元となった辞書の項目
known
解説
1. 基本情報と概要
単語: known
品詞: 形容詞(形容詞として「知られている」「既知の」「有名な」の意味を持つ)
英語での意味:
• known: recognized, familiar, or understood
日本語での意味:
• 「既知の」「知られている」「有名な」
「たくさんの人に知られている」「誰でも知っているような」というニュアンスのほか、ある特定の集合で「知られている・理解されている」という意味合いでも使われます。たとえば、数学の分野で「これは既知の定理だ」のように使います。
CEFRレベル: B1(中級)
比較的よく目にする単語ですが、形容詞として使う場合は、やや学習が進んでから自然と覚えるようになる単語です。
活用形
- 原形: (形容詞の場合は活用なし)
- 比較級: more known(ただし一般的ではない。多くの場合 well-known のような形容詞句を用います)
- 最上級: most known(これもあまり一般的ではありません。代わりに most well-known と言うことが多いです)
他の品詞形
- 動詞: know (知る)
- know - knew - known (過去分詞形)
- know - knew - known (過去分詞形)
- 名詞: knowledge (知識)
- 副詞: knowingly (知ったうえで、わざと)
2. 語構成と詳細な意味
- 「known」は動詞 “know” の過去分詞形が形容詞として使われる形です。
- 接頭語・接尾語は特にありませんが、「known」の語幹は “know” です。
- 「known」は「分かっている」「みんなが知っている」という意味合いで使われることが多く、文脈によっては「有名な」「公表された」「確立された」など、トーンが変化します。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- a well-known fact(よく知られた事実)
- a known issue(既知の問題)
- a known quantity(既知の数量/人物・能力などが把握されている人)
- the known universe(観測されている宇宙/知られている宇宙)
- known to be effective(効果があると知られている)
- publicly known(公に知られている)
- known by many(多くの人に知られている)
- known worldwide(世界的に知られている)
- as far as is known(知られている限り)
- no known cure(知られている治療法がない)
3. 語源とニュアンス
- 「known」は古英語の “cnāwan” から派生した動詞 “know” の過去分詞形。古英語から中英語を経て、過去分詞として “known” が定着しました。
- 「known」は口語・文語ともに使われ、特に「周知の事実」や「一般的に理解されている事項」を表すときに使われます。
- カジュアルかフォーマルかは文脈によりますが、ビジネスシーンや学術的文章など、ややフォーマルな文脈で「あらかじめ分かっている情報」を指す場合によく使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞として「名詞を修飾する」場合が多いです。
例:
- It is a known phenomenon.(それは知られている現象です)
- This is a well-known author.(これは有名な作家です)
- It is a known phenomenon.(それは知られている現象です)
- 補語として使われる場合もあります。
例:
- He is known for his creativity.(彼はクリエイティビティで知られている)
- He is known for his creativity.(彼はクリエイティビティで知られている)
- 「be known for + 名詞/動名詞」の構文: 「…で知られている」
- 「be known to + 動詞」の構文: 「…であることが知られている」
一般に可算名詞・不可算名詞の問題は生じませんが、「known」とセットで使う名詞の性質に応じて冠詞・数え方に注意することはあります。
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “This cafe is known for its delicious pastries.”
(このカフェはおいしいペイストリーで知られているよ。) - “He’s known as the guy who always helps out.”
(彼はいつも手伝ってくれる人として知られているんだ。) - “Is it known whether she’ll attend the party?”
(彼女がパーティーに来るかどうかはわかっているの?)
ビジネスでの例文
- “Our company is known for its excellent customer service.”
(当社は優れた顧客サービスで知られています。) - “It’s a known issue in the current software version.”
(これは現在のソフトウェアバージョンで既知の問題です。) - “He’s known to be a leading expert in this field.”
(彼はこの分野の第一人者として知られています。)
学術的な文脈での例文
- “This is a known theorem in number theory.”
(これは数論でよく知られた定理です。) - “A known limitation of this method is the high computational cost.”
(この手法の既知の制約は計算コストが高いことです。) - “No known species exhibit this behavior.”
(この行動を示すことが知られている種は存在しません。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- famous(有名な)
→ 「名声がある」「広く有名」といったニュアンス。 - well-known(よく知られている)
→ “known” の意味を強調し、「広く知れ渡っている」ニュアンス。 - recognized(認識されている)
→ 「正式に認められている」「識別されている」というニュアンス。
反意語
- unknown(知られていない)
→ 「未知の」「誰も知らない」ニュアンス。
比較例:
- “He is known within his local community, but he’s not famous nationally.”
(彼は地元コミュニティの中でしか知られていないが、全国的に有名というわけではない。)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /noʊn/ (アメリカ英語), /nəʊn/ (イギリス英語)
- アクセント: 単音節なので特にアクセントの移動はありません。
- アメリカ英語では「ノウン」(ou = /oʊ/)で、イギリス英語では「ノウン」(ou = /əʊ/)とやや母音が異なります。
- しばしば「k」は発音しない点に注意しましょう(”kn” から始まる単語は「k」を発音しません)。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- 「knowed」など誤った形で書かないように注意(動詞 know の過去分詞は known、過去形は knew です)。
- “known” の比較級・最上級はあまり使わないので無理に “more known” や “most known” を使わず、“well-known” などの表現を使う方が自然です。
- TOEICや英検などの試験でも、「be known for/to/as ~」の熟語表現が頻出します。特に「be known for + 際立った特徴」「be known to + 人」などのパターンを押さえておくと便利です。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 「kn」は「k」は発音しないと覚える:knee, knife, know, known など同じ仲間。
- “know” の過去分詞形が形容詞になった、と覚えると形が崩れにくいです(例:gone, done, written なども同じ仕組み)。
- 例文でたくさん見かける「well-known」をセットで覚えると応用がききます。
以上が形容詞 “known” に関する詳細解説です。日常会話からビジネスシーン、学術分野まで幅広く使われるので、文脈に応じてニュアンスを押さえて活用してください。
意味のイメージ
意味(1)
名高い,知られた
意味(2)
knowの過去分詞