元となった辞書の項目
sneak
IPA(発音記号)
動詞
《場所・方向などを表す副詞[句]を伴って》こそこそ動く / 卑劣なことをする;《英学生俗》先生に告げ口する / …‘を'こっそり取る;《話》…‘を'盗む / 卑劣な人,こすい人;先生に告げ口する人 / こそこそやること
解説
以下では、英単語「sneak」について、できるだけ詳しく解説します。
1. 基本情報と概要
意味(英語 / 日本語)
- 英語: “to move quietly or secretly, trying not to be noticed”
- 日本語: 「こっそりと動く」「気づかれないように行動する」という意味です。周囲の人に見つからないように静かに移動したり、隠れて何かをする場合に使われます。
「誰にもバレないように静かに動き回る」といったニュアンスです。会話の中で、たとえば「こっそり抜け出す」と言いたいときなどに便利な動詞です。
品詞と活用形
- 品詞: 動詞 (Verb)
- 活用形:
- 現在形: sneak
- 過去形: sneaked (もしくは snuck [アメリカ英語の口語表現])
- 過去分詞: sneaked (snuck)
- 現在分詞: sneaking
- 三人称単数: sneaks
※「snuck」はアメリカ英語でよく使われる非公式な形ですが、辞書にも一般的に記載されています。
他の品詞になったときの例
- 形容詞: “sneak” そのものが形容詞として使われる場合があります(例: a sneak preview「先行試写・内覧会」、sneak attack「奇襲」)。
- 名詞: “sneak” として「コソコソする人」を意味することもありますが、かなり口語的です。
CEFRレベルの目安
- B1(中級)
日常会話や一般的な文章で目にする単語です。頻繁に使われるわけではありませんが、場面によっては活用できる便利な語です。
2. 語構成と詳細な意味
接頭語・接尾語・語幹
- sneak は明確な接頭語・接尾語をもたない単語です。「sneak」の形そのものが語幹として機能します。
派生語や類縁語
- sneakily (副詞): こそこそと
- sneaky (形容詞): こそこそした、ずるい
よく使われるコロケーション(共起表現)やフレーズ(10個)
- sneak out(こっそり抜け出す)
- sneak in(こっそり入る)
- sneak up on someone(誰かにこっそり近づく)
- sneak away(こっそり立ち去る)
- sneak around(あちこちでこそこそ行動する)
- sneak into a room(部屋にこっそり入り込む)
- sneak a peek(ちらっとのぞく・こっそり見る)
- sneak up behind someone(誰かの後ろにこっそり近づく)
- sneak a taste(味見をこっそりする)
- sneak preview(先行上映・先行公開)
3. 語源とニュアンス
語源
- 中英語(Middle English)や古英語(Old English)の時代から派生しており、“snake” などに近い響きをもつ言葉という説もありますが、はっきりとした起源はやや不明瞭とされています。
- 「こそこそ動く」というイメージを昔から持っていた語です。
使用時のニュアンス
- 「静かに」「隠れるように」「ずるさ・卑怯さを感じさせる」ニュアンスがあります。
- カジュアルな口語表現でよく使われますが、「sneak attack(奇襲)」のように、軍事・ビジネスなどフォーマルな文脈でも使われる場合があります。
使用シーン
- 会話やSNSなどのカジュアルな場面でよく使われます。
- 書き言葉でも使われますが、「こそこそ…」「気づかれないように…」というニュアンスを出したいときに用いられます。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- “sneak + 副詞(句)”:He sneaked quietly into the room.
- “sneak + 前置詞”:He sneaked out of the house.
イディオム
- sneak up on: “こっそり近づいて驚かせる” という意味を持つイディオムです。
フォーマル/カジュアル
- 「sneak」はややカジュアル寄りの単語です。フォーマルな文章では、たとえば “enter secretly” のような少し直接的な言い回しに置き換えることもあります。
自動詞/他動詞
- 多くの場合は自動詞として使われますが、文脈によっては「誰かをだますようにこっそり○○する」というニュアンスで他動詞的に使うこともあります(例: He sneaked the letter into his bag.)。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
- “I’m going to sneak out of the party early. It’s too crowded here.”
(このパーティーからこっそり抜け出すよ。混んでて嫌だな。) - “Did you see him sneak a candy from the jar?”
(彼がこっそりキャンディを取るのを見た?) - “She tried to sneak in after curfew without waking her parents.”
(彼女は門限を過ぎてから、両親を起こさないようこっそり家に入ろうとした。)
ビジネスでの例文(3つ)
- “He attempted to sneak sensitive documents out of the office.”
(彼は機密書類をこっそりオフィスから持ち出そうとした。) - “We need to ensure no one can sneak unauthorized devices into the building.”
(許可されていない機器がこっそり持ち込まれないように対策が必要だ。) - “A competitor tried to sneak a spy into our conference.”
(競合他社が私たちの会議にスパイをこっそり送り込もうとした。)
学術的な文脈での例文(3つ)
- “In historical conflicts, armies often sneaked through enemy lines under the cover of darkness.”
(歴史上の紛争では、軍が暗闇に乗じて敵陣をこっそり進んだことが多かった。) - “Researchers discovered a set of viruses that can sneak past the immune system’s initial defenses.”
(研究者たちは、免疫システムの初期防御をこっそりかいくぐるウイルス群を発見した。) - “It is crucial to examine how pollutants can sneak into groundwater sources.”
(汚染物質がどのようにして地下水源にこっそり入り込むのかを調査することは非常に重要である。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- creep(そっと動く)
- 「忍び寄る」イメージが強く、恐怖や不気味さが付随する場合も。
- 「忍び寄る」イメージが強く、恐怖や不気味さが付随する場合も。
- tiptoe(つま先でそっと歩く)
- 足音を立てないように特に意識して歩くとか、子どもが背伸びしてこっそり歩く感じ。
- 足音を立てないように特に意識して歩くとか、子どもが背伸びしてこっそり歩く感じ。
- slip(すっと動く)
- こっそり移動するニュアンスで「さっと抜け出す」といったイメージ。
- こっそり移動するニュアンスで「さっと抜け出す」といったイメージ。
- steal(こっそり行く)
- “steal away” などのフレーズで「こっそり去る」ことを表現する。
- “steal away” などのフレーズで「こっそり去る」ことを表現する。
- skulk(コソコソ動き回る)
- 人目を避ける怪しい雰囲気。
反意語(Antonyms)
- walk openly(堂々と歩く)
- stride boldly(大胆に歩む)
- show oneself(姿を明らかにする)
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号(IPA)
- アメリカ英語 (US): /sniːk/
- イギリス英語 (UK): /sniːk/
強勢(アクセント)の位置
- 「sneak」の1音節すべてをやや強めに発音します。特別にアクセントが分かれない1音節の単語です。
アメリカ英語とイギリス英語の違い
- 発音はほぼ同じですが、過去形・過去分詞の形(snuck / sneaked)の使用頻度に差が見られます。
- アメリカ英語では “snuck” が口語で広く使われますが、イギリス英語では “sneaked” の方が好まれる傾向があります。
よくある発音の間違い
- [snek] のように短い「エ」で発音しないよう注意。正しくは [sniːk] のように母音を伸ばします。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 過去形の混乱
- sneaked / snuck の両方が正しい過去形「形」として使われますが、試験やフォーマルな文書では “sneaked” が好まれやすいです。
- sneaked / snuck の両方が正しい過去形「形」として使われますが、試験やフォーマルな文書では “sneaked” が好まれやすいです。
- “snake” とのスペルミス
- “sneak” と “snake” は似ていますが、意味は全く異なります。
- “sneak” と “snake” は似ていますが、意味は全く異なります。
- 同音異義語ではありませんが、speak/sneak の混同にも注意
- “speak” (話す) と “sneak” (こっそり動く) は一文字違いかつよく見る単語なので、書き写す際に注意。
- “speak” (話す) と “sneak” (こっそり動く) は一文字違いかつよく見る単語なので、書き写す際に注意。
- TOEICや英検などの試験では、 “sneak out/in” などの句動詞での出題があるかもしれません。前置詞との組み合わせに注意しましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「sneak」は「蛇 (snake) のように」静かに動くイメージと結びつけると覚えやすいかもしれません。実際にはスペルは違いますが、発音も似た響きがあるので、こっそり動くという共通イメージを思い浮かべてみると記憶に残りやすいです。
- 過去形の “snuck” は“スナック(snack)”のスペル違いと覚えるなど、自分なりに語呂合わせ・イメージをつくるのもおすすめです。
以上が「sneak」の詳細解説です。日常会話からビジネスシーン、さらに学術的な文脈でも「こっそり」を表現したいときに活用できる便利な単語です。ぜひ覚えてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
《場所・方向などを表す副詞[句]を伴って》こそこそ動く
意味(2)
卑劣なことをする;《英学生俗》先生に告げ口する
意味(3)
…‘を'こっそり取る;《話》…‘を'盗む
意味(4)
卑劣な人,こすい人;先生に告げ口する人
意味(5)
こそこそやること