masterpiece
名詞「masterpiece」の詳細解説
1. 基本情報と概要
英語表記: masterpiece
品詞: 名詞 (可算名詞)
意味(英語): A work of outstanding artistry, skill, or workmanship.
意味(日本語): 卓越した芸術性・技能・出来栄えを備えた作品。
わかりやすい説明
「masterpiece」は、「真に優れた作品」を指す英単語です。一般的には芸術分野や文学分野などで、作者の最高傑作とされるものを指します。たとえば、「これは彼の最高傑作だ」という場面で使います。非常に質が高く、長く評価されるような作品のニュアンスをもつ単語です。
活用形
- 単数形: masterpiece
- 複数形: masterpieces
他の品詞形はありませんが、同根語として動詞や形容詞は特に存在しません。(補足的に「masterful」(形容詞)や「to master」(動詞)など「master」という部分に関連した単語はありますが、「masterpiece」は独立した名詞として使われます。)
CEFRレベル
- B2 (中上級): この単語は日常会話やニュース・書籍などでも見かけるレベルです。芸術や文学について話すときに使われる単語です。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- 語幹 (root): master + piece
- master: 「主人」「達人」「卓越した」という意味合いの要素
- piece: 「作品」「一部」「断片」
- master: 「主人」「達人」「卓越した」という意味合いの要素
「master」という概念に「piece(作品)」が合わさったことで、「達人の作品」「完璧に仕上がった作品」というニュアンスを持つようになっています。
派生語や類縁語
- masterful (形容詞): 見事な、熟練した
- master (名詞 / 動詞): 主人、達人 / 習熟する、マスターする
よく使われるコロケーションや関連フレーズ(10個)
- a literary masterpiece
- (日本語訳) 文学上の傑作
- (日本語訳) 文学上の傑作
- an artistic masterpiece
- (日本語訳) 芸術的な傑作
- (日本語訳) 芸術的な傑作
- a masterpiece of cinema
- (日本語訳) 映画の最高傑作
- (日本語訳) 映画の最高傑作
- to create a masterpiece
- (日本語訳) 傑作を創り上げる
- (日本語訳) 傑作を創り上げる
- a true masterpiece
- (日本語訳) 真の傑作
- (日本語訳) 真の傑作
- an undisputed masterpiece
- (日本語訳) 誰もが認める傑作
- (日本語訳) 誰もが認める傑作
- regarded as a masterpiece
- (日本語訳) 傑作とみなされる
- (日本語訳) 傑作とみなされる
- a masterpiece in its field
- (日本語訳) その分野における最高傑作
- (日本語訳) その分野における最高傑作
- a modern masterpiece
- (日本語訳) 現代の傑作
- (日本語訳) 現代の傑作
- a Renaissance masterpiece
- (日本語訳) ルネサンス期の傑作
- (日本語訳) ルネサンス期の傑作
3. 語源とニュアンス
語源
- 古くは中世ヨーロッパの職人組合 (ギルド) で使われた用語
職人が「master (親方)」の称号を得るために提出する作品を「masterpiece」と呼んだのが始まりとされています。そこから「その人の腕前を示す最高傑作」という意味をもつようになりました。
使用時の注意点・ニュアンス
- 「傑作」「最高峰」というかなり評価の高い意味を持ちます。
- 大げさに聞こえる場合もあるため、日常的には「傑作」の対象が本当に優れていると判断されるときに使うのが自然です。
- フォーマル/カジュアルどちらでも使える語ですが、ややフォーマル寄りで、書き言葉でよく目にします。
4. 文法的な特徴と構文
- 名詞 (可算名詞): 「何々は傑作だ」と言いたいときは「It is a masterpiece.」のように冠詞
a
をつけて使います。 - 単純に評価する表現として「[作品名] is a masterpiece of the 20th century.」などと使われます。
- 短い構文例:
- “X is widely regarded as a masterpiece.” (X は広く傑作とみなされている)
- “Many consider X to be a masterpiece.” (多くの人は X を傑作だと考えている)
5. 実例と例文
日常会話での例文 (3つ)
“Have you seen Sam’s painting? It’s an absolute masterpiece!”
(サムの描いた絵見た? 完全に傑作だよ!)“I just watched that film last night; I think it’s a masterpiece.”
(昨夜、あの映画を見たんだけど、あれは傑作だと思うよ。)“Her writing is so beautiful — every poem feels like a masterpiece.”
(彼女の文章は本当に美しくて、どの詩もまるで傑作みたいだね。)
ビジネスシーンでの例文 (3つ)
“Our design team’s new project is a masterpiece of innovation.”
(私たちのデザインチームの新しいプロジェクトは革新の傑作です。)“The branding campaign turned out to be a masterpiece of strategic planning.”
(そのブランディングキャンペーンは、戦略的計画の最高傑作になった。)“Your presentation was a masterpiece; everyone was impressed.”
(あなたのプレゼンは傑作でしたね。みんな感銘を受けていましたよ。)
学術的・文芸的な文脈での例文 (3つ)
“This dissertation could be considered a masterpiece in the field of sociology.”
(この論文は社会学の分野における傑作とみなされるかもしれない。)“Shakespeare’s ‘Hamlet’ is often cited as a literary masterpiece.”
(シェイクスピアの『ハムレット』はしばしば文学的傑作として引き合いに出されます。)“Her comprehensive study on quantum mechanics is a masterpiece of scholarly research.”
(彼女の量子力学に関する包括的研究は、学術研究の傑作と言えるでしょう。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- work of art (芸術作品)
- より広義で、芸術的側面に焦点を当てるときに使われます。
- classic (古典的名作)
- 時代を超えて長く愛されている作品を指すニュアンス。
- masterwork (傑作)
- 「masterpiece」とほぼ同義・同レベルの単語です。
- magnum opus (その作者の代表作)
- ラテン語由来で、特に作家や芸術家の代表的傑作を強調するときに用いられます。
- tour de force (力作)
- 力強く見事な出来栄えを強調。やや文学的表現。
反意語 (Antonyms)
- 特に直接的な反意語はありませんが、あえて挙げるなら “failure”(失敗作)や “mediocre work”(凡作)が対照的に使われることがあります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˈmæstərpiːs/ (アメリカ英語), /ˈmɑːstəpiːs/ (イギリス英語)
- アクセント位置: 「mas-ter-piece」の最初の音節 “mas-” に強勢があります。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い:
- アメリカ英語: /ˈmæstərpiːs/ (「マスター ピース」のように「æ」音)
- イギリス英語: /ˈmɑːstəpiːs/ (「マー スタ ピース」のように「ɑː」音)
- アメリカ英語: /ˈmæstərpiːs/ (「マスター ピース」のように「æ」音)
- よくある間違い:
- 「master(マスター)+ piece(ピース)」の2要素として捉えず、「mas-te-rpiece」と区切ってしまう場合があるので注意。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “masterpeace” と “peace (平和)” と間違えることがあるので注意。
- 使いすぎ問題: 本当に優れたと思わない作品にも “masterpiece” を乱用すると、誇大表現になりすぎる。
- TOEIC・英検での出題傾向: 芸術・文化・歴史の読解問題で登場することがある。
- 同音異義語との混同: 直接の同音異義語はないが、“master piece” と誤って2語分けしてしまうなどの表記ミスに注意。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「マスター (達人) の作品 (ピース)」というイメージで、達人が作った“最高の一品”と覚えるとわかりやすいです。
- スペルを覚えるときは “master” + “piece” を意識して、「達人の作品」とイメージしてください。
- 強烈に印象に残る作品をイメージしながら覚えると定着しやすいです (たとえば「モナリザ」を思い浮かべるなど)。
以上が名詞「masterpiece」の詳細解説です。日常会話や文章、中上級以上の英語レベルでしばしば目にする単語ですので、ぜひ覚えて使ってみてください。
傑作,名作