元となった辞書の項目
disorderly
IPA(発音記号)
解説
1. 基本情報と概要
単語: disorderly
品詞: 形容詞 (adjective)
比較級: more disorderly
最上級: most disorderly
意味 (英語): “lacking organization or order; characterized by chaos or confusion”
意味 (日本語): 「無秩序な、乱雑な、混乱を伴う」という意味です。例えば、部屋が散らかっていたり、人々が統制なく動き回っているようすを表す際に使います。「規律がない」や「ごちゃごちゃしている」ニュアンスを含む単語です。
- CEFRレベル: B2(中上級)
- B2:日常生活でもビジネスシーンでも使える、やや高度な表現力が必要な単語
他の品詞に変化した例としては、名詞形の「disorderliness(無秩序さ)」や、動詞 “disorder” が存在しますが、実際には “disorder” は「混乱させる」というより名詞として「混乱」を指すことが多いです。
2. 語構成と詳細な意味
- 接頭語: dis- (「否定」や「反対」を表す)
- 語幹: order (「秩序」)
- 接尾語: -ly (形容詞や副詞として用いられることが多い “-ly” ですが、ここでは形容詞を作るひとまとまりの形としてとらえられます)
関連・派生語
- disorder (名詞/動詞): 混乱、無秩序(名詞)/混乱させる(動詞)
- disorganized (形容詞): まとまりのない、計画性のない
- disarray (名詞): 混乱、乱雑
よく使われるコロケーション(共起表現)10選
- disorderly conduct
- (日本語) 無秩序な行為、乱暴な振る舞い
- (日本語) 無秩序な行為、乱暴な振る舞い
- disorderly crowd
- (日本語) 混乱した、秩序がない集団
- (日本語) 混乱した、秩序がない集団
- disorderly behavior
- (日本語) 乱雑な行動、秩序を乱す行動
- (日本語) 乱雑な行動、秩序を乱す行動
- disorderly manner
- (日本語) 乱雑な方法、無秩序なやり方
- (日本語) 乱雑な方法、無秩序なやり方
- disorderly room
- (日本語) 散らかった部屋
- (日本語) 散らかった部屋
- disorderly meeting
- (日本語) まとまりのない会議
- (日本語) まとまりのない会議
- disorderly house
- (日本語) 無秩序な家屋、風紀を乱す家(法律上の用語として使われる場合も)
- (日本語) 無秩序な家屋、風紀を乱す家(法律上の用語として使われる場合も)
- disorderly environment
- (日本語) 秩序のない環境
- (日本語) 秩序のない環境
- disorderly protest
- (日本語) 混乱した抗議活動
- (日本語) 混乱した抗議活動
- disorderly arrangement
- (日本語) 乱雑な配置
3. 語源とニュアンス
語源:
- 「disorderly」は “disorder(無秩序)” に形容詞化を示す “-ly” がついた形です。
- “disorder” は接頭語 “dis-”(否定・反対)と “order”(秩序)の組み合わせです。ラテン語の “ordo, ordinis”(秩序、整列)と関連があります。
ニュアンス:
- 乱雑さや混乱を表す際に使われます。控えめに「少し散らかっている」というよりは、「正しく秩序が提供されていない」ニュアンスが強く、ネガティブなイメージ(好ましくない状態)を伴うことが多いです。
- 口語・文章ともに使われますが、「disorderly conduct」 のように法的・公的な文脈でも頻繁に目にする単語です。少しフォーマル寄りの表現として使われることもあります。
4. 文法的な特徴と構文
形容詞として:名詞を修飾し、「無秩序な~」「乱雑な~」という意味を付加します。
- 例: a disorderly desk, a disorderly protest
フォーマル / カジュアル:
- 若干フォーマルより、あるいは公的・法的文脈(“disorderly conduct” など)で使われることが多いですが、日常会話でも「乱雑な部屋」を表す際に “disorderly room” と言うことも可能です。
他動詞・自動詞のような使い分け:
- 形容詞のため、動詞的な用法はありません。名詞 “disorder” は可算・不可算どちらの用法もありますが、多くの場合は不可算で使われます。
5. 実例と例文
(1) 日常会話での例文
- “My brother’s room is always disorderly, with clothes everywhere.”
- (日本語) 「兄(弟)の部屋はいつも無秩序で、服がそこら中に散らばってるの。」
- (日本語) 「兄(弟)の部屋はいつも無秩序で、服がそこら中に散らばってるの。」
- “I need to tidy up; the house is so disorderly right now.”
- (日本語) 「片付けが必要だわ。今、家がかなり散らかっていてね。」
- (日本語) 「片付けが必要だわ。今、家がかなり散らかっていてね。」
- “The children left the kitchen in a disorderly state after making dinner.”
- (日本語) 「子どもたちが夕食を作ったあとは、キッチンが乱雑な状態のままになった。」
(2) ビジネスシーンでの例文
- “Our files became disorderly over the weekend, so we must reorganize them today.”
- (日本語) 「週末の間にファイルが乱雑になってしまったので、今日中に再整理が必要です。」
- (日本語) 「週末の間にファイルが乱雑になってしまったので、今日中に再整理が必要です。」
- “A disorderly approach to data management can lead to serious compliance issues.”
- (日本語) 「データ管理が無秩序だと、重大なコンプライアンス問題につながります。」
- (日本語) 「データ管理が無秩序だと、重大なコンプライアンス問題につながります。」
- “The meeting devolved into a disorderly argument, and no decisions were made.”
- (日本語) 「会議が支離滅裂な口論に陥り、何も決定できませんでした。」
(3) 学術的・専門的な文脈での例文
- “The software crash caused a disorderly shutdown, corrupting several crucial files.”
- (日本語) 「ソフトウェアのクラッシュによって無秩序なシャットダウンが起こり、いくつかの重要ファイルが破損しました。」
- (日本語) 「ソフトウェアのクラッシュによって無秩序なシャットダウンが起こり、いくつかの重要ファイルが破損しました。」
- “The psychologist studied the effects of a disorderly environment on human concentration.”
- (日本語) 「その心理学者は、無秩序な環境が人間の集中力に与える影響を研究しました。」
- (日本語) 「その心理学者は、無秩序な環境が人間の集中力に与える影響を研究しました。」
- “Historical records indicate that the rebellion’s disorderly nature contributed to its failure.”
- (日本語) 「歴史資料によると、その反乱が無秩序だったことが失敗の一因となったそうです。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- chaotic(混沌とした)
- 「無秩序さ」に加え、「カオスが広がる」ようなイメージが強い。
- 「無秩序さ」に加え、「カオスが広がる」ようなイメージが強い。
- messy(散らかった)
- 日常的な「散らかっている」イメージが強く、会話ではこちらが使われやすい。
- 日常的な「散らかっている」イメージが強く、会話ではこちらが使われやすい。
- disorganized(組織化されていない)
- 計画・管理ができていない、体系立てられていないニュアンス。
- 計画・管理ができていない、体系立てられていないニュアンス。
- untidy(きちんと片付けられていない)
- 外見的に「見苦しい」部分を強調する。
- 外見的に「見苦しい」部分を強調する。
- unruly(手に負えない)
- 物理的な乱雑より、人や状況が制御しづらい様を強調する。
反意語 (Antonyms)
- orderly(秩序正しい)
- “disorderly” のまったく逆で、整然として規則正しい状態を表す。
- “disorderly” のまったく逆で、整然として規則正しい状態を表す。
- neat(きちんとした)
- 見た目が整い、散らかっていないニュアンス。
- 見た目が整い、散らかっていないニュアンス。
- organized(整理された)
- 体系的に整頓された状態。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号(IPA)
- イギリス英語: /dɪsˈɔː.də.li/
- アメリカ英語: /dɪsˈɔːr.dɚ.li/
- イギリス英語: /dɪsˈɔː.də.li/
- 強勢(アクセント): “dis-or-der-ly” の “or” の部分に強勢があります。
- よくある発音の間違い:
- “disor*dar*ly” など、母音の長さを混乱させたり、/r/ の音を省略しがちになることがあるので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス
- “disorderly” は「disorder」と「ly」の組み合わせですが、「dis*orde*rly」の母音配置を間違えて “disordly” や “disorderely” と綴ってしまうことがあるので注意。
- “disorderly” は「disorder」と「ly」の組み合わせですが、「dis*orde*rly」の母音配置を間違えて “disordly” や “disorderely” と綴ってしまうことがあるので注意。
- 同音異義語との混同:
- 直接の同音異義語はありませんが、 “disorder” と “disordered” を混同して使わないようにしましょう。形容詞としては “disorderly” が正解になります。
- 直接の同音異義語はありませんが、 “disorder” と “disordered” を混同して使わないようにしましょう。形容詞としては “disorderly” が正解になります。
- 試験対策
- TOEIC や英検などで、フォーマルな文脈で「無秩序な状態」「乱雑な振る舞い」を表す問題が出ることがあります。熟語 “disorderly conduct” は公的な文章やニュース、法律用語として見かけることがあります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “dis-” で「否定」や「反対」、 “order” で「秩序」、 “-ly” で形容詞としての機能、という3要素をまとめて覚えると便利です。
- 「無(秩序)+ 形容詞」→「秩序がない → 乱雑な」のイメージで捉えると覚えやすいです。
- スペリングを確実にするには「dis + order + ly」を声に出して区切りながら書く練習も効果的です。
以上が「disorderly」の詳細解説です。日常会話だけでなく、公的・ビジネスシーンでも使われるため、例文を参考にぜひ活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
秩序のない,混乱した
意味(2)
(群衆などが)乱暴な;風紀を乱す