pedantic
1. 基本情報と概要
単語: pedantic
品詞: 形容詞 (adjective)
CEFRレベルの目安: C1(上級)
- 学術的・文芸的な文章や、知的な会話の中で用いられることが多い、やや上級レベルの単語です。
英語での簡潔な意味
- Overly concerned with minor details, formalisms, or rules; showing off one’s learning in a tiresome or annoying way.
日本語での簡潔な意味
- 細かい規則や形式にこだわりすぎる、上から目線で学識をひけらかすような態度を示す。
- 「細部まで気にしすぎたり、やたらと知識をひけらかしたりするために、相手からすると少し嫌味に感じる」ようなニュアンスがあります。
活用形・他の品詞形
- 形容詞: pedantic (ペダンティック)
- 副詞: pedantically (ペダンティカリー)
- 例) “He spoke pedantically about every grammar rule.”
- 例) “He spoke pedantically about every grammar rule.”
- 名詞: pedant (ペダント:人を指す) / pedantry (ペダントリー:行為や状態)
- 例) “His pedantry in correcting everyone’s spelling was tiresome.”
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 「pedant」(学者ぶる人) + 接尾語「-ic」
- 接尾語「-ic」は形容詞を作る際に使われ、「~的な」「~のような」という意味合いを付与します。
関連語・派生語
- pedant (名詞): 細かい知識を自慢する人
- pedantry (名詞): 細かい規則にこだわること、またはそういう態度
- pedantically (副詞): 細部にこだわりすぎるやり方で
コロケーション・関連フレーズ(10個)
- be pedantic about grammar(文法に細かいことを言う)
- overly pedantic tone(過度に学者ぶった口調)
- a pedantic approach(細部にこだわりすぎる手法)
- sound pedantic(学者ぶって嫌味に聞こえる)
- pedantic criticism(揚げ足取りのような批判)
- pedantic details(不必要に細かい詳細)
- appear pedantic( pedantic に見える・思われる)
- pedantic remarks(細部の指摘ばかりする発言)
- become pedantic( pedantic な状態・言動になる)
- avoid being pedantic( pedantic になるのを避ける)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「pedant」はフランス語 “pédant” から来ており、そのさらに元はイタリア語 “pedante” といわれます。ルーツは諸説あるが、ラテン語の“paedagogus”(家庭教師)などから派生した可能性があります。
- 元々は「教師」「教育係」を指す言葉が、「細かい知識を披露する人」「押し付けがましく教えたがる人」という否定的なニュアンスで使われるようになりました。
ニュアンスや使用上の注意
- やや否定的・批判的な響きがあるため、相手を批判するときや、自己反省を込めて「自分は pedantic だ」と言う場合によく用いられます。
- フォーマル/カジュアル両方で使いますが、会話で使うとちょっと辛辣に聞こえる場合があります。文章表現としても、「細かいところにこだわる」という描写をする際に適しています。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞なので「be動詞 + pedantic」や「become pedantic」のように使われます。
- 他の形容詞と同様に、副詞(pedantically)や名詞形(pedant/pedantry)と組み合わせても表現の幅を広げられます。
- 文中では「He is pedantic about trivial details.」のように、目的語に“about 〜”をとる場合が多いです。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
“Don’t be so pedantic, we’re just trying to have fun here!”
- (そんなに細かいことにこだわらないで。ただ楽しみたいだけなんだよ!)
“My friend is pedantic about coffee brewing methods; he measures everything to the gram.”
- (友人はコーヒーの淹れ方に関して細かすぎて、あらゆる材料をグラム単位で計るんだ。)
“I might sound pedantic, but you should check the expiration date again.”
- (細かすぎるように聞こえるかもしれないけど、賞味期限をもう一度確認したほうがいいよ。)
(2) ビジネスシーンでの例文
“While his report was thorough, it came across as pedantic due to the excessive footnotes.”
- (彼の報告書は内容は徹底していたが、脚注が多すぎて学者ぶった印象を与えた。)
“The manager warned the team to avoid a pedantic style in their presentations.”
- (マネージャーは、プレゼンで細かいことにこだわり過ぎるスタイルを避けるようチームに注意した。)
“Her pedantic insistence on following the old guidelines slowed down the project.”
- (古いガイドラインを細かく守ることにこだわり過ぎたせいで、彼女はプロジェクトの進行を遅らせた。)
(3) 学術的な文脈での例文
“Some critics found the professor’s lecture pedantic rather than enlightening.”
- (ある批評家たちは、その教授の講義は啓発的というよりも細かすぎる指摘ばかりだと感じた。)
“Her review was so pedantic that it undermined the practical insights the paper offered.”
- (彼女のレビューはあまりに細かすぎて、その論文が持つ実践的な観点を弱めてしまった。)
“A pedantic focus on technicalities can distract from the broader implications of the research.”
- (技術的な細部にこだわりすぎることは、研究のより広い意味合いを見失わせてしまう場合がある。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- “fastidious” (気難しい、細かいことにうるさい)
- 細部まで神経を張り巡らせるニュアンスだが、必ずしも学者ぶるトーンは含まない。
- 細部まで神経を張り巡らせるニュアンスだが、必ずしも学者ぶるトーンは含まない。
- “nitpicking” (揚げ足取りのように細かい点を指摘する)
- カジュアルで、少し非難めいた言い方になる。
- カジュアルで、少し非難めいた言い方になる。
- “bookish” (本好きな、理論ばかりの)
- 書物の知識に偏った感じだが、批判的意味合いがやや弱い。
- 書物の知識に偏った感じだが、批判的意味合いがやや弱い。
- “precise” (正確な)
- 肯定的あるいは中立的。細部に注意を払う点は似ているが、「pedantic」ほどネガティブな含みはない。
反意語
- “casual” (気ままな、ラフな)
- “easygoing” (おおらかな、細かいことを気にしない)
- “laid-back” (リラックスした、こだわらない)
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /pəˈdæn.tɪk/ (アメリカ英語), /pɪˈdæn.tɪk/ (イギリス英語でもほぼ同様)
- アクセント(強勢)は “-dan-” の部分に置かれます。
- アクセント(強勢)は “-dan-” の部分に置かれます。
- アメリカ英語の発音では「パダンティック」に近く、イギリス英語でも似た発音です。
- よくある間違いとして、最初の母音を「ペ」ではなく「ピー」と読むなどが挙げられますが、実際はより短く /pə/ や /pɪ/ と発音されることが多いです。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: たとえば “pendatic” と書いてしまうなど。
- 語尾の “-ic” を “-ick” と書き誤るケース。
- 同音異義語は特になく、似た単語として “pedestrian” (歩行者、平凡な) などがあるが、意味も発音も異なるので注意。
- 試験や資格(TOEIC・英検など)ではそこまで頻出ではありませんが、読解問題や文章穴埋め問題で見かけることもあります。文脈的に否定的な言葉として登場するケースが多いです。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「pedant (ペダント) + ic(~的)」と分解して、「知識を細かく『ペラペラ(ペダン)』しゃべる『学者ぶり』を表す形容詞」と覚えるとイメージしやすいでしょう。
- 「ペダンティック(Pedantic) = ペラペラ難しいことをしゃべりたがる人」という感覚で連想すると記憶に残りやすいです。
- 親しみやすい例文や対義語(casual など)とセットで覚えるのも効果的です。
以上が「pedantic」の詳細解説です。細かいところにこだわりすぎる性格を表現するのに便利ですが、ときに批判的・嫌味なトーンを含む表現なので、使用シーンや相手に注意して使いましょう。
学者ぶる,学問をひけらかす,衒学(げんがく)的な