元となった辞書の項目
sag
IPA(発音記号)
解説
以下では、名詞としての “sag” をできるだけ詳しく解説します。マークダウンでまとめていますので、学習や参照にお役立てください。
1. 基本情報と概要
英単語
sag (名詞)
意味(英語)
A downward droop or a sinking movement, often indicating loss of firmness or support.
意味(日本語)
「たるみ」や「下がり」を表す言葉で、形状や状態が重みや経年劣化などで下に垂れ下がったり、下がり気味になっていることを示します。「屋根のたるみ」「ベッドの中央部分のへこみ」などのように使われます。
こういう場面で使われる、こういうニュアンスの単語です:
比較的大きな物体や構造物が重みでたわんでいる様子を表しますが、比喩的に「経済の落ち込み」(e.g., a sag in the market)を表すこともあります。
品詞・活用
- sag (名詞): 複数形は通常 “sags” と表記されることがありますが、文脈によって不可算扱いされる場合もあります。
- sag (動詞): “sags” (三人称単数現在), “sagged” (過去形・過去分詞), “sagging” (進行形)。
例)The roof is sagging.(屋根がたわんでいる)
他の品詞としての例
- 形容詞形は特にありませんが、動詞形で “to sag” の形がよく使われます。
難易度(CEFR レベル目安)
- B2(中上級)
→ 専門的な文脈(建築・経済など)のニュアンスでも使われるため、中上級レベルを目安にするとよいでしょう。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語・接尾語:特になし
- 語幹:sag(「たるむ」「下がる」などのイメージ)
関連・派生語
- verb: sag (たるむ)
- adjective: saggy (たるんだ、垂れ下がった) ※よりカジュアルな形容表現
よく使われる共起表現(コロケーション)10選
- a sag in the roof → 屋根のたるみ
- a noticeable sag → 目立つたるみ
- to show a sag → たるみを示す
- a slight sag → わずかな下がり
- market sag → 市場の落ち込み
- demand sag → 需要の減少
- face sag → 顔のたるみ
- bed sag → ベッドのへこみ
- emotional sag → 精神的な落ち込み
- price sag → 価格の下落
3. 語源とニュアンス
語源
英語の “sag” は、古ノルド語の「seggja(たるむ・下がる)」もしくは中低ドイツ語あたりからの影響を受けたと考えられています。古いゲルマン系言語に共通する「垂れる・たわむ」のニュアンスを継承しています。
ニュアンス・使用時の注意
- 現在では、物理的なたわみだけでなく、抽象的な「下がり」「落ち込み」を指すときにも使われます。
- 「カジュアル/フォーマル」の観点では、建築や構造物などを述べる際にはやや専門的に聞こえる場合がありますが、日常会話でも十分使われます。
- 比喩的に景気や需要の「落ち込み」を指すビジネス文脈でも活用されます。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文やイディオム
- “There is a sag in …” → 「…がたわんでいる/たるんでいる」
- “We noticed a sag in …” → 「…に下がり(落ち込み)があることに気づいた」
名詞としての可算・不可算
- 可算扱い: 複数の “sags” を区別して言及する場合(特定の箇所ごとのたるみなど)。
- 不可算扱い: 全体の状態として「たるみ」を抽象的に示す場合。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “There’s a slight sag in the couch; maybe we should replace the cushions.”
(ソファにちょっとたるみがあるね。クッションを交換したほうがいいかも。) - “Did you notice the sag in the fence? It might be leaning because of the wind.”
(柵のたるみ、気づいた? 風で傾いているのかも。) - “The bed’s sag has been bothering my back lately.”
(ベッドのへこみが最近、腰に負担かかってる。)
ビジネス場面での例文
- “We’ve experienced a noticeable sag in sales this quarter.”
(今期は売上の顕著な落ち込みがある。) - “The data indicates a sag in consumer confidence.”
(データは消費者信頼感の下落を示しています。) - “Management is concerned about the sag in product demand.”
(経営陣は製品需要の落ち込みを懸念している。)
学術的な文脈での例文
- “The structural analysis revealed a significant sag in the beam, suggesting material fatigue.”
(構造解析により、梁に大きなたるみがあり、素材疲労を示唆していることが分かった。) - “A sag in the data trend may be attributed to seasonal fluctuations.”
(データ傾向の落ち込みは季節的な変動によるものと考えられる。) - “Researchers observed a sag in the population growth curve after the drought.”
(研究者たちは、干ばつ後に人口増加曲線のたるみを観察した。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- slump (スランプ / 急激な落ち込み)
- “There is a slump in the market.” → 市場の急落
- “sag” より大きめの落ち込みや時間的に急な印象がある
- “There is a slump in the market.” → 市場の急落
- dip (ディップ / 一時的な下がり)
- “We noticed a dip in the temperature.” → 気温が一時的に下がった
- “sag” よりも期間が短く、一部分的に一時的な下がりを指すことが多い
- “We noticed a dip in the temperature.” → 気温が一時的に下がった
- droop (ドゥループ / 垂れ下がる)
- “The flower has begun to droop.” → 花が垂れ下がり始めている
- “sag” はやや物理的な “たわみ” に対し、 “droop” は生命的なものや姿勢が下がるイメージ
- “The flower has begun to droop.” → 花が垂れ下がり始めている
反意語
- rise (上昇)
- lift (持ち上げる、上昇)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA):/sæɡ/
- アメリカ英語: [sæɡ] (「サグ」に近い音)
- イギリス英語: [sæɡ] (ほぼ同じ)
アクセント
- 一音節語なので特に強勢位置の差はありません。「sæɡ」の “æ” の音に気をつけるとよいでしょう。
よくある発音の間違い
- 「サッグ」や「サグゥ」など母音が伸びすぎたり曖昧になったりするミス。短く言い切る感覚で発音するとよいです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “sag” は短い単語なのでミススペルは少ないですが、“sagg” などと書かないように注意。
- 同音異義語: 同音異義語としてはあまり見られませんが、 “sag” と “saggy” (形容詞) を混同しないようにしましょう。
- 試験対策: TOEIC や英検では直接出題は頻繁ではありませんが、ビジネス文脈で “a sag in sales” などが出てきて文意を問われる可能性はあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 単語の響きから “bagがたわむ” → “sag” のような連想をすると覚えやすいかもしれません。
- 「サグ」という音から、イメージ的に「ぐでっと下がっている様子」を連想するのもよい方法です。
- 一見短い単語ですが、動詞・名詞の両方で使えるので、文脈に応じて使い分けを意識しましょう。
以上が名詞 “sag” に関する詳細解説です。物理的なたるみ、あるいは比喩的な落ち込みなど、幅広い文脈で役立つ表現なので、ぜひ覚えておきましょう。
意味のイメージ
意味(1)
(…の)たるみ,沈下,下落《+in+名》