最終更新日:2024/06/10

彼は物の言えない表情でそこに立っていた。

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He stood there with a dumb expression on his face.

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元となった辞書の項目

dumb

IPA(発音記号)
形容詞

『物の言えない』,口をきくことができない / 口をつぐんでいる,黙っている(silent) / 《名詞的にthe~》口のきけない人々 / 《話》頭の悪い,ばかな

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解説

1. 基本情報と概要

単語: dumb

品詞: 形容詞 (adjective)

意味 (英語):


  1. Unable to speak or mute (especially in older usage).

  2. Silly or stupid (informal, modern usage).

意味 (日本語):


  1. 言葉を発することができない、声が出せない。もともとこの意味で使われていました。

  2. ばかげた、愚かな、まぬけな(カジュアルで少し失礼なニュアンスを含む場合があります)。

「dumb」は、「声が出せない/口がきけない」という古い意味と、「愚かである/ばかな」という現代的な口語表現があり、どちらかというと後者の意味で耳にすることが多い印象があります。カジュアルな場面で「That’s so dumb!(それめっちゃばかげてる!)」のように使われますが、特に前者の「声が出せない」意味では差別的ととられることもあるので、注意が必要です。

活用形:


  • 原形: dumb

  • 比較級: dumber

  • 最上級: dumbest

品詞変化の例:


  • 形容詞形: dumb(形容詞)

  • 名詞形: dumbness(「無言であること」や「愚かさ」を指す語)

  • 動詞としては一般的に使われませんが、一部連語的に「dumb down(レベルを下げる)」というフレーズがあります。

CEFRレベル: B1(中級)

単語としては日常会話で使われる頻度が高くなく、ややカジュアルなニュアンスを伴うため、中級レベルくらいで意味を理解しておくとよいでしょう。


2. 語構成と詳細な意味

語構成


  • 語源的には もともとドイツ語や古英語(動詞 dumm)から来ており、「声が出せない=無音」の意味が中心でした。

  • 接頭語・接尾語の区別はありませんが、「dumbness」などで -ness が付いた場合は名詞形を表します。

よく使われるコロケーション・関連フレーズ(10例)


  1. be struck dumb(言葉を失う)

  2. dumb luck(まぐれ当たり)

  3. play dumb(とぼける)

  4. dumb down(分かりやすくする/くだけた表現にする)

  5. dumb idea(ばかげた考え)

  6. dumb question(ばかな質問)

  7. deaf and dumb(古い表現で「聴覚と言語障がいを持つ」、現在は差別的・不適切とされる)

  8. dumb mistake(おろかなミス)

  9. a dumb look on one’s face(唖然とした表情)

  10. dumb fun(何も考えずに楽しめる娯楽)


3. 語源とニュアンス

語源:

「dumb」は古英語の「dumb」(ドイツ語では “dumm”)と同根で、もとは「口がきけない」「無言の」を意味していました。のちに「知能が低い」などの意味へと広がっていきました。

ニュアンスと使用時の注意点:


  • 「口がきけない」という本来の意味で使用すると、現代ではやや差別的に聞こえることが多いため注意が必要です。

  • 「バカ」という意味合いがあり、相手に対して失礼になる場合があるため、冗談やカジュアルな場面で使われることが多いです。

  • フォーマルな場では品のない印象を与える可能性があるため、あまり使わないように注意します。


4. 文法的な特徴と構文


  • 形容詞として名詞を修飾したり、補語(主語+動詞+補語の文型)として使われます。


    • 例: “He is dumb.”(彼は愚かだ)/ “She was struck dumb by the news.”(彼女はその知らせに言葉を失った)


  • 「play dumb」のように動詞とセットのイディオムとしても使われます。

フォーマル/カジュアルの違い:


  • カジュアル: “That’s dumb.”(そればかじゃん)

  • フォーマル: あまり使われない。もし愚かさを表す場合は “foolish” や “unwise” など、別の単語を使うほうがよいです。


5. 実例と例文

日常会話(カジュアルな場面)


  1. “That movie was so dumb, I couldn't believe it.”


    • (あの映画、すごくばかげてて信じられなかったよ)


  2. “Don’t be dumb, you need to study for the test.”


    • (ばかなこと言わないで、テストのために勉強しなさい)


  3. “I played dumb when my brother asked if I ate his cookies.”


    • (兄がクッキーを食べたか聞いてきたとき、私はとぼけた)


ビジネスシーン

(ビジネスシーンでは基本的にあまり好まれない表現ですが、参考までに。)


  1. “His comment sounded dumb, but it was just a misunderstanding.”


    • (彼のコメントはばかげて聞こえたけど、単なる勘違いだった)


  2. “We had to dumb down the technical report for a general audience.”


    • (私たちは一般向けに技術的レポートをわかりやすくしないといけなかった)


  3. “Using ‘dumb’ in a formal email is inappropriate; try a more polite word.”


    • (フォーマルなメールで “dumb” を使うのは不適切だから、もっと丁寧な単語を使ったほうがいい)


学術的な文脈

(厳密にはあまり使われませんが、歴史・言語学の文脈で例示)


  1. “Historically, ‘dumb’ referred to the inability to speak, rather than a lack of intelligence.”


    • (歴史的には “dumb” は知能の低さではなく、声を発することができないという意味を持っていた)


  2. “The concept of ‘deaf and dumb’ is now considered outdated and offensive.”


    • (“deaf and dumb” という概念は時代遅れであり、今では差別的と考えられている)


  3. “Linguists note the semantic shift of ‘dumb’ from ‘mute’ to ‘stupid.’”


    • (言語学者たちは “dumb” が「無言」から「愚か」へと意味が変わったことに注目している)



6. 類義語・反意語と比較

類義語 (Synonyms)


  1. “stupid”(愚かな)


    • “That was a stupid idea.”(それは愚かな考えでした)

    • “dumb” とほぼ同義ですが、より直接的に知能を低いと表現する感じがあります。


  2. “silly”(ばかげた)


    • “It’s a silly mistake.”(それはばかげたミスです)

    • “dumb” よりも遊び心のある軽いニュアンスがあります。


  3. “foolish”(愚かな)


    • ややフォーマル。礼儀正しい文脈で使われることが多い。


反意語 (Antonyms)


  1. “smart”(賢い)

  2. “intelligent”(知的な)

  3. “wise”(賢明な)


7. 発音とアクセントの特徴


  • 発音記号(IPA):


    • アメリカ英語: /dʌm/

    • イギリス英語: /dʌm/


  • アクセント:


    • 1音節なので特にアクセントの移動はありません。

    • ただし母音は口をあまり大きく開かない「ʌ」の音なので、/dʌm/ で短く発音します。


  • よくある間違い:


    • 語尾の “b” は発音しないため、/dʌm/ と発音します。文字通り「ダンブ」と読まないように注意してください。



8. 学習上の注意点・よくある間違い


  1. スペルミス: “dump” と書いてしまうと「投げ捨てる」と別の意味になってしまうので要注意。

  2. 同音異義語との混同: “dumb” と同音語はあまり一般的にはありませんが、発音を誤ると “dum” のように混乱されるかもしれません。

  3. 試験での出題傾向: IELTS や TOEIC などの語彙問題で出ることは多くありませんが、「口がきけない」と「愚かな」という2つの意味を区別する問題として出題される可能性があります。


9. 記憶に残るヒントやイメージ


  • 「b」は発音しない → 「ダム」と同じ音。

  • 古い意味では「口がきけない (mute)」、現代では「ばかな (stupid)」。

  • “dumb” という単語を目にして、頭の中で「声が出せないくらいばかげている」というイメージを思い浮かべると、両方の意味を同時に覚えやすいかもしれません。

以上が形容詞 “dumb” の詳細解説です。日常会話で使うときは、相手を傷つけないようなシチュエーションに注意して使いましょう。

意味のイメージ
dumb
意味(1)

物の言えない,口をきくことができない

意味(2)

口をつぐんでいる,黙っている(silent)

意味(3)

《名詞的にthe~》口のきけない人々

意味(4)

《話》頭の悪い,ばかな

和英例文問題 / 準上級英単語(CEFR-J B2)

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