predicament
1. 基本情報と概要
単語: predicament
品詞: 名詞 (noun)
意味 (英語): A difficult, unpleasant, or embarrassing situation or condition
意味 (日本語): 困難な状況や厄介な立場、または気まずい立場
「predicament」は、「やっかいな状況に陥ったとき」や「どうにも抜け出しにくい困った立場にいるとき」を表すときに使われます。日常会話からビジネス、そして文語表現にも使われる少しフォーマルな響きのある単語です。
活用形:
- 명詞なので「単数形: predicament」「複数形: predicaments」となるのが基本です。
- 形容詞や動詞などへの直接的な活用はありません。
他の品詞になった例:
- 「Predicamental (形容詞)」という形で使われる場合もごくまれにあるが、日常的にはあまり一般的ではありません。
CEFRレベルの目安: B2(中上級)
- B2:中上級 — 日常会話だけでなく、少し抽象的または複雑な内容を理解・説明する力が求められるレベル
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「predicament」は語源的にラテン語の“praedicamentum”に由来し、元々は「主張・命題」という意味から発展したと考えられています。
- この単語は明確な接頭語・接尾語に分解して理解することは難しいですが、ラテン語・フランス語を経て英語に取り入れられた言葉です。
派生語や類縁語
- 「predicamental (形容詞)」: 「困難な状況に関する」「窮地に関する」
- 「predicate (動詞/名詞)」: 「述語」「述べる」の意味。ただし発音や意味合いが異なり、直接的な意味のつながりは薄めです。
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- be in a predicament(困った状況にある)
- find oneself in a predicament(自分が窮地に陥っていることに気づく)
- face a predicament(窮地に直面する)
- help someone out of a predicament(誰かを窮地から救い出す)
- a tricky predicament(やっかいな窮地)
- a moral predicament(道徳的に苦しい立場)
- an awkward predicament(気まずい困難な状況)
- escape a predicament(窮地を脱する)
- a financial predicament(財政的な苦境)
- predicament of conscience(良心的なジレンマ)
3. 語源とニュアンス
語源
- ラテン語の“praedicare”(宣言する、主張する)に由来し、中世フランス語を経て英語に入ってきました。
- もともとは“論理学的カテゴリー”や“主張”という意味で使われていましたが、時を経て「困った立場や状況」を主張するというニュアンスになり、現在の「窮地・苦境」の意味が定着しています。
ニュアンスや使用時の注意点
- 「predicament」はフォーマル寄りかつやや書き言葉・話し言葉の両方で使われますが、少しドラマチックな響きを持ちます。
- 深刻な困難やジレンマを表すときによく用いられます。意味が強いため、軽い不便などにはあまり使いません。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: 「a predicament」「many predicaments」のように冠詞や複数形を伴います。
- 使用構文例:
- “(Subject) is in a predicament.” → 「(主語)が窮地に陥っている」
- “(Subject) finds oneself in a predicament.” → 「(主語)が自分を困った立場に置いているのに気づく」
- “(Subject) is in a predicament.” → 「(主語)が窮地に陥っている」
- フォーマル / カジュアル:
- ややフォーマル。日常会話で使う場合は「in trouble」「in a jam」「in a tough spot」など、よりカジュアルな言い方に置き換えられることも多いです。
- 文章やスピーチなど、少し改まった場面で使われると厳粛な印象を与えることが多いです。
- ややフォーマル。日常会話で使う場合は「in trouble」「in a jam」「in a tough spot」など、よりカジュアルな言い方に置き換えられることも多いです。
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
“I’m in a real predicament; I promised to help both of my friends move this weekend.”
- 「本当に困っちゃったよ。週末に両方の友達の引っ越しを手伝うって約束しちゃったんだ。」
“She found herself in a predicament when she lost her wallet just before catching the train.”
- 「電車に乗る直前に財布をなくしてしまって、彼女は困った立場に陥りました。」
“Do you have any advice? I’m in a bit of a predicament right now.”
- 「何かアドバイスある? 今ちょっと困っているんだよ。」
ビジネスでの例文(3つ)
“Our company is in a financial predicament due to the sudden drop in sales.”
- 「売上の急な落ち込みのせいで、我が社は財政的な苦境に陥っています。」
“The merger has put us in a predicament; we need to restructure and cut some positions.”
- 「合併によって私たちは厄介な状況に置かれています。組織再編をして人員削減しなくてはいけないんです。」
“I’m afraid we have a predicament with the shipment delay, and the client is quite upset.”
- 「出荷の遅延で困ったことになっています。顧客がかなり怒っています。」
学術的な文脈での例文(3つ)
“The study aims to clarify the ethical predicament faced by medical professionals in crisis situations.”
- 「この研究では、医療従事者が危機的状況で直面する倫理的苦境を明らかにすることを目的としています。」
“In philosophy, the predicament of free will versus determinism has long been debated.”
- 「哲学では、自由意志と決定論の問題が長年にわたって議論されてきました。」
“This theory highlights the moral predicament encountered in developing public policy.”
- 「この理論は、公共政策を策定する際に直面する道徳的ジレンマを強調しています。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語(Synonyms)
- dilemma(ジレンマ): どちらを選んでも問題になるような選択肢の狭間での苦境。
- quandary(困惑、板挟み): 判断しかねる状況や葛藤のある状態。
- jam(困った状況): 口語的でカジュアル、軽めのニュアンス。
- bind(窮地): これもカジュアルからフォーマルまで幅広いが、やや口語的。
反意語(Antonyms)
- ease(気楽さ、平易さ)
- comfort(快適さ)
- advantage(有利な状況)
ニュアンスの違い
- 「dilemma」は、特に2つ以上の選択肢のどれも望ましくないときの「板挟み」を強調。
- 「quandary」は「どうすべきか分からない」状態に焦点を当てた言葉。
- 「predicament」は単に抜け出すのが難しい「苦境」全般に使え、状況が込み入っているイメージ。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /prɪˈdɪk.ə.mənt/
- 強勢: “pre-DI-ca-ment” の第2音節「di」に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: 大きな差はありませんが、アメリカ英語では「prɪˈdɪk.ə.mənt」、イギリス英語でもほぼ同じ発音です。
- よくある発音の間違い:
pre
の部分を「プリ」ではなく「プリ(短め)」と伸ばさないように注意し、第2音節の「dɪ」にしっかりストレスを置きましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「predicament」はつづりが長く、
a
とi
の順番などを間違えやすいので注意が必要。 - 同音異義語: 似たような音の単語はありませんが、
predicate
(述語)と混同する可能性があります。スペルが似ているので、用途と意味で区別しましょう。 - 試験対策: TOEICや英検などでのビジネス文脈や読解問題で「困難な状況」を指す単語として出題されることがあります。選択肢に「dilemma」「jam」「bind」などの類義語がある場合は、「どの程度フォーマルな状況か」を文脈から判断するとよいでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「この単語の中に “dic”(話す: dictate, dictionary などで使われるルーツ)が含まれている」という点から、「言葉では説明しづらい苦しい状況」をイメージすると覚えやすいかもしれません。
- また語源に「宣言・主張」という意味があったことから、「主張するまでもなく困った状況」というイメージを結びつけてみると記憶に残りやすいでしょう。
- スペリング学習の際には「pre + di + ca + ment」の4つの塊に分けて暗記するとミスを減らせます。
以上が、名詞「predicament」の詳細な解説です。自分や他人が厄介な困難に陥った状況を伝えるときにしっかり使いこなしてみてください。
苦境,窮地