元となった辞書の項目
transfusion
解説
以下では、名詞「transfusion」について、なるべく詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
単語: transfusion
品詞: 名詞 (noun)
意味(英語): The act of transferring something (especially blood) from one person or thing to another.
意味(日本語): (特に血液などを)ある人やものから別の人やものへ移し入れる行為、いわゆる「輸血」などを指します。
「transfusion」は、主に医療の文脈で血液を移す「輸血」を意味します。病院で患者の血液量が不足しているときに、他人の血液や血液製剤を輸血して助けるような場面で使われる専門用語です。
- 活用形: 名詞のため、形そのものは「transfusion」で変化しません。
- 他の品詞形:
- 動詞形: “transfuse” (輸血する、注入する)
- 形容詞形は通常ありませんが、「transfused」という過去分詞の形容詞的用法はあります。
- 動詞形: “transfuse” (輸血する、注入する)
CEFRレベル目安: B2(中上級)
・医療系の専門的な語彙ですが、ニュースや医療ドラマなどでも出てくるため、中上級レベルで知っておくと便利です。
2. 語構成と詳細な意味
- 接頭語: “trans-” → 「~を越えて」「向こう側へ」の意味を持つ
- 語幹: “fus” → 「注ぎ込む」や「流し込む」を意味するラテン語由来
- 接尾語: “-ion” → 「状態・行為・結果」を示す名詞化の接尾語
これらが組み合わさり、“transfusion” は「(血液などを)ある場所から別の場所に注ぎ込む行為」というイメージを表します。
関連表現・コロケーション(10個)
- blood transfusion (血液輸血)
- plasma transfusion (血漿の輸血)
- urgent transfusion (緊急輸血)
- transfusion reaction (輸血反応)
- transfusion service (輸血サービス/輸血部門)
- massive transfusion (大量輸血)
- transfusion requirement (輸血の必要性)
- oxygen transfusion (酸素注入、ただし医療ではやや特殊)
- routine transfusion (定期的な輸血)
- red cell transfusion (赤血球濃厚液の輸血)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の “transfusio” (trans-「越えて」 + fusio「注ぐ」) に由来します。
- 歴史的な使用: 古くは「流し込むこと」という広義の意味でも使われていましたが、徐々に医療行為を示す専門的な用語として定着しました。
- ニュアンス・使用上の注意:
- 多くの場合、医学的に血液を移す行為を指します。
- 「輸血行為」を意味するため、カジュアルな会話の中ではあまり頻繁に登場しませんが、医療現場や医療関連の話題ではよく使われるため、フォーマルかつ専門的な語になります。
- 多くの場合、医学的に血液を移す行為を指します。
4. 文法的な特徴と構文
- 品詞・可算/不可算: 「transfusion」は通常、可算名詞です。例:two transfusions(2回の輸血)。
一般的な構文例:
- “to perform a transfusion” (輸血を行う)
- “to receive a transfusion” (輸血を受ける)
- “to require a transfusion” (輸血が必要である)
- “to perform a transfusion” (輸血を行う)
フォーマル/カジュアルの使い分け:
- 「transfusion」は医学的・フォーマルな場面で使用。
- カジュアルな日常会話では「blood transfusion」という形でニュースなどに登場する程度。
- 「transfusion」は医学的・フォーマルな場面で使用。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “My uncle needed a blood transfusion after a serious accident.”
(私のおじは大きな事故の後、輸血が必要になりました。) - “I learned about the process of transfusion in a documentary on medical emergencies.”
(医療緊急事態に関するドキュメンタリーで、輸血のプロセスを学びました。) - “She was nervous about receiving a transfusion, but it saved her life.”
(彼女は輸血を受けることを不安に思っていましたが、命を救いました。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “The hospital’s new policy streamlined the transfusion testing protocols.”
(その病院の新しい方針は、輸血検査の手続きを簡素化しました。) - “We need to ensure that all transfusion equipment is up-to-date and safe.”
(私たちは、あらゆる輸血用の機材が最新で安全であることを保証する必要があります。) - “Our company provides software solutions for managing transfusion data.”
(当社は、輸血データを管理するためのソフトウェアソリューションを提供しています。)
(3) 学術的/医療現場の例文
- “The research focuses on minimizing transfusion-related infections.”
(その研究は、輸血関連の感染リスクを最小限にすることに焦点を当てています。) - “Transfusion medicine is a critical field that deals with blood components and their clinical use.”
(輸血医学は、血液の成分とその臨床応用を扱う重要な分野です。) - “Massive transfusions are required in cases of major hemorrhage to prevent shock and organ failure.”
(大きな出血の場合、ショックや臓器不全を防ぐために大量輸血が必要です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “infusion” (点滴、注入)
- 一般に液体を体内に導入する行為。血液に限らず生理食塩水や薬剤も含む。
- 一般に液体を体内に導入する行為。血液に限らず生理食塩水や薬剤も含む。
- “injection” (注射)
- シリンジを用い、薬などを直接体に注入すること(血液ではない)。
- シリンジを用い、薬などを直接体に注入すること(血液ではない)。
※「transfusion」は特に血液や血液成分を移す際に用いる点でより専門的。
反意語
- “extraction” (抽出、取り出し)
- 血液や液体を取り出す行為。輸血とは逆のイメージ。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /trænsˈfjuːʒ(ə)n/ または /trɑːnsˈfjuːʒ(ə)n/
- アクセント(強勢)は “-fju-” の部分に置かれます (trans-FU-sion)。
- アクセント(強勢)は “-fju-” の部分に置かれます (trans-FU-sion)。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- アメリカ英語: [træns-] と発音することが多い
- イギリス英語: [trɑːns-] と発音することが多い
- アメリカ英語: [træns-] と発音することが多い
- よくある発音ミス:
- “trans-” の部分を「トランス」と読む時、“træns”と「æ」の音が出しにくい。
- “fjuː” の部分を「フュー」ではなく口をやや丸めて「fju:」と発音。
- “trans-” の部分を「トランス」と読む時、“træns”と「æ」の音が出しにくい。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “transfusion” を “transfution” と書いてしまうミスが多いので注意します。
- 同音異義語との混同: 直接の同音異義語はありませんが、単語自体が長いので「transfer」や「transition」など類似綴りの単語と混同しやすいです。
- 試験対策: 医療英語や専門用語として、TOEICや英検ではあまり一般的ではないかもしれません。しかし医療系の資格試験・IELTSのリーディングなどで目にする可能性があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: “trans-” = 「向こう側に」+ “fusion” = 「流し込む」 or 「融合」。 → 血液を「別のところから流し込む」。
- 覚え方: “trans” は “transport, translation” などの「移す」「運ぶ」のニュアンスで覚え、“fusion” は「混ざり合う、流れ込む」のイメージと結びつけると覚えやすい。
- 勉強テクニック: 医療ドラマやドキュメンタリー映像で「輸血シーン」を見た際に “transfusion” を聞くと、視覚と音声がリンクして記憶に残りやすいです。
以上が、名詞「transfusion」の詳細な解説です。医療現場や救急のシーンでよく登場し、ややフォーマルかつ専門的な用語であることを押さえておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
輸血