Despite his vast wealth, the billionaire was such a scrooge that he would even haggle over the price of a cup of coffee.
scrooge
1. 基本情報と概要
単語: scrooge
品詞: 名詞 (noun)
英語の意味: A person who is very miserly or stingy.
日本語の意味: 「極度にけちな人」「守銭奴」「しみったれた人」のことを指します。
「scrooge」は、もともとディケンズの小説『クリスマス・キャロル』(A Christmas Carol)に登場する「エベネザー・スクルージ」の名前から派生した言葉です。非常にけちな振る舞いや、金銭面でのしみったれた態度を示すときに使われます。日常会話でも、「そんなにけちけちしないでよ」と言いたいときに「Don't be such a scrooge!」などと使います。
活用形
- 単数: scrooge
- 複数: scrooges
※「scrooge」は固有名詞(Ebenezer Scrooge)としても用いられますが、一般名詞としても定着しています。形容詞形は一般的にはありませんが、カジュアルに「scrooge-like」などと作られる場合があります。
CEFRレベルの目安
- B2 (中上級)
文学由来など少し高度な語彙ですが、一般教養やクリスマスにまつわる話題でよく耳にするため、中級〜中上級レベル向けと言えます。
2. 語構成と詳細な意味
- 語構成: 「scrooge」は、特定の接頭語・接尾語がついてできた語ではありません。小説の登場人物名「Ebenezer Scrooge」からそのまま名詞化したものです。
- 詳細な意味: 「金に異様に執着して、必要以上に出費を渋る人」「人にお金を使いたがらない守銭奴」を指す表現として使われます。
派生語や類縁語
- Scrooge-like (形容詞的に用いられることがある、正式な単語ではありません)
- Scrooginess (「けちさ」「しみったれ度」を表す造語的用法)
よく使われるコロケーション・関連フレーズ (10個)
- Don’t be such a scrooge.
(そんなにけちけちしないで。) - A real scrooge
(筋金入りのけち) - Turn into a scrooge
(けちになる / けちな人になる) - Christmas scrooge
(クリスマスに楽しまず、意地悪く節約しようとする人) - Scrooge mentality
(スクルージ的考え方 / けちな考え方) - Scrooge attitude
(金銭面でのけちけちした態度) - Scrooge-like behavior
(スクルージのような行動 / けちくさい振る舞い) - Scrooge spirit
(けち魂、しみったれ根性) - He is a bit of a scrooge
(彼はちょっとけちだ) - Stop acting like a scrooge
(スクルージみたいな態度はやめなさい)
3. 語源とニュアンス
- 語源: Charles Dickensの小説『A Christmas Carol』(1843年出版)に登場する金にがめつい老人「Ebenezer Scrooge」から。小説の中で彼は心を改めて慈善の心を取り戻す重要キャラクターですが、一般的には「けちな人」の代名詞として名前が広まりました。
- ニュアンス: 「けちな人」「守銭奴」として、相手の振る舞いが冷酷に自分の財産やお金を守ろうとしている様子をやや軽蔑的に表現します。
- 使用時の注意点:
- 基本的には口語的 (カジュアル) な文脈でネガティブに相手を揶揄するときに使われます。
- 文章でも比喩的に用いられますが、やはり砕けたニュアンスが強いです。
- 基本的には口語的 (カジュアル) な文脈でネガティブに相手を揶揄するときに使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞 (可算名詞): 「a scrooge」「scrooges」として数えられる名詞です。
- 使用シーン:
- 口語では「Don’t be such a scrooge!」のように相手を軽くからかったり冗談めかして使うことが多いです。
- 文章や比喩的な表現では「He turned out to be a real scrooge when it came to donating money.」などと用いられます。
- 口語では「Don’t be such a scrooge!」のように相手を軽くからかったり冗談めかして使うことが多いです。
一般的な文型・イディオム
- 「(Someone) is a scrooge.」
- 「Don’t be a scrooge.」
- 口語表現: 「Stop scrooging around.」(あまり一般的ではありませんが、冗談で「けちけちしてるのをやめろ」と言うときに使われることがある)
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
“Don’t be such a scrooge. We can afford to buy some snacks!”
(そんなにけちけちしないで。お菓子くらい買えるでしょ!)“My roommate is a total scrooge; he never chips in for pizza.”
(私のルームメイトは本当にけちで、ピザ代を割り勘でも出してくれないよ。)“Stop acting like a scrooge and join us for a drink tonight!”
(けちな態度はやめて、今夜は一緒に飲みに行こうよ!)
(2) ビジネスでの例文
“The boss turned out to be a scrooge when it came to employee bonuses.”
(社長は従業員のボーナスとなると、すごくけちだった。)“We need to avoid a scrooge mentality in our budgeting if we want team morale to stay high.”
(チームの士気を保つには、けちな考え方で予算編成をするのは避ける必要があります。)“She’s not a scrooge; she’s just very careful with company expenses.”
(彼女はけちではなく、会社の経費にとても慎重なだけです。)
(3) 学術的な/フォーマルな文脈
“In analyzing the character of Ebenezer Scrooge, we see how personal transformation can drastically alter social perception.”
(エベネザー・スクルージのキャラクターを分析すると、人間の変容がいかに社会的イメージを劇的に変え得るかがわかります。)“The term ‘scrooge’ has entered the English lexicon to denote excessive stinginess or miserliness.”
(「scrooge」という言葉は、極度のけちさや守銭奴根性を表す英語の語彙として取り入れられました。)“Iconic literary figures like Scrooge illustrate how public values shift in relation to wealth and generosity.”
(スクルージのような象徴的な文学上の人物は、富や寛大さに対する社会的価値観の移り変わりを如実に示しています。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- miser(守銭奴、けち)
- skinflint(どこまでもけち)
- penny-pincher(一銭を惜しむ人)
- cheapskate(けちん坊)
→ いずれも「scrooge」と比べて「けち」の程度を表しますが、miserはより古風・フォーマル、cheapskateはよりスラング寄り、など微妙なニュアンスの違いがあります。
反意語 (Antonyms)
- philanthropist(慈善家)
- generous person(寛大な人)
- big spender(お金を惜しまず使う人)
→ 「scrooge」とは対極にある、「気前の良い人」「浪費気味な人」を表す語です。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /skruːdʒ/
- アメリカ英語 (GA): [スクルージ] (母音は長めの /uː/)
- イギリス英語 (RP): [スクルージ] (基本的に同じ発音)
強勢(アクセント)
- 「scrooge」の場合、1音節のためアクセントの問題はありませんが、「oo」の部分を伸ばして発音し、「dʒ」の子音に注意します。
よくある発音の間違い
- /skruːg/ と /skruːʒ/ を混同しがちです。「ʒ」の音は「じゅ」と「ず」の中間の濁った摩擦音です。
- 「screw(ネジ)」の発音と混ざってしまうことがあるので注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “scroge”や“scroodge”など、子音・母音の並びを間違えがち。
- 同音異義語との混同: 直接の同音異義語はありませんが、“screw”など「scr-」で始まる単語と混同する可能性あり。
- 試験対策での出題傾向: 作品由来のボキャブラリーとして、文学や文化的背景を問う問題で出ることがあります。TOEICなどの日常ビジネス英語では頻出ではありませんが、英検やIELTSのリーディングで文学由来の語として出ることもあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: クリスマスに意地悪くお金を使いたがらないおじいさんキャラクター(エベネザー・スクルージ)を思い浮かべると覚えやすいでしょう。
- 覚え方のコツ: 「スクルージ」と「くるしゅうじ(苦しむようなイメージ)」をこじつけて、けちで誰も喜ばないイメージを連想してもよいかもしれません。
- ストーリー: 「クリスマス・キャロル」のあらすじをざっと学ぶと、キャラクターの性格とともに単語が印象に残ります。
以上が名詞「scrooge」の詳細な解説です。物語に由来する言葉なので、背景をあわせて学ぶと理解が深まります。ぜひ活用してみてください。
意地悪なけちん坊[DickensのA Christmas Carolの主人公Ebenezer Scroogeから]