元となった辞書の項目
recollect
解説
1. 基本情報と概要
単語: recollect
品詞: 動詞 (verb)
意味(英): to remember something, especially by making a conscious effort
意味(日): 「思い出す」「回想する」という意味です。過去に起こったことを、意識して思い起こすときに使われます。たとえば、「昔の経験を思い返す」「忘れかけていたことを思い出す」など、少しフォーマルか、慎重に思い出そうとするニュアンスがあります。
活用形
- 現在形: recollect / recollects
- 過去形: recollected
- 過去分詞: recollected
- 現在分詞: recollecting
他の品詞形
- 名詞: recollection (思い出、回想)
例: “I have a vivid recollection of my first day at school.”
CEFRレベルの目安
- B2(中上級)
語彙としてはややフォーマルで、新聞や文書、スピーチなどで見られることが多いです。日常会話でも使えますが、口語表現よりもやや堅い印象です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- re- (接頭語): 「再び」「もう一度」の意味を持ちます。
- collect (語幹): 「集める」という意味の動詞(もともとはラテン語の “colligere”=集める から派生)。
- recollect は「もう一度集める」というニュアンスから、「記憶の断片をもう一度集める = 思い出す」という意味になりました。
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- recollect a memory → 記憶を思い出す
- try to recollect → 思い出そうとする
- cannot recollect exactly → 正確には思い出せない
- recollect with clarity → はっきりと思い出す
- scarcely recollect → ほとんど思い出せない
- recollect a conversation → 会話の内容を思い出す
- recollect what happened → 何が起こったか思い出す
- recollect one’s thoughts → 自分の考えを落ち着かせる/自分の思考を整理する
- recollect an incident → ある出来事を思い出す
- distinctly recollect → はっきりと/明瞭に思い出す
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の “recolligere” (re = 再び、colligere = 集める) が由来です。中世フランス語を経由して英語に入ったと言われています。
- 「再び集める」という語源から、「自分の記憶の中から断片をもう一度集めてくる」というイメージとなり、現在の「思い出す」という意味が生まれました。
ニュアンスや使用時の注意
- 「remember」と近い意味ですが、「recollect」は少し落ち着いて、もしくはフォーマルな場面で「時間をかけて思い起こす」ニュアンスがあります。
- カジュアルな会話の中でも使用は可能ですが、「recall」や「remember」のほうが一般的に頻度が高いです。
- 書き言葉やかしこまった場面でも使いやすい単語です。
4. 文法的な特徴と構文
一般的な構文
- “recollect + [名詞 / 代名詞 / 動名詞]”
例: “I recollect meeting him before.” (彼に以前会ったことを思い出す) - “recollect + wh節”
例: “I cannot recollect where I put my keys.” (鍵をどこに置いたのか思い出せない)
イディオム
- recollect oneself: 「心を落ち着ける、気を取り直す」の意味で使われます。
例: “She needed a moment to recollect herself before giving the speech.” (彼女はスピーチをする前に、気を取り直す時間が必要だった)
フォーマル / カジュアルの使い分け
- フォーマル: ビジネスのプレゼン、エッセイ、スピーチ、公式の文書など。
- カジュアル: 日常会話でも使えますが「remember」「recall」が好まれることも。
他動詞として
- “recollect” は通常、他動詞として使われ、「思い出す対象(目的語)」をとります。
5. 実例と例文
日常会話 (カジュアル)
- “I’m trying to recollect the name of that restaurant we visited last week.”
(先週行ったあのレストランの名前を思い出そうとしているんだ。) - “Do you recollect if we turned off the lights before leaving?”
(出かける前に電気を消したかどうか覚えてる?) - “I can’t recollect exactly when we first met.”
(私たちが最初に会ったのがいつだったか正確には思い出せない。)
ビジネスシーン (ややフォーマル)
- “Could you recollect any details from the client meeting that might be relevant?”
(クライアントとの会議で関連しそうな詳細を思い出していただけますか。) - “I recollect signing a contract, but I need to confirm the terms.”
(契約書にサインしたことは思い出せるのですが、条件を確認する必要があります。) - “He couldn’t recollect the names of all the attendees at the conference.”
(彼はカンファレンスに参加した全員の名前までは思い出せなかった。)
学術的/フォーマルライティング
- “In his autobiography, the author attempts to recollect his childhood experiences in vivid detail.”
(自伝の中で、著者は子供時代の経験を鮮明に思い出そうとしています。) - “One’s ability to recollect past events may diminish with age.”
(過去の出来事を思い出す力は、年齢とともに衰えることがあります。) - “The researcher asked participants to recollect their earliest memories and describe them.”
(研究者は参加者に、最も早い時期の記憶を思い出して、それについて述べるよう要請しました。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- remember (覚えている/思い出す)
- 最も一般的な語。より広く使われる。
- 例: “I remember the day I first started this job.”
- 最も一般的な語。より広く使われる。
- recall (思い起こす/回想する)
- 「recollect」とほぼ同じ意味だが、やや口語度が高い。
- 例: “I can recall our conversation quite clearly.”
- 「recollect」とほぼ同じ意味だが、やや口語度が高い。
- think back to (過去を振り返る)
- フレーズとして口語的に用いられる。
- 例: “When I think back to my childhood, I feel nostalgic.”
- フレーズとして口語的に用いられる。
反意語
- forget (忘れる)
- recollectの反対の動作で、覚えていない・意識から消えてしまう意味を持ちます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˌrek.əˈlekt/
- アメリカ英語・イギリス英語ともに大きな違いはなく、第三音節の「-lect」の部分にアクセントがあります。
- 音節区切りは re-col-lect。
- アメリカ英語・イギリス英語ともに大きな違いはなく、第三音節の「-lect」の部分にアクセントがあります。
- よくある間違い:
- アクセントを前の方に置いて “RE-collect” にならないように注意。正しくは後ろの “-lect” にストレスを置きます。
- アクセントを前の方に置いて “RE-collect” にならないように注意。正しくは後ろの “-lect” にストレスを置きます。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 「recollect」は「忘れていたものをもう一度集める」ニュアンスを込めて使われる動詞です。
- 「remember」や「recall」と誤用しても意味が通じる場合が多いですが、試験などの場面ではフォーマルさやニュアンスが問われることがあります。
- スペリング: re + collect であり、間に余計な文字を入れないように注意してください (“recolleact” などの誤り)。
- TOEICや英検では、文脈の中でよりフォーマルな表現として選択肢に出ることがあります。適切な文脈で選ぶ力が必要です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「re-collect」= 「もう一度、集める」 というイメージで、思い散らばった記憶をかき集める感覚があります。
- 覚える際は「re(再び) + collect(集める)」という語構成を意識すると、スペリングも誤りにくくなるでしょう。
- イメージとしては、自分の頭の中で散らかった記憶を「再収集(re-collect)」しているイメージです。
以上が、動詞 “recollect” の詳細解説です。少しフォーマルで落ち着いた響きのある単語なので、ビジネスやアカデミックな文脈でも役立ちます。ぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
…‘を'思い出す
意味(2)
思い出す