simultaneous
以下では、形容詞「simultaneous」を、学習者の方が理解しやすいように、できるだけ詳しく解説していきます。
1. 基本情報と概要
● 英単語: simultaneous
● 品詞: 形容詞 (adjective)
● 意味(英語): happening or existing at the same time
● 意味(日本語): 同時に起こる、同時に存在する
「simultaneous」は、「二つ以上のことが同じタイミングで起こる」ニュアンスで使われます。「同時対訳」「同時起動」など、複数の物事が“まったく同じ時点で行われる”場合に便利な単語です。
● 活用形や他の品詞例
- 形容詞: simultaneous (語形は変化しません)
- 副詞: simultaneously (例: They arrived simultaneously. 同時に到着した)
- 名詞: simultaneity (例: the concept of simultaneity 同時性の概念)
CEFRレベルの目安:
- B2(中上級): 日常会話よりも少し専門的な文脈や文章で見かけることが多い語ですが、ニュース記事やビジネスシーンでも出てくる単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹: “simult-“ はラテン語の“simul”(同時に)に由来します。
- -taneous: “instantaneous”などに見られる -taneous は「(何かと)同時の状態」「即時の状態」を表します。
関連・派生語
- simultaneously (副詞) : 同時に
- simultaneity (名詞) : 同時性
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- simultaneous translation → 同時通訳
- simultaneous broadcast → 同時放送
- simultaneous operation → 同時作業/同時稼働
- simultaneous events → 同時発生する出来事
- simultaneous release → 同時発売/同時リリース
- simultaneous equation → 連立方程式
- carry out simultaneous tasks → 同時に作業を行う
- simultaneous occurrence → 同時発生
- achieve simultaneous goals → 同時に複数の目標を達成する
- be in simultaneous use → 同時に使用されている
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “simul” (同時に)という語から派生しています。
- 英語の “simulate”(模擬する)や “similar”(似ている)と同じく、「同じ時」や「同じ状態」という意味合いをもつ語根と関係があります。
ニュアンス・使用時の注意
- 「同時」というのは、一般的に一秒単位、あるいは瞬間的というイメージを含むことも多いです。
- 日常の会話というよりも、ややフォーマルな文脈、ビジネスや学術的な文書で目にすることが多いですが、日常生活でも「simultaneous translation」のように利用します。
- 堅苦しいイメージがあまりないので、論文やスピーチ、あらたまった文章から、専門技術分野まで幅広く活用可能です。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞として名詞を修飾:
- “We had a simultaneous meeting and workshop.” (会議とワークショップを同時に行った)
後置修飾として用いられることも:
- “The events, simultaneous in nature, caused confusion.” (それらの出来事は同時に起こったため混乱を招いた)
可算・不可算などの区別は、もともと形容詞なのでありません。
カジュアル/フォーマル:
- 日常会話ではあまり冗長になるので、短い言い方にすることもありますが、ビジネスや学術文書で頻出です。
5. 実例と例文
(A) 日常会話での例文 (3文)
“I can’t handle simultaneous phone calls from my parents and my boss; it’s too stressful!”
- (両親と上司からの電話が同時にかかってきたら、ストレスで対応できない!)
- (両親と上司からの電話が同時にかかってきたら、ストレスで対応できない!)
“We should do a simultaneous cleanup of the kitchen and living room to save time.”
- (時間を節約するために、キッチンとリビングの掃除を同時にやろうよ。)
- (時間を節約するために、キッチンとリビングの掃除を同時にやろうよ。)
“Two text messages came in simultaneously; I think they’re both about the party.”
- (2つのメッセージが同時に届いたんだけど、どっちもパーティーに関するものみたい。)
(B) ビジネスシーンでの例文 (3文)
“Our marketing team plans a simultaneous release of the new product in both the US and Europe.”
- (マーケティングチームは、新製品を米国と欧州で同時にリリースする予定です。)
- (マーケティングチームは、新製品を米国と欧州で同時にリリースする予定です。)
“To maximize efficiency, we initiated simultaneous training sessions across all branches.”
- (効率を最大化するため、全支店で同時研修を開始しました。)
- (効率を最大化するため、全支店で同時研修を開始しました。)
“The simultaneous launch of these campaigns helped us gain significant market exposure.”
- (これらのキャンペーンを同時に開始したことで、市場で大きな認知度を得ることができました。)
(C) 学術的な文脈での例文 (3文)
“We used a complex algorithm that enables the simultaneous processing of multiple data streams.”
- (複数のデータストリームを同時に処理できる複雑なアルゴリズムを使用しました。)
- (複数のデータストリームを同時に処理できる複雑なアルゴリズムを使用しました。)
“The study focused on the brain’s capacity for the simultaneous perception of auditory and visual stimuli.”
- (その研究は、聴覚刺激と視覚刺激を同時に知覚する脳の能力に焦点を当てました。)
- (その研究は、聴覚刺激と視覚刺激を同時に知覚する脳の能力に焦点を当てました。)
“Simultaneous equations are a fundamental concept in linear algebra.”
- (連立方程式は線形代数学における基本的な概念です。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- concurrent (同時発生の)
- 「simultaneous」よりややフォーマルまたは法的文脈で使われることが多い。
- 「simultaneous」よりややフォーマルまたは法的文脈で使われることが多い。
- synchronous (同時性の)
- 技術的な分野(コンピュータサイエンスなど)で多用される。
- 技術的な分野(コンピュータサイエンスなど)で多用される。
- coincident (一致する、同時に起こる)
- 出来事が同じ場所・時間に重なるニュアンス。
- 出来事が同じ場所・時間に重なるニュアンス。
反意語(Antonyms)
- separate (分離した、別々の)
- sequential (連続した、順序通りの)
- different (異なる)
これらの単語は時間や場所が違うイメージを示唆するので、「simultaneous」とは反対の意味合いになります。
7. 発音とアクセントの特徴
● 発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /ˌsaɪməlˈteɪniəs/
- イギリス英語: /ˌsɪməlˈteɪniəs/
● 強勢(アクセント)の位置:
- 「te」の部分 [téɪ] に強勢が来やすく、「simul*ta*neous」のように聞こえます。
● 発音の違い:
- アメリカ英語では [saɪ] に近く、イギリス英語では [sɪ] に近い発音。
- 一般的に /s/ + /aɪ/ か /s/ + /ɪ/ かが微妙に異なる程度です。
● よくある間違い:
- “similar” と同様に “simi-” と書き出してしまうスペルミスに注意。
- “-taneous” の部分を /-tænɪəs/ のように詰めて読まず、正しく /teɪniəs/ と読むように意識する。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス:
- “Silmultaneous” や “simultanious” など、母音部分を間違うケースが多い。
- “Silmultaneous” や “simultanious” など、母音部分を間違うケースが多い。
- 同音異義語との混同:
- 特に同音異義語はあまりありませんが、“simulate” (模擬する) と似たスペルに注意。
- 特に同音異義語はあまりありませんが、“simulate” (模擬する) と似たスペルに注意。
- 試験対策:
- TOEICや英検などでも“simultaneously”といった副詞形で出題される場合があります。
- ビジネス文書やアカデミックレポートで使われることが多い単語なので、読解問題で見かける頻度が高いです。
- TOEICや英検などでも“simultaneously”といった副詞形で出題される場合があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 語根「simul」は「同時に」/「同じように」という意味を持つので、「simulation」(シミュレーション)、「similar」(似ている)とも関連付けると覚えやすいです。
- スペルで“simul” + “taneous”と分けて覚えると混乱しにくいです (“si-mul-ta-ne-ous”)。
- 「Sとaが同じタイミングで鳴る(sy-mul)=同時」というイメージで連想すると良いかもしれません。
以上が形容詞「simultaneous」の詳細な解説です。同時に起こる事柄を表す際には非常に便利な語ですので、ぜひ使い方をマスターしてみてください。
同時の;(…と)同時に起こる《+with+名》