元となった辞書の項目
slang
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: slang
品詞: 名詞(時に動詞としても使用されることがあります)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- 日常会話に多く出てくる単語ですが、ニュース記事など公式な文書にはあまり登場しないため、中級〜上級学習者向けと言えます。
意味(英語・日本語)
- 英語: Informal, non-standard words or expressions used by a particular group of people.
- 日本語: ある特定の集団や場面で、主に口語表現として使われる「くだけた言葉」や「俗語」のこと。
解説
「slang」は、カジュアルな場面や特定のグループの間で使われる気軽な言葉のことで、文章で使うよりは会話やSNSなどで多く見られます。フォーマルな状況では避けることが多いですが、親しい友人や若者同士の会話などではよく登場します。
活用形や品詞変化
- 名詞形: slang
- 一般的に「slang」は不可算名詞として扱われるため、「slangs」と複数形にすることはあまりありません。
- 一般的に「slang」は不可算名詞として扱われるため、「slangs」と複数形にすることはあまりありません。
- 動詞形: to slang (あまり一般的ではありませんが、“to use slang words”の意味で使われることがあります)
- 形容詞形: slangy (「スラング調の」「くだけた表現の」という意味)
2. 語構成と詳細な意味
- 「slang」は明確な接頭語・接尾語を含まない短い語形です。語幹のみで構成されています。
- 派生語としては、先述の “slangy” などがあります。
関連する語・類縁語
- jargon: 専門用語(スラングとは違い、特定の専門分野で使われる言葉)
- colloquial: 口語的な(必ずしもスラングではないが、ややくだけた表現を指すときに使う)
- Dialect: 方言
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- use slang(スラングを使う)
- modern slang(現代のスラング)
- internet slang(インターネットスラング)
- teenage slang(ティーンエイジャーのスラング)
- slang terms(スラング用語)
- slang dictionary(スラング辞典)
- pick up slang(スラングを覚える・身につける)
- colloquial slang(口語的なスラング)
- street slang(ストリート系のスラング)
- outdated slang(時代遅れのスラング)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 「slang」の正確な語源は定かではありませんが、18世紀頃にイギリスの盗賊・悪党社会の隠語から派生したとされる説があります。
- 歴史的使用: もともとは当時のならず者などが使う「隠語」的な言葉として定着し、徐々に一般大衆にも「くだけた言葉」、俗語として広まっていきました。
- ニュアンス: 砕けた、親しみやすい、あるいはやや俗っぽい響きがあります。友達同士やSNS、音楽などカジュアルな場面でよく使われますが、ビジネスのメールや正式な公文書などでは好まれません。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞としての扱い: 基本的に不可算名詞 (uncountable noun) で、「slangs」と複数形にすることはまれです。
- 他の表現との関係: 同じ口語的な表現でも “idiom” は慣用的な言い回しを指し、“slang” はもっとくだけたニュアンスが強いです。
- 使用シーン
- カジュアル: 友人との会話で使われる
- フォーマル: 基本的には使用を避ける
- カジュアル: 友人との会話で使われる
イディオム・関連構文
- “to drift into slang”: いつの間にかスラングを使い始める
- “slang it up” (やや俗): もっとくだけた表現を使う、フレンドリーに話す
5. 実例と例文
A. 日常会話での例文
- “I love learning new internet slang on social media.”
(SNSで新しいインターネットスラングを覚えるのが大好きなんだ。) - “He always uses slang when he’s talking with his friends.”
(彼は友達と話すとき、いつもスラングを使うんだ。) - “That slang is so outdated; nobody says that anymore.”
(そのスラングはもう古いよ。もう誰も使ってないよ。)
B. ビジネスでの例文
- “Please avoid using slang in your formal emails.”
(正式なメールではスラングの使用は避けてください。) - “Our manager warned us that slang could be seen as unprofessional.”
(上司はスラングが不適切とみなされる可能性があると注意を促した。) - “During the presentation, let’s keep the language clear and avoid slang.”
(プレゼン中はわかりやすい言葉を使い、スラングは避けましょう。)
C. 学術的な文脈での例文
- “The study focuses on how teenage slang evolves over time.”
(この研究はティーンエイジャーのスラングが時代とともにどのように変化するかに焦点を当てている。) - “Linguists are examining regional slang to understand cultural influences.”
(言語学者たちは地域ごとのスラングを調べて、文化的影響を理解しようとしている。) - “Academic writing generally discourages the use of slang.”
(学術論文では、一般的にスラングの使用は推奨されない。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- colloquialism(口語表現)
スラングほど「俗っぽさ」はないが、ややくだけた言い回し。 - idiomatic expression(イディオム的表現 / 慣用表現)
固定された表現のこと。スラングより定着度が高い。 - jargon(専門用語)
特定の分野・業界で使われる専門的な言葉。
反意語
- formal language(形式ばった言葉)
ビジネス文書や公的なスピーチで使われる、丁寧な言葉遣い。 - standard English(標準英語)
正式かつ文法的に規範とされる英語表現。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /slæŋ/
- アクセント: 一音節語なので特に強勢の位置は意識しなくてよいですが、母音 /æ/(「ア」と「エ」の中間くらいの音)と鼻音 /ŋ/ をはっきり意識するとよいです。
- アメリカ英語とイギリス英語: どちらも概ね同じ /slæŋ/ ですが、アメリカ英語だとやや鼻にかかったように聞こえやすいことがあります。
- よくある間違い: /slʌŋ/ のように「u」の音で発音してしまうなど、母音を /æ/ 以外の音で混同するケース。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “slag” や “slung” と綴ってしまう。
- 同音異義語との混同: とくに“sling”との混同は起こりやすいが、発音が微妙に異なるので注意。
- 試験での扱い: TOEICや英検などの一般的な試験では、リーディングで出題されることは多くありませんが、リスニングでスラング的な表現に触れる可能性があります。知らないと内容を取りこぼしてしまうので、最低限よく使われるスラングは覚えておくと便利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「くだけた言葉=スラッと気軽に出てくる言葉」 とイメージすると覚えやすいかもしれません。
- SNSや動画を通じて自然に触れることで、覚えやすくなります。
- スペリングも短いので、母音の “a” と鼻音 “ng” をしっかりと押さえ、「ス・ラ・ング」と区切るように意識すると覚えやすいです。
以上が名詞「slang」の詳細な解説です。スラングを上手に使うと会話がスムーズになりますが、フォーマルな場面では使い方に注意しましょう。
意味のイメージ
意味(1)
俗語,スラング
意味(2)
(特定集団の)通語,仲間言葉(jargon)