名詞「estimate」の詳細解説

1. 基本情報と概要

英語: estimate

品詞: 名詞 (可算名詞)

意味（英語）:

• An approximate calculation or judgment of the value, number, quantity, or extent of something.
  

意味（日本語）:

• あるものの価値、数量、規模などを概算・おおよそで計算または判断すること、またはその計算結果のこと。
  

「estimate」は、何かの金額や量をざっくりと算出したり、予測したりするときに使われる単語です。ビジネスの場面では見積書を指すこともあります。たとえば、「工事の見積り」「商品の見積り」などです。比較的フォーマルな文脈でも使われますが、日常会話でも、「費用を見積もってほしい」と言うように自然に使われます。

主な活用形（※名詞としては形は変化しません）

• 複数形: estimates
  

他の品詞の例

• 動詞 (to estimate): 〜を見積もる
  
  
  
  • 例: I need to estimate the total cost.
    
  
  


• 形容詞 (estimable): 尊敬に値する、評価できる（ややフォーマル）
  

CEFRレベルの目安

• B1 (中級)
  
  この単語は日常会話のみならず、ビジネスや学術的文脈でも使用されるため、中級レベルで学習されることが多い単語です。

2. 語構成と詳細な意味

語構成

• 語幹(estimat-): “価値を見積もる”というラテン語由来の概念に基づいています。


• 接尾語(-e): 名詞形の語尾(もとはラテン語由来)を形成します。

関連語・派生語

1. estimation (名詞): 見積もり、推定（より抽象的）
   


2. underestimate (動詞/名詞): 過小評価（する）
   


3. overestimate (動詞/名詞): 過大評価（する）
   


4. estimable (形容詞): 評価できる、尊敬に値する
   

コロケーション・関連フレーズ（10個）

1. accurate estimate（正確な見積り）
   


2. rough estimate（大まかな見積り）
   


3. give an estimate（見積りを出す）
   


4. provide an estimate（見積りを提供する）
   


5. request an estimate（見積りを依頼する）
   


6. get an estimate（見積りを取得する）
   


7. budget estimate（予算見積り）
   


8. cost estimate（費用見積り）
   


9. time estimate（時間見積り）
   


10. initial estimate（初期の見積り）

3. 語源とニュアンス

語源:

• ラテン語の「aestimare（評価する、見積もる）」がもとになっています。
  


• もともと「価値を計る」ニュアンスを含み、そこから「判断する」「推定する」という意味に発展しました。

ニュアンス・使用上の注意:

• 「estimate」はフォーマル/インフォーマルどちらでも使えますが、ビジネスや公的書類などで使われるとかなりフォーマルに感じられます。
  


• 大まかな数値・価格などを示すときによく用いられるため、実際の数字から誤差を含む場合もあることに注意が必要です。

4. 文法的な特徴と構文

名詞として

• 可算名詞です。複数形は「estimates」。
  


• 冠詞(a/an/the)や数量表現(many, several)と一緒に使われます。
  

一般的な構文

• “to give/provide an estimate on + [名詞]”
  
  
  
  • 例: He gave an estimate on the renovation project.
    
  
  


• “to ask/request for an estimate for + [名詞]”
  
  
  
  • 例: Could you request an estimate for the catering?
  
  

イディオム

• 特に決まったイディオムは少ないですが、ビジネス上では「estimate of costs」などがよく使われます。

5. 実例と例文

日常会話

1. “Can you give me an estimate on how much the groceries will cost?”
   
   (食料品がどのくらいの費用になるか見積ってくれますか？)
   


2. “I have no estimate of the time it’ll take to finish this. Maybe a few hours?”
   
   (これを終えるのにどのくらい時間がかかるか見積りがつかないんだ。多分数時間かな？)
   


3. “I’d like a rough estimate of how many guests will come.”
   
   (ゲストが何人来るか、大まかな見積り（予想）を知りたいんだ。)

ビジネス

1. “Please provide an estimate for the printing costs by tomorrow.”
   
   (明日までに印刷費のお見積りを出してください。)
   


2. “The initial estimate was much lower than the final invoice.”
   
   (初期の見積りは最終的な請求額よりもかなり低かったです。)
   


3. “We need to revise the estimate after discussing with the client.”
   
   (クライアントと話し合った後、見積りを修正する必要があります。)

学術的

1. “According to the latest estimate, the population will reach 10 million by 2050.”
   
   (最新の推定によれば、2050年までに人口が1000万人に達すると見込まれています。)
   


2. “The estimate of error in this experiment is approximately 5%.”
   
   (この実験の誤差見積りはおよそ5%です。)
   


3. “A statistical estimate suggests that the trend is increasing.”
   
   (統計的な推定によると、その傾向は上昇していることが示唆されています。)

6. 類義語・反意語と比較

類義語

1. approximation（概算）
   
   
   
   • 「概算」という意味合いで、数字をざっくり示すときに使われる。
     
   
   
   • 例: The approximation might differ from the exact value.
     
   
   


2. projection（予測）
   
   
   
   • 将来の傾向を予測するニュアンス。ビジネスや学術的文脈でよく使用。
     
   
   
   • 例: Our projection for next year’s sales is optimistic.
     
   
   


3. assessment（評価）
   
   
   
   • より広い意味で、物事の価値や重要性を評価するニュアンス。
     
   
   
   • 例: We need a thorough assessment of the risks involved.
   
   

反意語

• 明確な反意語はありませんが、あえて挙げるなら「exact calculation（正確な計算）」「precise figure（正確な数値）」のように、「不確定」「おおよそ」の対極にある表現が考えられます。

7. 発音とアクセントの特徴

IPA発音記号:

• 米国英語: /ˈɛs.tə.meɪt/
  


• 英国英語: /ˈes.tɪ.meɪt/
  

強勢（アクセント）:

• 名詞としては、単語の最初の音節「es-」に強勢があります。
  


• 「エス-ti-mate」のように三拍に分けて、最初にアクセントを置いて発音します。

よくある間違い:

• 動詞「to estimate (/ˈɛs.tə.meɪt/)」と同じ発音ですが、動詞でも前半に強勢が来ます。スペルは同じなので、文中での役割で判断します。

8. 学習上の注意点・よくある間違い

• スペルミス: “estimate” の “i” を抜かした “estmate” にするミスがよくあります。
  


• 同音異義語との混同: とくに同音異義語はありませんが、「estimation」と 意味・品詞が似ているため使い分けに注意。
  


• TOEIC/英検など: ビジネス文脈で “estimate” は頻出する単語なので、「見積り」や「予想」などの意味で覚えておくと便利です。

9. 記憶に残るヒントやイメージ

• 「エスティメイト」→「エスティ」+「メイト」とリズミカルに区切って覚えると、スペルを誤りにくくなります。
  


• 「estim-」には「価値を測る」というイメージがあることを押さえておくと、「評価する」「推定する」といった派生的な単語（estimation, estimable, underestimate, overestimate）も覚えやすくなります。
  


• ビジネス上の「見積書（estimate）」というイメージを持っておくと印象に残りやすいです。

以上が、名詞「estimate」の詳細な解説です。見積りや推定という場面では頻出する重要単語です。ぜひ参考にしてみてください。