元となった辞書の項目
sliver
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: sliver
品詞: 名詞 (場合によっては動詞として使われることもあるがまれ)
意味 (英語)
- A small, thin piece of something that has been broken or cut off from a larger piece.
意味 (日本語)
- 何か大きなものから切り取られた、細くて薄い破片や切れ端のこと。木片やガラスのかけらなど、細長く薄い形状をイメージするとわかりやすいです。「大きなかたまりから取れた小さな破片」というニュアンスで使われます。
学習向けのやさしい説明
- 「ちょっと欠けちゃった小さな破片」というイメージ。木でもガラスでも、何かが少し欠けて飛び出した状態の細い部分を指すときに使います。
活用形
- 名詞としての活用はありません。
- 動詞としての
sliver
(「細長く切る・切り取る」の意)は、動詞変化で “slivers, slivering, slivered” となりますが、日常ではあまり一般的ではありません。
他の品詞形
- 動詞: to sliver (「〜を薄く細く切る」)
例) She slivered the carrots for the salad. (彼女はサラダ用にニンジンを細切りにした)
CEFRレベルの目安
- B2 (中上級)
- 細やかなニュアンスを理解できる段階。日常会話でも時々登場し、文学的表現でも見かけます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- sliver は接頭語・接尾語を含まない単語で、語幹 (sliv-) と 語尾 (-er) に分けられる程度です。
- 語尾の “-er” には「~する人・物」という意味を持つ場合もありますが、ここでは「(細長い/削られた)破片」を指す名詞として定着しています。
関連・派生語
- to sliver (動詞): 「〜を薄く切る・裂く」
- sliver-like (形容詞的用法): 「スリバーのような」(細長く薄いものを表すために便宜的に使われる)
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ10選
- a sliver of glass
- (ガラスの小さな破片)
- (ガラスの小さな破片)
- a sliver of wood
- (木の細長い破片)
- (木の細長い破片)
- a sliver of moonlight
- (月の光のかすかな一筋)
- (月の光のかすかな一筋)
- a sliver of truth
- (かすかな真実の断片)
- (かすかな真実の断片)
- a tiny sliver
- (ごく小さな破片)
- (ごく小さな破片)
- a sliver of cheese
- (チーズのほんの少しの切れ端)
- (チーズのほんの少しの切れ端)
- a sliver of hope
- (わずかな希望)
- (わずかな希望)
- to remove a sliver
- (破片を取り除く)
- (破片を取り除く)
- slivers of evidence
- (ごく小さな証拠のかけら)
- (ごく小さな証拠のかけら)
- sliver under the nail
- (爪の下に入った小さな破片)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「sliver」は、古英語の “slīfan” (切る、裂く) に由来しているとされます。中英語で “slivere” という形が見られ、もともと「裂かれた部分」を意味していました。
使用時の注意点・微妙なニュアンス
- 一般に “a sliver of something” の形で使われ、かなり小さい破片を強調するときに便利です。
- 文章表現では比喩的に、「少しだけあるもの」を表すのに多用されます。
- 口語でも使えますが、カジュアルすぎず、文章でもよく見かけるため、幅広いシーンで使用可能です。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: 通常 “a sliver of 〜” という形で一つの単位を示します。
- 動詞としては他動詞・自動詞両面で使われることはありますが、前述のとおり頻度はあまり高くありません。
- (例) She slivered the almonds. (他動詞)
- (例) The branch slivered under pressure. (やや文学的な自動詞的表現)
- (例) She slivered the almonds. (他動詞)
一般的な構文やイディオム
- a sliver of [抽象名詞]
- (例) a sliver of hope (かすかな希望)
- (例) a sliver of hope (かすかな希望)
- to get a sliver (in one's finger)
- (指にとげ(破片)が刺さる) という表現で口語的に使われる
5. 実例と例文
日常会話で使われる例文
- “I got a sliver of glass stuck in my foot.”
- 足にガラスの小さな破片が刺さっちゃったよ。
- 足にガラスの小さな破片が刺さっちゃったよ。
- “Be careful when cutting the wood; you don’t want to get a sliver.”
- 木を切るときは気をつけて。破片が刺さると大変だから。
- 木を切るときは気をつけて。破片が刺さると大変だから。
- “Could you remove this sliver from my finger?”
- 指に刺さったトゲ(破片)を取ってくれる?
ビジネスで使われる例文
- “We only hold a sliver of the market share, but we're aiming to expand.”
- 弊社は市場シェアのごく一部しか持っていませんが、拡大を目指しています。
- 弊社は市場シェアのごく一部しか持っていませんが、拡大を目指しています。
- “Let me present a sliver of data that supports our theory.”
- 我々の理論を裏付けるちょっとしたデータをお見せします。
- 我々の理論を裏付けるちょっとしたデータをお見せします。
- “Even a sliver of negative feedback can impact consumer trust.”
- わずかなネガティブな意見でも、消費者の信頼に影響を与えうるのです。
学術的な文脈で使われる例文
- “The scientist examined the sliver of tissue under a microscope.”
- 科学者は組織のごく小さな切片を顕微鏡で調べた。
- 科学者は組織のごく小さな切片を顕微鏡で調べた。
- “A sliver of bone was discovered in the ancient burial site.”
- 古代の埋葬地で骨の極小片が発見された。
- 古代の埋葬地で骨の極小片が発見された。
- “The sliver of evidence pointed to a new hypothesis.”
- ほんのわずかな証拠が新たな仮説を示唆した。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- splinter (小さな破片、特にとげ状)
- “splinter” は「木片などのとげ」を強く連想させる。形状が細長く鋭いイメージ。
- “splinter” は「木片などのとげ」を強く連想させる。形状が細長く鋭いイメージ。
- fragment (断片、破片)
- “fragment” は形があまり限定されず、割れた破片全般を指す。
- “fragment” は形があまり限定されず、割れた破片全般を指す。
- shard (破片、特に鋭いもの)
- “shard” はガラスや陶器などが割れた鋭い破片に使われることが多い。
- “shard” はガラスや陶器などが割れた鋭い破片に使われることが多い。
- chip (かけら、切りくず)
- “chip” は小さなかけら。電子部品のチップも連想されるが、もともとは削れた破片や欠片を意味する。
反意語
- 名詞として反意語を直接に持つわけではありませんが、 “whole” (全体) と対比して使われることはあります。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /ˈslɪv.ər/ (アメリカ英語), /ˈslɪv.ə/ (イギリス英語)
- アメリカ英語では語尾の “r” をはっきり発音しますが、イギリス英語ではほとんど発音しません。
- アクセント(強勢)は最初の音節 “sli-” にあります。
- よくあるまちがい: /slɪvˈer/ のように第2音節に強勢を置いてしまうことがあるので注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「sliver」を「silver」と間違えることがある(“l” と “i” の位置に注意)。
- 「silver (銀)」と音が似ているので、混同しがち。
- TOEICや英検では直接出題数は多くないが、「ほんの少しの〜」と数量を表す表現釈義として見かける可能性がある。
- 「splinter」とも混同しやすいが、「sliver」はより細長いニュアンスを持ちやすい、と押さえておくと区別しやすい。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「sliver」は「銀 (silver)」に似ており、つい “silver” と書いてしまうミスに要注意。覚えるときは「スリバー(発音のまま)」と頭の中でカタカナにしてからスペルと結びつけると良いでしょう。
- 「切る (slice)」と似た響きがあるとイメージすると、何かが切り離された小さな破片だと覚えやすいかもしれません。
- コツ: “a sliver of 〜” とセットで覚えると、自然に使いこなせます。
以上が 「sliver」 の詳細解説です。木の破片やガラスの破片など、細長く薄い破片を表す便利な単語なので、ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(木・ガラスなどの,通例先のとがった)細長い一片