最終更新日:2024/06/17

(中世の)スコラ哲学は中世ヨーロッパで主流の知的運動でした。

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Scholasticism was a dominant intellectual movement in medieval Europe.

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元となった辞書の項目

scholasticism

IPA(発音記号)
名詞

(中世の)スコラ哲学

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(中世の)スコラ哲学は中世ヨーロッパで主流の知的運動でした。

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解説

1. 基本情報と概要

単語: scholasticism

品詞: 名詞 (noun)

英語での意味: Scholasticism refers to the medieval philosophical and theological system that tried to reconcile Christian theology with classical philosophy, especially that of Aristotle.

日本語での意味: 「スコラ学」あるいは「スコラ哲学・神学」のことです。主に中世のヨーロッパで発展した学問体系で、キリスト教神学を当時の古典哲学(特にアリストテレス哲学)と融合させようとしたものです。

「scholasticism」は歴史的・哲学的な文脈で使われる、かなり専門的・学術的なニュアンスの単語です。日常会話ではあまり登場しませんが、哲学や神学、歴史の話題では重要な用語です。

活用形


  • 単数形: scholasticism (不可算名詞扱いされることが多いですが、概念として用いられるため可算扱いすることはほぼありません)

  • 複数形: ほぼ使われませんが、文脈によっては scholasticisms として各種「スコラ学派」的な学説を総称するときにまれに使われることがあります。

他の品詞形


  • 形容詞: scholastic 「スコラ的な」「学者的な」

    例: scholastic tradition (スコラ的伝統)

  • 名詞: scholastic (時代や文脈によって、「スコラ学者」の意味で使う場合があります)

  • 派生形: neo-scholasticism (新スコラ学)

CEFRレベルの目安


  • C1〜C2(上級〜最上級): 専門用語として扱われることが多く、哲学や神学、歴史の分野で深い知識が必要になるため。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語幹: scholastic (学術的な、学校教育上の)

  • 接尾語: -ism (思想・主義・運動などの抽象名詞を作る接尾辞)

「scholastic」は「学校の」「学習の」を意味するラテン語 scholasticus に由来し、これが「~主義」や「~主張」を表す -ism と組み合わさって、学問体系としての「スコラ学」を指し示す名詞になっています。

他の単語との関連性


  • scholastic (形容詞) : 学校の、学問的な、スコラ哲学に関する

  • scholar (名詞) : 学者、奨学生

  • school (名詞) : 学校、学派

よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)


  1. medieval scholasticism (中世スコラ学)

  2. the roots of scholasticism (スコラ学の起源)

  3. Neo-Scholasticism (新スコラ学)

  4. Thomistic scholasticism (トマス・アクィナス派のスコラ学)

  5. the decline of scholasticism (スコラ学の衰退)

  6. scholastic methodology (スコラ学の方法論)

  7. critique of scholasticism (スコラ学批判)

  8. scholastic instruction (スコラ学的指導)

  9. merging faith and reason in scholasticism (スコラ学における信仰と理性の融合)

  10. foundations of medieval scholasticism (中世スコラ学の基盤)


3. 語源とニュアンス

語源


  • ラテン語 scholasticus(学校教育の)とギリシャ語 scholastikós(学問を追求する)から派生しました。

  • 中世ヨーロッパで、キリスト教神学を古典哲学(主にアリストテレス)と結びつけようとした学問体系として発達しました。

ニュアンス


  • フォーマル度合い: 非常にフォーマルかつ学術的な文脈で使われる。

  • 使用時の注意点: 日常会話で使う機会はほぼなく、学術論文、哲学・神学の文献、歴史書などにおいて登場。カジュアルな場面で使うと馴染みにくい。


4. 文法的な特徴と構文


  • 「scholasticism」は思想や主義、学問分野を指す不可算名詞として扱われるのが一般的です。

  • 語そのものが抽象概念を表すため、文法上の誤用として「a scholasticism」とすることは通常ありません。

  • 他動詞・自動詞の区分は必要ありません(名詞なので)。

  • フォーマルな書き言葉で多用され、特に論文や研究書などに頻出します。

よく使われる構文例:


  • […] is a hallmark of scholasticism.

  • The philosophy of scholasticism attempted to unify faith and reason.


5. 実例と例文

さまざまな場面で使う例文を示しますが、実際には歴史・哲学・神学など、主にアカデミックな領域で用いられることが多いです。

日常会話(※会話の中で珍しい例)


  1. I’m reading a book about scholasticism for my medieval philosophy class.

    「中世哲学の授業のためにスコラ学についての本を読んでいるんだ。」

  2. She mentioned scholasticism as a key to understanding church doctrines in the Middle Ages.

    「彼女は中世の教会教義を理解する鍵としてスコラ学に言及していた。」

  3. I never knew scholasticism had such a big impact on Western thought.

    「スコラ学が西洋思想にそんなに大きな影響を与えたなんて知らなかったよ。」

ビジネス


  1. Our new project deals with historical educational systems, including scholasticism, so we need a consultant who specializes in medieval studies.

    「私たちの新企画はスコラ学を含む歴史的教育制度がテーマなので、中世研究の専門家が必要です。」

  2. The CEO gave a lecture on the influence of scholasticism on modern management theories.

    「CEOは、現代の経営理論に対するスコラ学の影響について講義を行った。」

  3. Understanding scholasticism can enrich our perspective when analyzing long-standing organizational structures.

    「スコラ学を理解することで、伝統的な組織構造を分析する際により豊かな視点を得ることができる。」

学術的な文脈


  1. Scholasticism flourished in medieval universities, shaping the intellectual rigor of the era.

    「スコラ学は中世の大学で隆盛し、その時代の知的厳密さを形成しました。」

  2. Thomas Aquinas’s contributions to scholasticism remain pivotal in Catholic theology.

    「トマス・アクィナスのスコラ学への貢献は、カトリック神学においても依然として中心的な位置を占めています。」

  3. Debates within scholasticism often revolved around harmonizing Aristotelian logic with Christian doctrine.

    「スコラ学内の論争は、アリストテレスの論理学とキリスト教教義をいかに調和させるかが大きなテーマでした。」


6. 類義語・反意語と比較

類義語


  1. Medieval theology (中世神学)


    • スコラ学のうち、神学的な部分をより強調した言い方。


  2. Thomism (トマス主義)


    • トマス・アクィナスが展開したスコラ学の代表的体系。scholasticismの一部。


  3. Scholarly tradition (学問的伝統)


    • もう少し広義でスコラ学を含む歴史的な学問伝統を指す。


これらは「スコラ学」と同じ分野を指す場合もあるが、範囲や着目点が若干異なる。

反意語


  • 「反スコラ学的な」といえるような直接的な反意語はありませんが、ルネサンス以降の「ヒューマニズム(humanism)」や「啓蒙思想(Enlightenment)」はしばしばスコラ学の批判的対立概念として扱われます。


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号 (IPA): /skəˈlæstɪsɪzəm/


    • アメリカ英語・イギリス英語ともに、おおむね同じ発音になりますが、母音の微妙な発音などに地域差が出る場合があります。


  • アクセント (強勢): 「schə-LAS-tuh-si-zəm」のように、las の部分に強勢がきます。

  • よくある発音の間違い:


    • sch- の発音を「スク」ではなく「ス」だけにしてしまう。

    • ti の部分を「チ」ではなく「ティ」とはっきり発音する。



8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: scholasticism の中間に入る ic の位置が間違えやすい。

  2. 抽象名詞としての扱い: 「a scholasticism」とはあまり言わない。冠詞を省略して使うことが多い。

  3. 同音異義語との混同: scholastic (学校の・学者的な) と混同し、「スコラ学(scholasticism)」と同じ意味として誤用しないようにする。

  4. 試験対策: TOEICではあまり登場しないが、高レベルの英語試験やアカデミックな英語能力が問われるIELTS、TOEFL、英検1級などでは、特に歴史・哲学関連題材で目にする可能性あり。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「scholasticism」の最初の “sch” は「school(スクール)」と同じ語源だとイメージすると覚えやすい。

  • 「学校で習う学問体系 → 中世の学問体系」という連想で、スコラ学の歴史的背景を思い出す。

  • スペリングが長いので「scho-lasti-cism」と3つくらいのまとまりに分けてメモしておくとミスを減らせる。


以上が “scholasticism”(スコラ学)に関する詳細な解説です。中世ヨーロッパの神学・哲学を学ぶときに必ず登場する重要な単語ですが、一般の日常会話ではほとんど使われない、やや専門性の高い言葉です。

意味のイメージ
scholasticism
意味(1)

(中世の)スコラ哲学

和英例文問題 / 準上級英単語(CEFR-J B2)

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