zip
1. 基本情報と概要
単語: zip
品詞: 名詞 (一部、動詞としても使われますが、ここでは名詞として解説します)
意味 (英語)
- A short, sharp sound like a zipper moving
- Energy or speed, especially in an informal context (e.g., “He’s got a lot of zip.”)
- (米国で) ZIP code の略称として使われる場合もある (郵便番号)
- (口語・主に米) 「無(ゼロ)」を意味することもある (“I got zip from that deal.”)
意味 (日本語)
- ジッパーが動くような短く鋭い音
- 活力・スピードを示すときに使われる (「元気がある」「キビキビしている」というニュアンス)
- 「郵便番号」を表す表現 (アメリカ英語)
- 「何もない、ゼロ」を表す口語表現
「zip」は日常的に口語で使われる場合が多く、単にジッパーの音としてだけではなく、「元気・スピード感のある状態」や「何もない状態」を指す場合にも使われます。アメリカでは郵便番号(“ZIP code”)として馴染み深い単語でもあります。
活用形
名詞の場合は数えられる場合と数えられない場合があります。
- 例: “There was a loud zip.” (可算的)
- 例: “He has a lot of zip.” (活力の意味では不可算的に扱われることもある)
- 例: “There was a loud zip.” (可算的)
動詞形: “zip” (ジッパーを締める / 素早く移動する)
- 過去形: zipped
- 現在分詞: zipping
- 過去分詞: zipped
- 過去形: zipped
他の品詞例
- 動詞 (to zip): ジッパーをしめる、ビュッと移動する
- 例: “He zipped his jacket.”
- 例: “She zipped through the assignment.”
- 例: “He zipped his jacket.”
難易度 (CEFR)
- B1 (中級)
- 基本的な会話に出てくる口語表現としては中級レベル。ゼロを意味するスラング的用法などはもう少し高いレベルで学習されるかもしれませんが、日常生活で遭遇する語なので全体的にはB1程度の認識でOKです。
2. 語構成と詳細な意味
語源・構成:
- 音を表す「zip」(onomatopoeic word: 擬音語)から派生したと言われます。またジッパー(“zipper”)の省略形としても使われます。
派生語・類縁語:
- zipper (ジッパー)
- zipped (動詞過去形)
- zippy (形容詞: 活気がある、キビキビした)
- zipper (ジッパー)
よく使われるコロケーションや関連フレーズ (10個)
- “zip file” → 圧縮ファイル
- “zip code” → 郵便番号(米国)
- “with zip” → 活気・勢いがある
- “full of zip” → 活気に満ちあふれている
- “zip past” → さっと通り過ぎる
- “zip-up jacket” → ジッパー付きのジャケット
- “zip drive” → (昔の) 大容量フロッピーディスクドライブの一種
- “zip something open” → ジッパーを開ける
- “fast zip” → 素早い速度
- “got zip (for something)” → (何かに対して) 何も得られなかった
3. 語源とニュアンス
語源:
擬音語としての“zip”が由来とされ、ジッパーの音から派生したと考えられています。
郵便番号(Zip code)の“ZIP”はZone Improvement Plan
の頭字語(アクロニム)ですが、日常では「郵便番号」として定着しています。歴史的用法:
1900年代前半から「速さ」「鋭い音」を表す用法が一般化し、そこから「活力」「スピード感」が転じて、スラングで「ゼロ」の意味にもなりました。ニュアンス・使用時の注意:
- 「ゼロ」の意味で使うときはやや口語的、くだけた場面で使われます。
- 「活力」を表すときもカジュアルな響きがあります。ビジネス文書などフォーマルな文脈ではあまり使いません。
- 「ゼロ」の意味で使うときはやや口語的、くだけた場面で使われます。
4. 文法的な特徴と構文
名詞として:
- 「活力」を表す場合は不可算扱いされることも多いです。
例: “He has a lot of zip.” - 音やスピードを表す具体的な出来事として捉える場合は可算扱いできます。
例: “I heard a strange zip in the corridor.”
- 「活力」を表す場合は不可算扱いされることも多いです。
使用シーン:
- カジュアルな会話や口語的な文章で使われることが多いです。
- 「何もない」「ゼロ」の意味はスラング寄りな使い方ですので、フォーマルな文書などには向きません。
- カジュアルな会話や口語的な文章で使われることが多いです。
イディオム・慣用表現:
- “zip it” → 「黙れ」のようなスラング表現
- “zip around” → 素早く動き回る
- “zip it” → 「黙れ」のようなスラング表現
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “I love my new jacket because the zip is really smooth.”
→「新しいジャケットはジッパーがすごくスムーズだから気に入ってるよ。」 - “He has so much zip today; I wonder what energized him.”
→「今日は彼、すごく元気だね。何があったんだろう?」 - “I got zip from that vending machine—must be broken!”
→「あの自販機から何も出てこなかったよ。壊れてるのかな!」
(2) ビジネスシーンでの例文
- “Make sure to input the correct zip code for the customer’s address.”
→「顧客の住所には正しい郵便番号を入力しておいてください。」 - “Our new marketing campaign needs more zip to catch people’s attention.”
→「うちの新しいマーケティングキャンペーンは、人の注意を引くためにもっと勢いが必要だ。」 - “We ended up with zip from the negotiations, unfortunately.”
→「残念ながら交渉からは何の成果も得られなかった。」
(3) 学術的/フォーマルな文脈での例文
- “The zip of electrons through the circuit was measured using high-speed sensors.”
→「回路を通る電子の高速移動は、高速センサーを用いて計測された。」 - “Please include your ZIP code in the participant registration form.”
→「参加者登録フォームに郵便番号を記入してください。」 - “In statistical terms, a score of zero is often referred to casually as ‘zip.’”
→「統計用語ではゼロ点のことを口語的に‘zip’と呼ぶことがある。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語:
- “energy” (エネルギー)
- “zip”よりもフォーマルに「活力」を表す。
- “zip”よりもフォーマルに「活力」を表す。
- “vigor” (活力)
- “zip”より文語調で力強い印象がある。
- “zip”より文語調で力強い印象がある。
- “spark” (火花、活気)
- 「閃き」や「刺激」を連想させるが、会話では“zip”と似た意味合いで用いられる場合もある。
- 「閃き」や「刺激」を連想させるが、会話では“zip”と似た意味合いで用いられる場合もある。
- “zing” (勢い、刺激)
- “zip”に近い擬音的表現でカジュアル。
- “energy” (エネルギー)
反意語 (「活気」の意味において対立するもの):
- “dullness” (退屈、鈍さ)
- “lethargy” (無気力)
- “slowness” (ゆっくりしていること)
- “dullness” (退屈、鈍さ)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /zɪp/
- アクセント位置: 1音節単語なので強調は“zip”全体にかかります。
- アメリカ英語とイギリス英語: 発音上顕著な違いはほぼありません。
- よくある間違い: 母音を /iː/ として伸ばし過ぎて “zeep” のように発音されるケースがあるので注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “zip” を “zipp” や “zippe” と書かないように注意。
- 同音異義語との混同: 同音異義語としては特にないが、「tip (先端のこと)」と聞き間違えたり、文脈上“zip”を“zipper”だと思い込む場合がある。
- スラング的用法をフォーマルな場面で使わない: 「何もない」の意味や「黙れ (zip it)」などはカジュアル・スラング寄りなので、公的文章やビジネスの場では注意。
- 試験対策: TOEICなどでは「住所の入力 (zip code)」関連や「速さ、エネルギーを表すインフォーマルな表現」として出題される可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- ジッパーを “zip” と動かす音をイメージすると覚えやすいです。
- 「ジップ」→「素早い動き」→「活気」、という関連付けで意味を思い出すと便利です。
- アメリカの郵便番号“ZIP code”から連想して「アメリカ = zip」と結びつけて覚えるのも一つの手です。
以上が名詞としての “zip” の詳細な解説です。活気やスピード感をカジュアルに表現するときに是非使ってみてください。ジッパーや郵便番号といった具体的な名詞としても日常で出会う単語なので、覚えておくと便利です。
〈U〉(弾丸が飛ぶときまたは布地の裂けるときの)ビュッという音
〈U〉《話》元気,力
〈C〉《英》(また zip fastener)=zipper