1. 基本情報と概要

単語: round

品詞: 動詞 (他にも名詞、形容詞、副詞など非常に多義で使われますが、ここでは動詞を中心に解説します)

CEFRレベルの目安: B2(中上級)

意味(英語・日本語)


  • (英) to make something round in shape; to move around something; to approximate a number to a nearby integer or decimal place

  • (日) 「〜を丸い形にする」、「〜の角を取る」、「数値を四捨五入・切り上げ・切り下げする」、「(カーブなどを)回る」などの意味が含まれます。

「round」は、たとえば「角のあるものを丸くする」「数値を処理するときに四捨五入する」「コーナーを曲がる・回る」など、物理的にも抽象的にも“丸くする・回り込む”ニュアンスで使われる単語です。

活用形


  • 原形: round

  • 現在形: round(s)

  • 過去形: rounded

  • 過去分詞形: rounded

  • 現在分詞形: rounding

他の品詞形


  • 形容詞: round(「丸い」「一巡した」などの意味)

  • 副詞: round(「ぐるりと」「回って」などの意味)

  • 前置詞: round(「〜のまわりに」「〜を巡って」という意味で使われることも)


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語幹: round

  • 接頭語・接尾語: 動詞としては特定の接頭語や接尾語を取らない形で使われることが多いですが、「-ed」で過去形・過去分詞形「rounded」、「-ing」で現在分詞形「rounding」などがあります。

  • ※「surround」(動詞)などは、「sur-」(周りに) + 「round」で「〜を取り囲む」という関連語です。

派生語・類縁語(例)


  • around (前置詞/副詞): 〜のあちこちに、周辺に

  • surround (動詞): 取り囲む

  • rounded (形容詞): 丸みを帯びた、角が取れた

  • rounding (名詞/形容詞): 四捨五入(動詞としての進行形でもある)

よく使われるコロケーション(共起表現)・関連フレーズ(10個)


  1. round off 〜

    → 〜を四捨五入する / 〜をうまく終わらせる

  2. round up 〜

    → 〜(人・家畜など)を寄せ集める / (数値を)切り上げる

  3. round down 〜

    → (数値を)切り捨てる

  4. round the corner

    → 角を曲がる

  5. round the edges

    → 角を丸くする

  6. round the numbers

    → 数値を丸める

  7. come round

    → 立ち寄る、意見を変えて同意する(句動詞として別の意味合い)

  8. round out 〜

    → 〜を完成させる、〜をより丸くする

  9. round a figure (to ...)

    → (数値を...)に四捨五入する

  10. round on someone

    → 急に襲いかかる、非難する(句動詞的な使い方)


3. 語源とニュアンス


  • 語源: 中期英語(Middle English)における「round」は、古フランス語の “rond” (丸い) に由来し、更にラテン語 “rotundus” (丸い) にさかのぼるとされています。

  • 歴史的経緯: もともとは「丸い形」や「回転する」というニュアンスで使われ、そこから「角を取り丸くする」「周囲を回る」「数値を丸める」など多様な意味が派生しました。

  • 使用時の注意点:


    • 「四捨五入する」ニュアンスでは「round off」というフレーズがしばしば用いられます。

    • 「(コーナー・カーブを)回る/曲がる」という場合は「round the corner」の形でよく使われます。

    • カジュアルにもフォーマルにも使えますが、数値を扱うような文脈ではビジネスや学術でも頻出です。



4. 文法的な特徴と構文


  • 他動詞/自動詞:


    • 他動詞としては「〜を丸くする」「〜を丸める」「〜を四捨五入する」のように目的語を取ります。

      例: He rounded the edges of the table.

    • 自動詞としてはあまり多くはありませんが、文脈によって「回る」や「曲がる」のように目的語をとらずに使われる場合があります。

      例: The path gradually rounded to the right.


  • イディオム / 一般的な構文:


    • round off 〜 / round 〜 off → 「(〜を)丸める」「上手く締めくくる」

    • round over 〜 → 「(〜の表面を)丸みをつける」


  • フォーマル/カジュアル: 数値を四捨五入するなどビジネス的・学術的にも使えますが、会話調でも「Just round it up to ten.(10に切り上げておいて)」ほどの軽いやりとりで使われます。


5. 実例と例文

(1) 日常会話での例文


  1. “Could you round the corners of this table? It’s too sharp for the kids.”

    「このテーブルの角を丸くしてもらえませんか? 子供には危ないので。」


  2. “Just round that number to the nearest hundred; it’s easier to remember.”

    「その数を100の位に四捨五入して。そっちのほうが覚えやすいから。」


  3. “We need to round the house next door to get to the backyard.”

    「裏庭に行くには隣の家を回り込む必要があるんだ。」


(2) ビジネスシーンでの例文


  1. “Please round the sales figures to the nearest hundred dollars for the report.”

    「レポート用に売上額を100ドル単位に四捨五入してください。」


  2. “We should round off the meeting by summarizing our main points.”

    「会議は主なポイントをまとめて締めくくりましょう。」


  3. “When you round the data, be careful not to lose important details.”

    「データを丸めるときは、重要な情報を失わないように気をつけてください。」


(3) 学術的・専門的な文脈での例文


  1. “In this calculation, we can round the value to three decimal places.”

    「この計算では、値を小数点以下3桁に丸めることができます。」


  2. “Rounding the corners of structural components can reduce stress concentrations.”

    「構造部品の角を丸めることは、応力集中を軽減するのに有効です。」


  3. “The function rounds any floating-point input to the nearest integer.”

    「この関数は、浮動小数点数の入力を最も近い整数に丸めます。」



6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. curve (曲げる)


    • ニュアンス: 「曲線を描く」「曲げる」イメージが強く、物理的な角度です。

    • 例: She curved the wire to make a decorative shape.


  2. encircle (取り囲む)


    • ニュアンス: 「ぐるりと囲む」「取り囲む」という意味。動作としては「周りを回る」イメージ。

    • 例: Troops encircled the city.


  3. round off (〜を四捨五入する、仕上げる)


    • ニュアンス: “round”の句動詞として「仕上げる」「四捨五入する」。

    • 例: Let’s round off the discussion with final comments.


  4. round out (〜を完成させる)


    • ニュアンス: 「〜をより完全な状態にする」「〜を補ってまとめる」

    • 例: He rounded out his research by adding more data.


反意語 (Antonyms)


  • flatten (平らにする)


    • 「round」の動作と逆で「平らにする / 平になる」イメージを表す。

    • 例: They flattened out the dough for the pizza crust.


  • straighten (真っ直ぐにする)


    • 「曲がっているものを真っ直ぐにする」という点で「丸める」とは逆方向の動き。

    • 例: He straightened the wire that was bent out of shape.



7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /raʊnd/

  • アメリカ英語: 「ラウンド」に近い発音 (/raʊnd/)

  • イギリス英語: 同じく「ラウンド」に近い発音 (/raʊnd/) ですが、地域によっては口の開き具合に差が出ることがあります。

  • アクセントの位置: “round” の1音節の単語なので、特に強勢の移動はありません。

  • よくある発音の間違い: “r”と“l”の発音区別、auの二重母音が曖昧になり「ランド」のように聞こえてしまうなどが日本語話者にとっての注意点です。


8. 学習上の注意点・よくある間違い


  • スペルミス: “roud” や “raund” などの誤スペルに注意。

  • 同音異義語に近いもの: “around” (前置詞/副詞) と混乱しやすいですが、 “round” は単語そのものが動詞としても活躍します。

  • 試験対策: TOEICや英検などで、四捨五入や最終的な要約(round off)の表現として出題されることや、「round the corner」のイディオム問題などが見られます。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 円をイメージ: 「round」は「丸いもの」を想起しやすいので、 “O” の形を思い浮かべると記憶に残りやすいです。

  • 語源ストーリー: 「ラテン語のrotundus」が「丸い」を意味しており、 “rota” (車輪) のイメージから「回転する/丸い」ニュアンスが派生していると覚えると定着しやすいです。

  • “round up/down” で四捨五入: 上に丸める、下に丸めるなど、数学でよく使う表現をセットで憶えておくと便利です。


以上が、動詞としての「round」の詳細な解説です。多義的な単語なので、数値処理や物理的に丸める場面など、様々な状況で使われる点が特徴です。ぜひ上手に使い分けてみてください。

意味のイメージ
round

意味を覚えるための辞書問題

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