元となった辞書の項目
fume
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
英語表記: fume
品詞: 名詞 (ただし動詞としても使われることがあります: “to fume”)
意味(英語)
- Smoke, gas, or vapor that has a strong smell or is dangerous.
- An emotion of anger or annoyance (主に比喩的な表現で “in a fume” の形をとる場合など)。
意味(日本語)
- 強いにおいを持つ煙やガス、蒸気のこと。
- 怒りやイライラを示す比喩表現として用いられる場合。
「fume」は主に「煙やガス」を指します。特に有害な化学物質の煙や自動車の排気ガスなどを表すときによく使われます。また、比喩的に「怒りに燃える」といったニュアンスで感情を表すこともあります。
活用形
- 名詞: fume (単数), fumes (複数形)
- 動詞: fume, fumes, fuming, fumed
- 例: “He was fuming with anger.” (彼は怒りで燃えていた)
他の品詞形
- 動詞形: “to fume”
例: “to fume over something” (何かについて激怒する)
難易度 (CEFR レベル目安)
- B2 (中上級): 日常会話だけでなく、ニュアンスのある表現として理解する必要があるため。
2. 語構成と詳細な意味
- 語構成: 接頭語・接尾語というよりは、“fume” 自体がラテン語由来の語幹 “fum-”(煙、蒸気)に起因すると考えられています。
- 派生語や類縁語:
- fumigate (動詞) : 煙を使い殺虫する・消毒する
- perfume (名詞) : 香水(もともとラテン語の「煙」が語源)
- fumigate (動詞) : 煙を使い殺虫する・消毒する
コロケーション(10個)
- toxic fumes (有害な煙/ガス)
- chemical fumes (化学物質のガス)
- petrol fumes (ガソリンの排気ガス)
- exhaust fumes (排気ガス)
- fumes of anger (怒りの感情を指す比喩)
- breathing in fumes (煙やガスを吸い込む)
- release fumes (煙・ガスを放出する)
- fumes linger (煙やガスが残り続ける)
- fume hood (実験室などで使う換気装置)
- engulfed in fumes (煙に包まれる)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の “fumus”(煙)に由来します。フランス語を経由して英語に入ったとされています。
- 歴史的背景: 古くは焚き火や薬草などを燃やした際に出る煙を指す言葉でした。現代では化学物質や車などから出る有害なガスにもよく使われます。
- 使われ方のニュアンス:
- 「環境汚染」に関する文脈で “fumes” と言うと、健康や環境に悪影響を及ぼすニュアンスが強いです。
- 怒りを表す場合は比喩的で、「頭から湯気が出るほど怒っている」イメージに近い表現です。
- 「環境汚染」に関する文脈で “fumes” と言うと、健康や環境に悪影響を及ぼすニュアンスが強いです。
- 口語・文章・カジュアル・フォーマル:
- 有害ガスや煙: 新聞記事や論文などフォーマルな場面でも使われます。
- 怒りを指す比喩: 口語や文芸作品などで使われることが多いですが、ビジネスシーンの「怒りをあらわにする」表現としても見られます。
- 有害ガスや煙: 新聞記事や論文などフォーマルな場面でも使われます。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算・不可算の区別:
- 一般的に “fume” は単数形で使うことは少なく、ほとんどの場合 “fumes” の形で「ガスや煙」を表す可算名詞として使われます。ただし、集合的に不可算名詞的に扱われる場合もあります。
- 一般的に “fume” は単数形で使うことは少なく、ほとんどの場合 “fumes” の形で「ガスや煙」を表す可算名詞として使われます。ただし、集合的に不可算名詞的に扱われる場合もあります。
- 使用例:
- “The factory was releasing hazardous fumes.” (その工場は有害な煙を放出していた)
- “The factory was releasing hazardous fumes.” (その工場は有害な煙を放出していた)
- 関連イディオム (主に動詞形):
- “to fume at/over something” : 何かに対して激怒する
- “to be in a fume” : 怒りの状態でいる(やや古めかしい表現)
- “to fume at/over something” : 何かに対して激怒する
5. 実例と例文
① 日常会話 (3例)
- “I can’t stand those car fumes. They’re making me cough.”
(あの車の排気ガスには我慢ならないよ。咳が出ちゃう。) - “The kitchen is full of cooking fumes; open the window!”
(料理のにおいの煙がいっぱいだから窓を開けて!) - “He’s still fuming over that argument we had yesterday.”
(彼はまだ昨日の口論のことで怒ってるよ。)
② ビジネス (3例)
- “Employees have complained about chemical fumes in the warehouse.”
(従業員たちは倉庫の化学薬品の煙について苦情を言っています。) - “We installed a new system to reduce exhaust fumes from the machinery.”
(機械からの排気を減らすための新しいシステムを導入しました。) - “Our client was fuming after the delay in the delivery.”
(納品の遅れに対して顧客は激怒していました。)
③ 学術的な文脈 (3例)
- “The study examines the impact of diesel fumes on urban air quality.”
(その研究は都市の大気質におけるディーゼル排気の影響を調査している。) - “Exposure to toxic fumes can lead to respiratory health issues.”
(有害なガスにさらされることは呼吸器系の健康被害を引き起こす可能性がある。) - “A laboratory fume hood is essential for handling volatile substances.”
(実験室の換気装置は揮発性物質を扱うときに不可欠である。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- smoke (煙)
- 一般的な「煙」。料理の煙やタバコの煙など、広範囲に使われる。
- 一般的な「煙」。料理の煙やタバコの煙など、広範囲に使われる。
- vapor (蒸気)
- 液体が蒸発して気体になったものを指すことが多い。
- 液体が蒸発して気体になったものを指すことが多い。
- gas (ガス)
- 空気に近い状態になっている物質全般。無害なものにも使う。
- 空気に近い状態になっている物質全般。無害なものにも使う。
反意語(イメージしにくいが、必要に応じて)
- clear air (澄んだ空気)
- “fume” とは対照的に、汚染や強い匂いのない状態を示す。
ニュアンスや使い方の違い
- “fume(s)” は嫌なにおいや有害性を強くイメージさせる。
- “smoke” は幅広い文脈で使うが、香りを伴う場合にも用いられる(例: barbecue smoke)。
- “vapor” は水蒸気など無害のイメージでも使える。
- “gas” は燃料、化学物質など幅広い意味合い。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA): /fjuːm/ (米国英語・英国英語ともにほぼ同じ)
- アクセント: 単音節であり “fume” 全体を一拍で強く読む。
- アメリカ英語とイギリス英語の違い: 大きな差はないですが、アメリカ英語では /fjuːm/ の “f” の後ろに「小さめの y 音」が入ることがあります。
- よくある発音の間違い: /fuːm/ と単純に読む(“y” の要素を省いてしまう)ケースがある。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: “fume” を “fums” や “fum” と書いてしまう。
- 同音異義語との混同: ほぼ同音異義語はありませんが、“few” や “fuel” と聞き間違えることがあるので注意。
- 試験対策:
- TOEIC・英検などでは「環境問題」「工場・ビジネス現場でのクレーム」に関連して登場しやすい。
- 怒りを表す場面での動詞形 “to fume” も出題されることがある。
- TOEIC・英検などでは「環境問題」「工場・ビジネス現場でのクレーム」に関連して登場しやすい。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: “fume” を「ファム」とイメージし、「ファム(ファーム)から煙がモクモク?」など、自分なりの語呂合わせを作ってみるのも一手です。
- 覚え方のコツ:
- “perfume” (香水) から “per-” を取ると「fume」が残る、この関連で連想する。
- 「怒りで頭から煙が出る」というイメージで「fume = 煙」と結びつけておく。
- “perfume” (香水) から “per-” を取ると「fume」が残る、この関連で連想する。
- 勉強テクニック:
- ニュース記事などで “toxic fumes” や “exhaust fumes” が頻出するため、そこに注意して読むと定着しやすいです。
以上が名詞 “fume” の詳細解説です。環境問題、化学物質、さらには感情表現など幅広い文脈で出会う単語ですので、会話や文書の中でぜひ注意して使ってみてください。
意味のイメージ
意味(1)
(悪臭を放つ)煙,ガス,蒸気
意味(2)
〈煙・ガス蒸気が〉出る,煙る
意味(3)
怒る,いらだつ