hollow
空洞のある,からになっている,うつろの / へこんだ / 落ちくぼんだ / (音・声が)低くこもった,うつろな / 実質(内容)のない,うわべだけの【名/C】穴 / くぼみ,へこみ / くぼ地,谷間【動/他】にへこみをつける《out》【副】徹底的に
以下では、形容詞 “hollow” をできるだけ詳細に解説します。日本語で、学習者にも分かりやすいようにまとめました。マークダウンで表記しています。
1. 基本情報と概要
▷ 意味(英語 / 日本語)
- 英語: hollow
- 日本語: 「中が空洞の」「内容がない」「うわべだけの」「虚ろな」
「hollow」は、「中が空っぽだったり、実体や内容が伴っていない」ことを表す形容詞です。たとえば、木やチョコレートの中が空洞になっている場合、または感情や言葉に真実味や誠実さが欠けるような「虚しい」状態を示すときにも使われます。人や物に対して「空虚な感じ」というニュアンスを含むので、状況に応じてポジティブな意味ではあまり使われません。
▷ 品詞と活用
- 品詞: 形容詞(adjective)
- 比較級: hollower
- 最上級: hollowest
▷ 他の品詞としての例
- 名詞: “a hollow”(へこんだ部分、くぼみ)
- 動詞: “to hollow (something) out”(〜をくり抜く)
▷ CEFRレベルの目安
- B2(中上級)
日常会話でも出てきますが、抽象的な表現にも使われるため、ある程度語彙の幅が必要とされる単語です。
2. 語構成と詳細な意味
▷ 語構成(接頭語・接尾語・語幹など)
- 接頭語: なし
- 語幹: “hollow”
- 接尾語: なし
“hollow”自体は語幹のみで成り立っており、主要な接頭語・接尾語はありません。
▷ 詳細な意味
- 中身が空洞の: 「木の幹、チョコレート、プラスチック素材」などが「中が空である」ことを示す。
- 空虚な・虚ろな: 「感情や気持ちが伴われていない」「心が満たされていない」「うわべだけ」などを示す。
- 無意味な・むなしい: 「言葉や約束などが実質の価値を持っていない」。
▷ コロケーション・関連フレーズ(例:10個)
- hollow tree trunk(中が空洞の木の幹)
- hollow chocolate bunny(中が空洞のチョコレートうさぎ)
- hollow victory(内容のない勝利、むなしい勝利)
- hollow promise(空虚な約束)
- hollow eyes(虚ろな目)
- hollow sound(空洞の音)
- hollow laugh(うわべだけの笑い)
- hollow feeling(むなしい気持ち)
- ring hollow(言葉などが空虚に響く)
- hollow trunk(くぼみのあるトランク、または空洞の幹)
3. 語源とニュアンス
▷ 語源
- “hollow”は中英語の “holh” や古英語の “holh” に由来しており、「空洞」を意味する形容詞として中世から使われてきました。語源的には “hole”(穴)や “hollow” が近い関係にあります。
▷ ニュアンスや使用時の注意
- ピンと張った感じより、どこか「空っぽ」「中身がない」印象を与えるため、ポジティブなイメージでは使われないことが多いです。
- 口語・文章ともに使われますが、「hollow victory」「hollow promise」などはやや格調高い(文語的な)イメージもあります。
- 「ring hollow」のように熟語で使うときは、言葉や行動に真実味がないニュアンスが強調されます。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞として名詞を修飾するときは、通常 “a hollow + 名詞” の順になります。
例: “a hollow tree”, “a hollow promise” - 「可算/不可算」の概念では、形容詞なので名詞に合わせるだけでよく、特別な区別はありません。
- 動詞 “hollow (something) out” は他動詞として使われ、「〜をくり抜く」という意味を持ちます。
- イディオム “ring hollow” は自動詞構文のように扱われますが、実際には “ring” が動詞で “hollow” が形容詞的に機能しており、「(言葉や行為が)虚しく響く」を意味します。
5. 実例と例文
▷ 日常会話編(3つ)
- “This chocolate bunny is hollow inside.”
- 「このチョコレートうさぎ、中が空洞だよ。」
- “His laugh sounded kind of hollow.”
- 「彼の笑いはちょっと虚ろに聞こえた。」
- “I tapped on the wall, and it felt hollow.”
- 「壁を軽く叩いてみたら、中が空洞みたいだった。」
▷ ビジネス編(3つ)
- “Without proper data, our proposal will be hollow.”
- 「適切なデータがなければ、私たちの提案は中身のないものになってしまいます。」
- “Their apology seemed hollow without any plan for change.”
- 「変化のための具体的な計画がないと、彼らの謝罪はうわべだけに感じられました。」
- “We shouldn't make hollow promises to our stakeholders.”
- 「利害関係者に対して、空虚な約束はすべきではありません。」
▷ 学術的な文脈(3つ)
- “In zoology, birds’ bones are often described as hollow to reduce weight.”
- 「動物学では、鳥の骨は軽量化のために空洞だとよく説明されます。」
- “This research suggests that some ancient tree fossils had hollow trunks.”
- 「この研究は、ある古代の木の化石が空洞の幹を持っていたことを示唆しています。」
- “His argument sounded hollow due to the lack of empirical evidence.”
- 「実証的な証拠が不足していたため、彼の主張は中身がないように聞こえました。」
6. 類義語・反意語と比較
▷ 類義語
- “empty”(空の)
- 日常的に使われ、物や場所などが「何も入っていない」ことを強調。
- “hollow”より体積的・物理的な空を強調する場合が多い。
- 日常的に使われ、物や場所などが「何も入っていない」ことを強調。
- “void”(空虚な、欠落した)
- 文語的で抽象的な「欠如」「無」を表す。やや難易度が高い。
- 文語的で抽象的な「欠如」「無」を表す。やや難易度が高い。
- “vacant”(空いた、誰もいない)
- 部屋や座席、ポストなどが「空いている・使用者がいない」ことを強調。
- 部屋や座席、ポストなどが「空いている・使用者がいない」ことを強調。
- “cavernous”(洞窟のように広く深い)
- “hollow”より広大で深い空洞を連想させる表現。
▷ 反意語
- “solid”(固体の、中身の詰まった)
- 中身が充実しているイメージを強調。
- 中身が充実しているイメージを強調。
- “substantial”(実質的な、内容のある)
- 「内容がしっかりある」「本質的に意味がある」というニュアンスを持つ。
7. 発音とアクセントの特徴
▷ 発音記号(IPA)
- アメリカ英語(GenAm): /ˈhɑːloʊ/ または /ˈhɔːloʊ/(地域差があります)
- イギリス英語(RP): /ˈhɒləʊ/
▷ 強勢(アクセント)の位置
- 「ho」の部分に強勢が置かれ、最初の音節を強く発音する。
▷ アメリカ英語とイギリス英語での違い
- アメリカ英語では「ハー(またはホー)」に近い音 (/ˈhɑːloʊ/ や /ˈhɔːloʊ/) 。
- イギリス英語では「ホロウ」のように (/ˈhɒləʊ/) 。
▷ よくある発音の間違い
- 日本語の「ホロー」と伸ばす音に近く発音してしまう傾向。
- 正しい発音では母音をやや短く切りつつ、強勢は第一音節に置く。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “hollow” は “holloww” と重ねたり、“hallow” と混同したりしやすい。
- 同音異義語: “halo”(光の輪)とは発音とつづりがだいぶ違うが、見た目の似たスペルでまちがえる人がいることも。
- 意味の混同: “hollow” は感情的に「むなしい」意味を持つこともあるが、単に物理的に「空洞」というだけの場合もある。文脈で意味が変わるので注意。
- 試験において: “a hollow victory” などのフレーズや比喩的用法が出題されることがある(TOEIC、英検などでも見かける)。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “hole” や “hollow” は「空洞」を意味するという共通点がある。
- “hol” の部分が “hole” とつながっているイメージで覚える。
- 「中が空っぽでホロホロと音を立てる(“hollow sound”)」と連想してみると印象に残りやすい。
- 自分で物をくり抜いたりして「hollow out」という動作を体験すると、単語が定着しやすい。
以上が、形容詞 “hollow” の詳細解説です。物理的な意味でも比喩的な意味でもよく使われる単語なので、ぜひ覚えておいてください。特に “hollow promises” や “hollow victory” などの表現は、英語の文章や会話でもよく見かけますので、実際に文章や会話の中で使ってみると定着しやすいです。
空洞のある,(物の内側が)からになっている,うつろの
おわんの(凹(おう))形をした,(表面が)へこんだ
(ほお・目が)落ちくぼんだ
実質(内容)のない,うわべだけの
(山間の)くぼ地,谷間
(中をくり(掘り)ぬいて)〈物〉‘を'作る《+out+名,+名+out》
〈物〉‘を'うつろにする《+out+名,+名+out》
すっかり,徹底的に
(音・声が)低くこもった,にぶい,うつろな
穴(木などの)うつろ;(物の表面の)くぼみ,へこみ