distinguished
1. 基本情報と概要
単語: distinguished
品詞: 形容詞 (adjective)
意味(英語): very successful, authoritative, and respected
意味(日本語): 優れた、著名な、一目置かれるような、立派な
「distinguished」は、人物や業績について「優れていて尊敬される存在」「周囲から認められるほど際立っている存在」というニュアンスを持つ形容詞です。
日常会話でも、たとえば「著名な教授」「立派な経歴を持った方」などを形容するときに使われることが多いです。
なお、CEFRレベル的にはB2(中上級)〜C1(上級)レベルの単語と考えられます。
- B2(中上級): ある程度複雑な内容まで理解できる人向け
- C1(上級): 抽象的な話題や専門的な内容でも十分対応できる人向け
活用形
- 原形(動詞の場合): distinguish (区別する)
- 過去形・過去分詞形: distinguished (区別した、区別された)
- 形容詞形: distinguished (著名な、際立った)
「distinguish」が動詞、そこから派生した過去分詞形が形容詞として使われているバリエーションです。
- 例: He distinguished himself. (彼は際立った活躍をした) → 過去形/分詞形を使って「distinguished」となると「際立った、著名な」という形容詞として扱われます。
2. 語構成と詳細な意味
- 語幹: “distinguish” (区別する)
- 接尾語: “-ed” (過去形・過去分詞形を作る形)
「distinguish」はラテン語の“distinguere”(区別する、分ける)に由来しており、「-ed」が付くことで「区別された → 周囲から認められ、優れている」というニュアンスを帯びるようになりました。
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- distinguished scholar → 著名な学者
- distinguished guest → 来賓のVIP、著名な来客
- distinguished career → 優れた経歴
- distinguished record → 顕著な実績
- distinguished appearance → 気品のある見た目
- distinguished gentleman → 立派な紳士
- distinguished service → 功績ある奉仕
- highly distinguished → 非常に優れた
- distinguished position → 高い地位
- a distinguished figure → 著名な人物
3. 語源とニュアンス
「distinguished」は、ラテン語の“distinguere”(分ける、区別する)を語源としており、歴史的には「周りのものと区別されるほどに卓越した」という意味合いから発展してきました。
ニュアンスとしては、「優雅さ」や「高貴さ」「尊敬される存在」という感情的な響きも伴います。カジュアルな場面というよりは、ややフォーマルな場面で使われることが多いです。
- 使用時の注意点: 改まった状況やフォーマルな文章で使われることが多いので、カジュアルな会話では「famous」「well-known」「outstanding」などのほうが自然な場合もあります。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞: 「distinguished」は通常、冠詞やその他の修飾語の後に名詞を修飾するポジションで使われます。
- 例: He is a distinguished author. (彼は著名な作家です)
使用シーン: 主にフォーマルな場面(論文、スピーチ、正式な紹介など)で使われますが、少しかしこまった日常会話でも登場することがあります。
比較級・最上級: 形容詞としての「distinguished」は比較的、“more distinguished” / “most distinguished” と表すことも可能ですが、実際には多用されません。例えば “a more distinguished expert” (より著名な専門家) など。
5. 実例と例文
日常会話
- “I heard you met a distinguished author at the event!”
(イベントで著名な作家に会ったんだって!) - “She comes from a distinguished family with a long history in politics.”
(彼女は政治の世界で長い歴史を持つ、著名な家系の出身です。) - “He has such a distinguished way of speaking.”
(彼の話し方はとても気品がありますね。)
ビジネス
- “We are honored to have several distinguished guests join our conference this year.”
(今年のカンファレンスには、何名かの著名なゲストをお迎えできることを光栄に思います。) - “She has a distinguished track record in international finance.”
(彼女は国際金融の分野で優れた実績を持っています。) - “Our CEO was recognized for his distinguished service to the company.”
(当社のCEOは、会社への顕著な貢献に対して表彰されました。)
学術的な文脈
- “Professor Johnson is known as a distinguished scholar in medieval history.”
(ジョンソン教授は中世史の分野で著名な学者として知られています。) - “The university awarded him a distinguished professorship.”
(その大学は彼に名誉教授の地位を授与しました。) - “Several distinguished experts will be presenting their research at the symposium.”
(複数の著名な専門家がシンポジウムで研究発表を行います。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- eminent (著名な、名高い)
→ distinguishedよりも「地位や名声の高さ」を強調 - prominent (卓越した、顕著な)
→ 要職に就いていたり目立つ地位にあるニュアンス - renowned (有名な、名声の高い)
→ 主に肯定的な分野で名声を持つイメージ - notable (注目に値する)
→ 他と区別されるほど重要であることを示唆 - illustrious (輝かしい、著名な)
→ 歴史的・伝統的な功績を称えるときによく用いられる
反意語 (Antonyms)
- obscure (無名の、世に知られていない)
- unknown (知られていない)
「distinguished」は「周囲に知られている・尊敬されている」という意味合いを持つため、その逆として「無名の」「よく知られていない」という言葉が反意語として挙げられます。
7. 発音とアクセントの特徴
- IPA: /dɪˈstɪŋ.ɡwɪʃt/
- アメリカ英語: [dih-STING-gwisht]
- イギリス英語: [di-STING-gwisht]
- アメリカ英語: [dih-STING-gwisht]
アクセントは “-STIN-” の部分に置かれます。
よくある誤りとして、「distin-guished」のように母音を強く読み過ぎたり、「tin」の部分を「ティン」よりも「テン」に近く発音してしまう例があります。実際には /ɪ/ の短い音で、中舌の発音を意識するとよいでしょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペル: “distinguished” は “guish” の部分がよく間違われやすいです。
- “distinguish” との混同:
- “distinguish” → 動詞「区別する」
- “distinguished” → 過去形・過去分詞形から転じた形容詞「著名な、際立った」
- “distinguish” → 動詞「区別する」
- TOEICや英検での出題傾向: 読解問題で「形容詞の意味を問う」問題、長文中で「優れた実績を示す文脈」で登場する場合があるので、文脈から判断できるようにしておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 区別がつくほど突出している → “distinguish”: 区別する → “distinguished”: 目立っている、著名
- スペル暗記法: “dis + t + in + guish + ed” と区切ってみると覚えやすいかもしれません。
- 「周囲の人より一歩抜きん出ている(区別されている)」というイメージを持つと、意味もスペリングも固まりやすいでしょう。
目立った,顕著な;抜群の;優秀な