元となった辞書の項目
narrowly
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: narrowly
品詞: 副詞 (adverb)
意味(英語): in a way that is close or barely achieved
意味(日本語): 「かろうじて」「ぎりぎりのところで」「狭い範囲で」
「narrowly」は「ぎりぎりのところで~する」とか「わずかな差で~を逃れる」という場面で使われる副詞です。
例えば「narrowly escape」で「危機一髪で逃れる」というようなニュアンスを表します。
CEFRレベル
- B2(中上級): 「narrowly」は日常会話でも使われることがありますが、やや抽象的で幅の狭い状況を表現するため、中上級レベルの単語と言えます。
活用形と他品詞
- 副詞: narrowly
- 形容詞: narrow
- 例: She passed through a narrow passage. (彼女は狭い通路を通り抜けた)
- 例: She passed through a narrow passage. (彼女は狭い通路を通り抜けた)
- 動詞: 直接的には “narrow” が動詞(「範囲を狭める」「幅を小さくする」)として使えます。
- 例: They decided to narrow the options. (彼らは選択肢を絞り込むことにした)
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: narrow
- 「狭い」「限られた」といった意味を持つ形容詞
- 「狭い」「限られた」といった意味を持つ形容詞
- 接尾語: -ly
- 形容詞を副詞化するためにつく典型的な英語の接尾語
他の単語との関連性
- narrowness (名詞): 狭さ、窮屈さ
- narrow-minded (形容詞): 心が狭い
コロケーションと関連フレーズ(10個)
- narrowly escape … 「かろうじて逃れる」
- narrowly avoid … 「間一髪で避ける」
- narrowly miss … 「もう少しで~を逃す/失敗する」
- be narrowly defeated … 「僅差で負ける」
- narrowly pass an exam … 「ぎりぎりで試験に合格する」
- narrowly focus on … 「~に限定的に焦点を当てる」
- narrowly watch … 「注意深く見守る」
- narrowly define … 「厳密に定義する」
- narrowly interpret … 「狭い(限定的な)視野で解釈する」
- narrowly confine … 「厳しく制限する」
3. 語源とニュアンス
- 語源: 「narrow」は古英語の “nearu” に由来し、「狭い」という意味を持っていました。その形容詞に副詞を表す “-ly” がついて「narrowly」となっています。
- 歴史的使用: 主に「余裕のない」「狭い」「ぎりぎり」という状況を表す意味として使われてきました。
- ニュアンス: ほんの少しの差で結果が変わる、緊迫感や切実な状況を強調するイメージがあります。表現によっては「ほとんど~しないところで」といった危機感を表すことが多いです。
- 使用シーン: 口語でも文章でも一般的に使われますが、感情を強調したいときや公式文書で「わずかの差」を明示したいときにも使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 副詞なので、動詞・形容詞・他の副詞・文全体を修飾することが多いです。
- 「narrowly」はしばしば動詞の直後、あるいは文末などで使われます。
- 例: “He narrowly escaped.” (彼はかろうじて逃れた)
- 例: “He narrowly escaped.” (彼はかろうじて逃れた)
- フォーマル/カジュアル: 場面によらず使えますが、ややきちんとしたニュアンスがあるためビジネスや論文でも使われます。口語でも「We narrowly made it! (ぎりぎり間に合ったよ)」のように使われることがあります。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I narrowly missed the bus this morning.”
(今朝はもう少しでバスに乗り損ねるところだった) - “She narrowly escaped stepping on the dog’s tail.”
(彼女は危うく犬のしっぽを踏むところだった) - “We narrowly caught the last train.”
(私たちはなんとか終電に間に合った)
ビジネスでの例文
- “Our team was narrowly defeated in the sales competition.”
(私たちのチームは販売コンペで僅差で負けた) - “He narrowly passed the certification exam.”
(彼はその資格試験にぎりぎりで合格した) - “We had to narrowly focus on our key objectives to meet the deadline.”
(締め切りに間に合わせるために、私たちは主要な目標に限定的に集中せざるを得なかった)
学術的・フォーマルな文脈での例文
- “The researchers narrowly defined the term to avoid ambiguity.”
(研究者たちは曖昧さを避けるため、その用語を厳密に定義した) - “Data suggests that the result was narrowly influenced by environmental factors.”
(データによると、その結果は環境要因によるわずかな影響を受けたようだ) - “The hypothesis was tested narrowly among a small group of participants.”
(その仮説は小規模な参加者グループに限定的にテストされた)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- barely (かろうじて)
- “I barely passed the test.” / “I narrowly passed the test.”
→ どちらも「ぎりぎり合格した」を表すが、barely はより口語的なニュアンスが強い。
- “I barely passed the test.” / “I narrowly passed the test.”
- almost (ほとんど)
- “I almost missed the train.” / “I narrowly missed the train.”
→ almost は単に「もう少しで~しそうだった」程度、narrowly は「ぎりぎりのところで」と切迫感が強い。
- “I almost missed the train.” / “I narrowly missed the train.”
反意語
- broadly (広範に, 大まかに)
- “We analyzed the data broadly.” (我々はデータを大まか/広範に分析した)
- narrowly の「狭い・ぎりぎり」というニュアンスとは対照を成す。
- “We analyzed the data broadly.” (我々はデータを大まか/広範に分析した)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈnær.əʊ.li/ (英), /ˈnær.oʊ.li/ (米)
- アクセント: 最初の “na” の部分に強勢がきます (NÁR-row-ly)。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: 主に /əʊ/ (英) と /oʊ/ (米) の発音差があります。
- よくある間違い: “narrowly” の “a” の音を “e” のように発音してしまうことがあるので注意してください。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “narrow” が “narow” などと綴られるミスがあるので、「r」が2つ入っている点に注意。
- 同音異義語との混同: “narrow” と同音異義語はあまりありませんが、副詞形にするときに “-ly” を忘れないように。
- 試験対策: TOEICや英検の読解問題・長文問題などで、「僅差で~する」などの意味合いを問われることがあります。文脈から判断して意味を取る練習をするとよいでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「narrow(狭い)」に「-ly」がついて「狭い範囲で起こる」というイメージ。
- 「narrowly = 狭い隙間を抜けるようにぎりぎり」というビジュアルを思い浮かべると覚えやすいです。
- 語源が「narrow(狭い)」由来だと意識して、どんな場面で「余裕がない感じ」を出すか考えると、使い方がイメージしやすくなります。
以上が「narrowly」の詳細解説です。ぎりぎりのニュアンスや狭い範囲に注目して使うと、雰囲気を的確に伝えられます。
意味のイメージ
意味(1)
かろうじて,危うく,やっと
意味(2)
綿密に,つぶさに
意味(3)
狭く,細く;限定して