元となった辞書の項目
reed
名詞
『アシ』,ヨシ;《複数形で》(屋根ふきに用いる)乾燥したアシ(ヨシ)の茎 / アシ笛,牧笛(アシなどの茎で作ったもの) / リード,舌(クラリネットやオーボエなどの吹口についている薄片) / リード楽(リードの震動で音を出す管楽器;クラリネットやオーボエなど)
解説
1. 基本情報と概要
単語: reed
品詞: 名詞 (countable)
意味 (英語)
- A tall, slender-leaved plant of the grass family that grows in water or on marshy ground.
- A thin strip of cane or similar material that vibrates to produce sound in a woodwind instrument (e.g., clarinet, saxophone).
意味 (日本語)
- 湿地や水辺に生える、背の高いイネ科の植物。茎が中空で、風に揺れる姿が特徴的です。
- クラリネットやサックスなどの木管楽器のマウスピースに取り付ける薄い板状の部品。吹き込むと振動して音を出します。
「reed」という単語は、このように植物の意味としてだけでなく、楽器の部品を表すときにもよく使われます。ニュアンスとしては「細長く、ややしなやかで繊細なもの」をイメージさせる単語です。
活用形
- 単数: reed
- 複数: reeds
他の品詞形
- 形容詞: reedy (リードのように細長く、弱々しい、あるいはリードのような音色を持つさま)
例: “He has a reedy voice.” (彼はリードのようなか細い声をしている)
CEFR難易度目安: B2 (中上級)
日常会話で植物や楽器関連の専門用語として出てくる単語であり、そこまで頻出ではないため、中上級レベル程度と考えられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 接頭語: 特になし
- 語幹: reed
- 接尾語: “-y” → reedy (形容詞)
派生語・類縁語など
- reedy (形容詞): リードのような、か細い、細長い
- reediness (名詞): リードのようにか細い性質や音色
主なコロケーションや関連フレーズ(10個)
- reed bed → 「リードの群生地」
- reed basket → 「リードで編んだかご」
- reed diffuser → 「リードディフューザー(スティックディフューザー)」
- clarinet reed → 「クラリネットのリード」
- saxophone reed → 「サックスのリード」
- a thicket of reeds → 「リードの茂み」
- reed hut → 「リードで作られた小屋」
- reed stem → 「リードの茎」
- double reed instrument → 「ダブルリード楽器(オーボエやバスーンなど)」
- blow through the reed → 「リードに息を吹き込む」
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語 “hrēod” に由来するとされ、もともとは「背の高い茎のある草」や「測り棒」の意味で使われていました。
ニュアンス
- 植物としての “reed” は「細長く揺れやすい」という自然のイメージを持ちます。
- 楽器部品としての “reed” は「音を振動させる重要な薄い部品」というニュアンス。とても繊細かつ重要な要素といった感触があります。
使われる場面・使用時の注意
- “reed” は会話でも文章でも使われますが、特に音楽の文脈や自然・植物に関する文脈で使用されることが多いです。カジュアルからフォーマルまで幅広く使えますが、専門的・学術的な植物学や楽器演奏の分野でも重要な語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: “a reed,” “two reeds.” 必要に応じて冠詞や数量表現を使います。
- 複合名詞としての用法: “reed instrument,” “reed basket,” など、名詞を修飾して特定のものを表すことが可能です。
一般的な構文やイディオム
- “to bend like a reed” → 「リードのようにしなやかに曲がる」
- “a broken reed” → 「あてにならないもの、頼りにならない存在」 (比喩的表現)
フォーマル / カジュアル
- 植物に関してはフォーマル・カジュアル問わず見かけます。
- 楽器の文脈では専門的な場面にもカジュアルな趣味の会話にも幅広く用いられます。
5. 実例と例文
(A) 日常会話での例文
- “We saw a large patch of reeds by the river.”
- 川のそばに大きなリードの茂みを見かけたよ。
- 川のそばに大きなリードの茂みを見かけたよ。
- “Be careful when walking through the reeds, the ground can be muddy.”
- リードの茂みを歩くときは気をつけてね、地面がぬかるんでるかもしれないよ。
- リードの茂みを歩くときは気をつけてね、地面がぬかるんでるかもしれないよ。
- “He found a reed and used it as a makeshift straw.”
- 彼はリードを見つけて応急的にストロー代わりに使ったんだ。
- 彼はリードを見つけて応急的にストロー代わりに使ったんだ。
(B) ビジネスシーンでの例文
- “Our company manufactures eco-friendly reed baskets for export.”
- 当社は環境に優しいリード製のかごを輸出用に製造しています。
- 当社は環境に優しいリード製のかごを輸出用に製造しています。
- “The design team is exploring new ways to weave reeds into decorative items.”
- デザインチームはリードを編んで装飾品を作る新しい方法を模索しています。
- デザインチームはリードを編んで装飾品を作る新しい方法を模索しています。
- “We’re considering reed diffusers as part of our home fragrance product line.”
- ホームフレグランス製品ラインの一部として、リードディフューザーの導入を検討しています。
- ホームフレグランス製品ラインの一部として、リードディフューザーの導入を検討しています。
(C) 学術的・音楽的な例文
- “The clarinet reed needs to be replaced regularly for a clear tone.”
- クラリネットのリードは、きれいな音色を保つために定期的に交換する必要があります。
- クラリネットのリードは、きれいな音色を保つために定期的に交換する必要があります。
- “Researchers studied the ecological impact of harvesting reeds from wetland areas.”
- 研究者たちは、湿地帯からリードを収穫することの生態系への影響を調査しました。
- 研究者たちは、湿地帯からリードを収穫することの生態系への影響を調査しました。
- “Oboe players use a double reed, which requires precise adjustment.”
- オーボエ奏者はダブルリードを使用しますが、これは精密な調整が必要です。
- オーボエ奏者はダブルリードを使用しますが、これは精密な調整が必要です。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- rush (ラッシュ)
- 日本語訳: アシの類、あるいはイグサ類
- 植物としては似た湿地植物ですが、楽器用の薄い板状部品は指しません。
- 日本語訳: アシの類、あるいはイグサ類
- cattail (キャットテイル)
- 日本語訳: ガマ
- 同じく湿地に生える植物ですが、形状や用途が異なります。
- 日本語訳: ガマ
- cane (ケイン)
- 日本語訳: サトウキビや籐など、茎が硬い植物の総称
- 楽器のリード素材として“cane”が使われることもあるが、単体で「リード」の意味は持ちません。
- 日本語訳: サトウキビや籐など、茎が硬い植物の総称
反意語
- 「reed」の明確な反意語はありませんが、強く頑丈で中空でない茎の植物とは対照的ともいえます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /riːd/
- アクセント: 音節が1つなので、特に強勢の移動はありません。
- アメリカ英語 / イギリス英語: ともに /riːd/ で、ほぼ同じ発音。
- よくある発音ミス: 「read (読む)」と同じつづりでも「レッド (過去形の読み方)」とは発音が異なるので注意 (本単語は常に「リード」と発音)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングの混同: “read” (読む) と “reed” (植物/楽器のリード) はつづりが似ていますが、意味・発音が異なります。
- 同音異字: “reed” (リード) と “read (present tense: /riːd/, past tense: /rɛd/)” は発音タイミングにより混同しやすいです。
- 試験対策: TOEICや英検などでは、主にリーディング問題やリスニング問題で同音異字として混乱を誘う選択肢に出る場合があるので注意が必要です。特に「reeds」と「reads」の区別に気をつけましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “reed” は「弱々しくて折れそうだけど、風には柔軟に対応する植物」というイメージを持つと覚えやすいです。
- 楽器の「リード」は「この薄い板こそが音を振動させる生命線」という点で重要。楽器と植物の「シナヤカな細長さ」が共通イメージと考えると記憶しやすいでしょう。
- “read” (読む) との区別: “I read ( /riːd/ ) a book” の現在形の発音は “reed” と同じですが、「読む(read)」と「植物/部品(reed)」はスペルが違うと意識しましょう。
以上が “reed” の詳しい解説です。植物および木管楽器の両方の分野で用いられる、イメージしやすい単語です。ぜひ参考にしてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
アシ,ヨシ;《複数形で》(屋根ふきに用いる)乾燥したアシ(ヨシ)の茎
意味(2)
アシ笛,牧笛(アシなどの茎で作ったもの)
意味(3)
リード,舌(クラリネットやオーボエなどの吹口についている薄片)
意味(4)
リード楽(リードの震動で音を出す管楽器;クラリネットやオーボエなど)