元となった辞書の項目
roar
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: roar
品詞: 動詞(名詞としても使用可)
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- B2: 「やや難しめの単語ですが、ニュースや日常会話でも見聞きすることがあるレベルです。」
意味(英語)
- To make a long, loud, deep sound.
- To shout or say something in a loud and deep voice.
意味(日本語)
- ライオンや雷のように、大きく低い音を出す / うなる。
- 大声でどなる、大きく叫ぶ。
「ライオンが吠えるときのような、強く響く音を表す単語です。動物だけでなく、人が歓声を上げたり怒鳴るときにも使われます。迫力や勢いが感じられる音をイメージできます。」
活用形
- 原形: roar
- 三人称単数現在形: roars
- 現在進行形: roaring
- 過去形: roared
- 過去分詞: roared
他の品詞形
- 名詞: a roar(うなり声、ほえ声、大歓声 など)
- 形容詞: roaring(轟音を立てる、勢いのある 例:a roaring fire「勢いよく燃える炎」)
2. 語構成と詳細な意味
- 「roar」は接頭語や接尾語をともなわず、短い語幹ひとつで成り立っています。
- 古くから存在する動詞で、「ライオンや風・雷などの自然界の大きな音」や「人間の大声・怒号」などに広く使われています。
派生語・類縁語
- roaring (形容詞/動名詞):轟音を立てる、活気がある
- roarer (名詞;やや稀):「吠える者」「大声で怒鳴る人」などを指す場合がある
よく使われるコロケーション(10個)
- roar with laughter → 大声で笑う
- roar of thunder → 雷の轟音
- the lion roars → ライオンが吠える
- roar in approval → 賛同の声を轟かせる
- roar into life → エンジンなどが突然大きな音を立てて動き出す
- a roaring crowd → 大歓声を上げる観衆
- roar past/by → (車・バイクなどが)爆音を立てて通り過ぎる
- roar to victory → 大歓声とともに勝利を収める
- roar at someone → 誰かに向かって怒鳴る
- roar out orders → 命令を怒鳴り散らす
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語の “rārian” に由来し、さらにゲルマン祖語(Proto-Germanic)*rairjanに遡るとされます。
- 歴史的な使い方: 古くから「ライオンなどの猛獣が吠える様子」を描写するのに使われ、のちに人の大声や自然界の音にも拡張されました。
- ニュアンス:
- 大きく、低く、力強い響きがある。
- 感情をむき出しにする様子、集団の熱狂や威嚇などを強調する。
- 日常会話では「怒り」や「興奮」を伴うときに使われることが多い。
- 大きく、低く、力強い響きがある。
- 使用時の注意点:
- 文語・口語どちらでも使えますが、感情を強調するために使うことが多いです。
- フォーマルな文書では比喩表現(「人々の声が雷鳴のように響く」など)として使われるケースもあります。
- 文語・口語どちらでも使えますが、感情を強調するために使うことが多いです。
4. 文法的な特徴と構文
- 自動詞・他動詞: 主に自動詞として用いられます(例:The lion roared.)が、目的語をとる「怒鳴る」表現でも使われます(例:He roared his anger at the crowd.)。
- 一般的な構文・表現
- roar with + 名詞/感情: 例)roar with laughter, roar with anger
- roar at + 人: 例)He roared at me.
- roar into + 場所: 例)The car roared into the driveway.
- roar with + 名詞/感情: 例)roar with laughter, roar with anger
- フォーマル/カジュアル:
- フォーマルな文書内でも自然現象や集団の歓声を描写するときに用いられる。
- カジュアルな口語でも「うなる」「怒鳴る」を強調する際によく使われる。
- フォーマルな文書内でも自然現象や集団の歓声を描写するときに用いられる。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “My dad roared at me when I broke the vase.”
(花瓶を割ったとき、父がすごい剣幕で怒鳴った。) - “We roared with laughter when she told that joke.”
(彼女がそのジョークを話したとき、みんな大笑いした。) - “The crowd roared the moment the band started playing.”
(バンドが演奏を始めた瞬間、観客は大歓声を上げた。)
(2) ビジネスシーンでの例文
- “The new sports car roared into the showroom, grabbing everyone’s attention.”
(新型スポーツカーがショールームに轟音を立てて登場し、皆の注目を集めた。) - “They want their ad campaign to roar across social media.”
(彼らは自社の広告キャンペーンがソーシャルメディアで大きく反響を呼ぶことを望んでいる。) - “The CEO’s voice roared through the conference room when he announced the merger.”
(CEOが合併を発表したとき、会議室に彼の声が響き渡った。)
(3) 学術的/書き言葉での例文
- “In the distance, the volcano roared, sending plumes of ash into the sky.”
(遠くで火山が轟音を立て、灰の雲を空へと立ち上らせた。) - “Historical records note how the crowds roared in approval during the coronation ceremony.”
(歴史的記録によれば、戴冠式の間、人々は熱狂的な歓声を上げていたという。) - “The lecturer’s voice roared through the auditorium, ensuring every student could hear.”
(講堂に講師の声が大きく響き、すべての学生が聞き取ることができた。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- bellow (大声で怒鳴る)
- 「roar」よりも怒りや苦痛が強調される。
- 例:“He bellowed at his team for their poor performance.”
- 「roar」よりも怒りや苦痛が強調される。
- yell (叫ぶ)
- 「roar」よりは一般的な「叫ぶ」ニュアンス。音の深さや迫力は少し弱め。
- 例:“She yelled my name from across the street.”
- 「roar」よりは一般的な「叫ぶ」ニュアンス。音の深さや迫力は少し弱め。
- shout (大声で叫ぶ)
- もっともシンプルな「大声で言う」。同じ状況でもより幅広く使われる。
- 例:“He shouted instructions to his friend.”
- もっともシンプルな「大声で言う」。同じ状況でもより幅広く使われる。
- growl (低くうなる)
- 主に動物や怒りを示すときに低い声を出すイメージ。
- 例:“The dog growled at the stranger.”
- 主に動物や怒りを示すときに低い声を出すイメージ。
反意語
- whisper (ささやく)
- 声量が少なくとても静かな状態。音量として対極にある。
- 例:“He whispered his secret to me.”
- 声量が少なくとても静かな状態。音量として対極にある。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /rɔːr/ (イギリス英語), /rɔr/ または /rɔːr/ (アメリカ英語)
- アクセント: 単音節語なので全体に強勢が置かれます。
- 発音の違い:
- イギリス英語では “rɔː(r)” と母音がやや長く、語尾の “r” が弱い傾向。
- アメリカ英語では “rɔr” / “rɔːr” と語尾の “r” がはっきり発音される。
- イギリス英語では “rɔː(r)” と母音がやや長く、語尾の “r” が弱い傾向。
- よくある間違い: 母音を「ローアー」と伸ばしすぎたり、「ロード」と混同したりする場合があるので注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「roor」「roal」などの誤綴りは要注意。
- 同音異義語との混同: とくに “raw”(生の)や “row”(列・口論)との混同を起こしやすい。スペルと音をしっかり区別しましょう。
- 試験対策:
- TOEICや英検などではリスニング中の描写や文章表現で出てくる場合がある。主に動物や観衆の情景表現として出題される可能性あり。
- 「roar with laughter」など決まり表現として出やすい。
- TOEICや英検などではリスニング中の描写や文章表現で出てくる場合がある。主に動物や観衆の情景表現として出題される可能性あり。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: ライオンのほえる音を頭に浮かべると「大きくうなる」「大声で叫ぶ」のイメージがつかみやすいです。
- 覚え方のコツ:
- “ROAR” のスペルをライオンの顔の形(頭文字Rが牙のようにも見える)にたとえて覚えると印象に残ります。
- “r”~“r” で挟まれているので、うなるような音を内側にこもらせるイメージで発音を練習する。
- “ROAR” のスペルをライオンの顔の形(頭文字Rが牙のようにも見える)にたとえて覚えると印象に残ります。
- 勉強テクニック: 自分の発声練習でも「ライオンになったつもりで声を出す」ようにすると、音として体にしみこみやすいです。
以上が動詞「roar」の詳細解説です。
「ライオンの吠える音」をイメージしながら覚えると、いっそう使いやすくなるでしょう。
意味のイメージ
意味(1)
〈人が〉大笑いする
意味(2)
〈雷・大砲・波・風などが〉とどろく,鳴り響く,ゴーゴーいう
意味(3)
〈機械・乗物などが〉ごう音をたてる,ごう音をたてて動く
意味(4)
…‘を'どなって言う,どなるように歌う《+out+名,+名+out》
意味(5)
〈猛獣などが〉ほえる,うなる;〈人が〉わめく,どなる