元となった辞書の項目
dim
IPA(発音記号)
形容詞
『薄暗い』,ほの暗い / はっきり見えない(聞こえない,理解できない) / (考え・記憶などが)はっきりしない,ぼんやりした / (色などが)くすんだ,光沢のない / 批判的な,悲観的な / 《話》(人が)ばかな,愚かな / (目が)かすんだ
解説
1. 基本情報と概要
単語: dim
品詞: 形容詞 (また、動詞としても使われる)
意味 (英語 / 日本語)
- 英語: Not bright or clear; faint, dull, or not well lit
- 日本語: 「薄暗い」「ぼんやりした」「はっきりしない」などの意味
- 例えば、明かりが弱くて薄暗い様子や、記憶や見通しがはっきりせずぼんやりしているニュアンスを表します。日常会話でも使われ、ややネガティブな印象を与えることがあります。
活用形
- 形容詞: dim (比較級: dimmer / 最上級: dimmest)
- 動詞: dim (現在形: dim / 過去形: dimmed / 過去分詞: dimmed / 現在分詞: dimming)
他の品詞例
- 動詞 (to dim): 「(光や明かりを)暗くする、弱める」の意味になります。
- 例: “He dimmed the lights.”(彼は照明を暗くした。)
CEFRレベル
- B2(中上級): 一般的な形容詞ですが、文脈やニュアンスをうまく使い分ける必要があり、中上級レベルの学習者向けといえます。
2. 語構成と詳細な意味
語構成
- dim は短く、接頭語や接尾語がついていない語源形そのものです。
派生語・類縁語
- dimly (副詞): 薄暗く、ぼんやりと
- dimness (名詞): 薄暗さ、曖昧さ
よく使われるコロケーション(共起表現)や関連フレーズ(10個)
- dim light: 薄暗い光
- dimly lit room: 薄暗い照明の部屋
- dim view of the future: 将来を暗い見通しで見る
- dim memory: ぼんやりした記憶
- grow dim (lights): (明かりが)だんだん暗くなる
- in the dim light: 薄暗い光の中で
- dim awareness: かすかな意識
- dim outline: ぼんやりした輪郭
- dim hope: かすかな希望
- dim prospects: 前途多難、暗い見通し
3. 語源とニュアンス
語源
- 古英語の “dim” に由来し、当時から “not bright or distinct” の意味含みがありました。歴史的にも明るさが足りない、はっきりしないという感覚を表現してきた単語になります。
ニュアンスと使用時の注意点
- 「薄暗い」「かすかな」「ぼんやりした」というややネガティブな印象を与えます。
- 光の強さだけでなく、期待や見通しの明るさが低いときに「dim」を使うと、悲観的またははっきりしないイメージを伝えられます。
- 口語・文章どちらでも使われますが、ビジネスメールやフォーマルな文書では多用しないかもしれません。日常的な会話や文学的表現でよく見られます。
4. 文法的な特徴と構文
- 形容詞: 修飾する名詞の前で用いる
- 例: “a dim hallway” → (薄暗い廊下)
- 例: “a dim hallway” → (薄暗い廊下)
- 動詞: 「暗くする」という意味で、他動詞的・自動詞的に使える
- 他動詞例: “Please dim the screen.” (スクリーンを暗くしてください)
- 自動詞例: “The lights began to dim.” (照明が暗くなり始めた)
- 他動詞例: “Please dim the screen.” (スクリーンを暗くしてください)
- イディオム: 特に決まったイディオムは少ないですが、「dim-witted (頭の回転が遅い)」など、ネガティブな意味で用いられる複合形容詞があります。
- 形容詞としての “dim” は可算・不可算の区別はありません。主に照明や空間、物理的な明るさ、あるいは比喩的に記憶や見通しを修飾します。
5. 実例と例文
日常会話 (3例)
- “Could you turn on a lamp? It’s pretty dim in here.”
- 「ランプをつけてくれない? ここ、少し薄暗いんだ。」
- “My memory of that trip is a bit dim now.”
- 「あの旅行の記憶は、もう少しぼんやりしてきたよ。」
- “The restaurant had a nice, dim ambiance.”
- 「そのレストランはいい感じの薄暗い雰囲気だった。」
ビジネス (3例)
- “The projector’s image is too dim to read the presentation slides.”
- 「プロジェクターの映像が暗すぎて、プレゼン資料が読みにくいです。」
- “His outlook on the market growth seems rather dim.”
- 「彼の市場成長に対する見通しは、かなり暗いようです。」
- “Please dim the screen a little so the contrast is clearer for the audience.”
- 「聴衆のためにコントラストがはっきりするよう、スクリーンを少し暗くしてください。」
学術的/フォーマル (3例)
- “The data presents a dim prospect for immediate profit in the current quarter.”
- 「現四半期における即時利益の見通しは、データ上では暗いと言えます。」
- “Under dim laboratory lighting, the specimens were examined carefully.”
- 「実験室の薄暗い照明の下で、その標本は綿密に調べられた。」
- “Researchers reported a dim signal detection in the distant galaxy.”
- 「研究者たちは、遠方の銀河からのかすかな信号を検出したと報告した。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語 (Synonyms)
- faint (かすかな)
- “faint” は感覚的に弱い、はっきりしないという点で似ていますが、音や匂いなどにも使いやすい言葉です。
- “faint” は感覚的に弱い、はっきりしないという点で似ていますが、音や匂いなどにも使いやすい言葉です。
- vague (あいまいな)
- “vague” は特にイメージや考え、記憶がはっきりしないときに強く使われます。
- “vague” は特にイメージや考え、記憶がはっきりしないときに強く使われます。
- obscure (よくわからない、はっきりしない)
- よりフォーマルで、理解しにくい・目立たないという文脈で使われます。
- よりフォーマルで、理解しにくい・目立たないという文脈で使われます。
- dull (鈍い、暗い)
- 光だけでなく、人や物事が面白みに欠ける、退屈などの意味が強い点で異なります。
- 光だけでなく、人や物事が面白みに欠ける、退屈などの意味が強い点で異なります。
反意語 (Antonyms)
- bright (明るい)
- clear (はっきりした)
- vivid (鮮明な)
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /dɪm/
- アメリカ英語 (AE) / イギリス英語 (BE) ともに、同じ /dɪm/ で発音され、短い “i” の音になります。
- アクセント(強勢)は特になく、短い単語なので「ディム」と軽く1音節で発音します。
- よくある間違いとしては、「ディーム」とのばしてしまう発音をするケースがあるので注意しましょう。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペリングミス: 「dimm」と余計な “m” をつけてしまう、または「dem」と書いてしまうミスがあります。
- 同音異義語との混同: 特に “dim” と同音の英単語は少ないですが、中国料理の “dim sum” (飲茶) を連想してしまう学習者もいるかもしれません。発音・意味ともに異なります。
- 試験対策: TOEIC や英検などで出題される場合、「かすかな兆候」「曖昧な印象」を表す文脈で紛らわしい選択肢として登場する可能性があります。しっかり意味を覚えておきましょう。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- 覚え方の工夫: 「di(m)」と「dark(暗い)」を連想させて、イメージしながら覚えるとよいでしょう。
- ストーリーで覚える: 「停電して部屋が暗く(dim)なったため、ろうそくをつけた」というシチュエーションをイメージすると、暗い・ぼんやりとしたイメージが頭に残りやすいです。
以上が 形容詞「dim」 の詳細解説です。暗さやぼんやりしたニュアンスを的確に伝えたいときに活用してみてください。
意味のイメージ
意味(1)
薄暗い,ほの暗い
意味(2)
(考え・記憶などが)はっきりしない,ぼんやりした
意味(3)
(色などが)くすんだ,光沢のない
意味(4)
批判的な,悲観的な
意味(5)
《話》(人が)ばかな,愚かな
意味(6)
(目が)かすんだ
意味(7)
はっきり見えない(聞こえない,理解できない)