gangster
1. 基本情報と概要
英単語: gangster
品詞: 名詞 (countable noun)
基本の意味(英語): A member of a criminal gang
基本の意味(日本語): 犯罪組織や不良グループの一員、いわゆる「ギャング」のメンバーを指します。
こういう場面で使われる、こういうニュアンスの単語です:
犯罪を組織的に行うグループのメンバーを特に指す言葉で、映画やニュースで「ギャング」と呼ばれる人たちをイメージすると理解しやすいです。日常会話でも、比喩的に「ワルぶっている人」を指して冗談で使うことがありますが、本来はネガティブなニュアンスを伴う単語です。
活用形:
- 単数形: gangster
- 複数形: gangsters
「gangster」の他の品詞形としては、直接的に動詞や形容詞になる派生語はあまり一般的ではありません。ただし、形容詞では「gangster-like (ギャングのような)」のように形容詞的に使う表現も見られます。
CEFRレベル: B2(中上級)
映画やドラマなどの娯楽でよく登場し、時事ニュースでも使われることがあります。抽象的な表現としても出てくるため、中上級レベルに位置づけられます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- gang: もともと「集団」「仲間」を指す古い英語の要素。
- -ster: 英語において「人」を表す接尾語のひとつ(例:mobster, hipster など)。
「gangster」は「犯罪集団のメンバーである人」という意味合いを強調する語となっています。
関連語や派生語
- gang (名詞) : ギャング、あるいは仲間の集まり
- mob (名詞) : 群衆や集団を指すが、特に犯罪組織の場合は “the mob” という表現でも使われる
- mobster (名詞) : マフィアやギャングのメンバー
よく使われるコロケーション(10個)
- criminal gang (犯罪組織)
- ruthless gangster (冷酷なギャング)
- notorious gangster (悪名高いギャング)
- gangster movie (ギャング映画)
- gangster lifestyle (ギャングの生活様式)
- gangster boss (ギャングのボス)
- gangster era (ギャングが跋扈(ばっこ)していた時代)
- gangster rap (ギャングスタ・ラップ)
- gangster violence (ギャングの暴力)
- inside a gangster’s mind (ギャングの心理を覗く)
3. 語源とニュアンス
語源
- 「gang」は古英語や古ノルド語に由来し、「歩く」「動き回る」という意味から転じて「一緒に行動する集団」を示すようになりました。
- 接尾語の「-ster」は古英語などで「~する人」を示す要素として機能してきました。
歴史的には、19世紀末から20世紀前半にアメリカで活躍した(あるいは問題となった)犯罪組織のメンバーを指してよく使われるようになりました。アル・カポネやマフィア映画などで馴染みがある言葉です。
微妙なニュアンス・使用時の注意
- 「gangster」は強い犯罪のニュアンスを含むため、冗談でも使う場合には相手を傷つけることがないように注意が必要です。
- カジュアルなシーンで使うと「やんちゃな人」として誇張する場合もありますが、通常は犯罪行為を伴う深刻な集団の一員をイメージさせます。
- 口語では「gangsta」というカジュアル表現も見られますが、これはスラングであり音楽の分野(特にヒップホップ)の文脈で使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞: 「a gangster」「two gangsters」のように数えられる名詞です。
- 一般的に、この単語を使った文(例えば「He is a notorious gangster.」)では、「He is…」の叙述文や「They arrested the gangster.」のように目的語として使われます。
- 文語的にも口語的にも使われますが、かなりネガティブなイメージを伴うため、慎重に扱われます。
よくある構文例:
- “[動詞] + [形容詞] + gangster” のパターン
- “He became a ruthless gangster.”
- “He became a ruthless gangster.”
- “the gangster + [動詞]...”
- “The gangster threatened the witnesses.”
5. 実例と例文
日常会話での例文(3つ)
“I watched a classic gangster movie last night; it was really intense!”
- 昨日の夜、往年のギャング映画を観たんだけど、すごく迫力があったよ。
- 昨日の夜、往年のギャング映画を観たんだけど、すごく迫力があったよ。
“He acts like a gangster, but he’s actually quite shy.”
- 彼はギャングみたいに振る舞うけど、実はけっこう内気なんだよね。
- 彼はギャングみたいに振る舞うけど、実はけっこう内気なんだよね。
“Don’t call him a gangster; you know he’s just showing off.”
- 彼のことをギャング呼ばわりしないでよ。ただカッコつけてるだけなんだから。
ビジネスシーンでの例文(3つ)
※ ビジネスの場で「gangster」という言葉はあまり使われないですが、比喩的あるいはイメージ戦略として用いる例を挙げます。
“Our competitors aren’t real gangsters; they just use aggressive tactics in the market.”
- うちの競合は本物のギャングじゃなくて、市場で攻撃的な戦略を使うだけだよ。
- うちの競合は本物のギャングじゃなくて、市場で攻撃的な戦略を使うだけだよ。
“The CEO joked about being the ‘gangster of business,’ but he meant he’s bold in decision-making.”
- 社長は冗談で「ビジネス界のギャングスター」だと言っていたけど、要するに決断が大胆ってことだよ。
- 社長は冗談で「ビジネス界のギャングスター」だと言っていたけど、要するに決断が大胆ってことだよ。
“Their negotiation style is so tough that some people refer to them as ‘corporate gangsters’.”
- 彼らの交渉スタイルはとても強硬なので、「企業ギャング」と呼ぶ人もいるよ。
学術的な文脈での例文(3つ)
“Scholars have analyzed how the concept of the gangster emerged in American pop culture.”
- 研究者たちは、ギャングスターの概念がどのようにアメリカの大衆文化で生まれたかを分析している。
- 研究者たちは、ギャングスターの概念がどのようにアメリカの大衆文化で生まれたかを分析している。
“The sociological impact of gangster communities in urban areas has been a focal point of many studies.”
- 都市部のギャング社会がもたらす社会学的影響は、多くの研究で重要なテーマとされてきた。
- 都市部のギャング社会がもたらす社会学的影響は、多くの研究で重要なテーマとされてきた。
“In literature, the gangster often symbolizes social discontent and rebellion against authority.”
- 文学では、ギャングスターはしばしば社会への不満や権威への反抗の象徴として描かれる。
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- mobster (マフィアの一員)
- 「gangster」とほぼ同じ意味合いで使われますが、「mob」は特にマフィアを示すことが多いです。
- 「gangster」とほぼ同じ意味合いで使われますが、「mob」は特にマフィアを示すことが多いです。
- thug (ならず者、暴力的な人物)
- 単独で暴力を振るう乱暴者を指すイメージが強く、「組織」のイメージは弱いです。
- 単独で暴力を振るう乱暴者を指すイメージが強く、「組織」のイメージは弱いです。
- hoodlum (不良、チンピラ)
- ストリートの不良集団の下っ端、比較的小物の犯罪者を指すニュアンスがあります。
- ストリートの不良集団の下っ端、比較的小物の犯罪者を指すニュアンスがあります。
反意語
「gangster」の明確な反意語は存在しませんが、対立的な概念としては
- law-abiding citizen (法を遵守する市民)
- victim (被害者)
などが挙げられます。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /ˈɡæŋ.stər/ (アメリカ英語), /ˈɡæŋ.stə/ (イギリス英語)
- アクセントは前の音節 “gang” の部分に置かれます(GANG-ster)。
- よくある間違いとしては、/ɡænɡ/ ではなく /ɡæŋ/ と鼻音化する点が挙げられます。末尾の
-ster
の /stər/(米) /stə/(英)の発音にも注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “gangter” と「s」が抜けるミスがたまに見られます。
- 同音異義語との混同: 同音異義語はありませんが、スラングの “gangsta” (発音:/ˈɡæŋ.stə/ および /ˈɡæŋ.stəɹ/ ) と混同することがあります。
- 試験対策: TOEICや英検では社会・文化・時事に関する語彙として出題される可能性があります。単語の持つ社会的背景・ニュース性も踏まえ、例文や記事の読解に備えておくとよいでしょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “gang” + “ster” = 「ギャングのメンバー」
- 「ギャング映画」を連想すると覚えやすいです。マフィア映画やハリウッドの古典作品で自然と目や耳に入るので、映像やセリフと結びつけると印象に残りやすいでしょう。
- 「g + ang + ster」と3つに分けて覚えることでスペリングミスを減らすことができます。
以上が「gangster」の詳細な解説です。
「ギャング」として親しまれている言葉ですが、犯罪のニュアンスを帯びているため、使い方やシチュエーションには十分注意して使いましょう。
犯罪組織(ギャング)の一員