元となった辞書の項目
dear
解説
1. 基本情報と概要
単語: dear
品詞: 名詞(この解説では名詞用法を中心に扱います)
意味(英語): a beloved person; someone you care about emotionally.
意味(日本語): 愛しい人、大切な人、親愛なる人。
「dear」は、親しい相手や大切な人を呼びかけたり指したりするのに使われます。「私の大切な人」「愛しい人」というニュアンスになります。口語や親密な場面で、とてもカジュアルに使われることが多い表現です。
- 活用形: 通常、名詞形としては複数形で “dears” となる場合もありますが、やや古風または限られた用例(英語圏ではほとんど聞かない)が多いです。呼びかけの場合は “Dear” のままで使われます。
他の品詞:
- 形容詞: “dear” (高価な、いとしい、親愛なる)
- 副詞: “dearly” (深く、心から)
- 感嘆詞: “Oh dear!” (あらまあ、困った) などの用法もあります。
- 形容詞: “dear” (高価な、いとしい、親愛なる)
CEFRレベルの目安: B1(中級)
- A1: 超初心者
- A2: 初級
- B1: 中級 ← “dear” は日常会話でよく使われる語ではあるものの、呼びかけのニュアンス理解などが必要なため中級程度
- B2: 中上級
- C1: 上級
- C2: 最上級
- A1: 超初心者
2. 語構成と詳細な意味
“dear” は接頭語や接尾語がついた形ではなく、語幹そのものが “dear” として存在しています。もともとは「高価な」「価値のある」から「愛しい、大切な」という意味合いへと広がっていきました。
関連語・派生語
- dearly (副詞): 心から、いとしく
- dearness (名詞): 親愛、敬愛;または高価さを意味することも
よく使われるコロケーション(名詞用法を含む、関連表現)
- My dear → (私の大切な人)
- Hello, dear → (やあ、愛しい人)
- Come here, dear → (こっちにおいで、親愛なる人)
- Yes, dear → (はい、あなた)
- Dear one → (愛しい人)
- You are so dear to me. → (あなたは私にとってとても大切な存在です)
- My dear friend → (私の親愛なる友人)
- Oh dear! → (おや、まあ) ※感嘆詞として
- Dear heart → (愛おしい心・人)
- Dearest love → (最愛の人)
3. 語源とニュアンス
- 語源: 古英語 “dēore” (大切な、価値のある、愛しい) に由来しており、そこから中世英語を経て現代の “dear” に至りました。
- 歴史的な使われ方: 「高価な」「貴重な」意味がもともとあり、そこから派生して「大切な人」「敬愛する人」というニュアンスになりました。
- 使用時の注意点(ニュアンス):
- 呼びかけで使うときは親密さや優しさを表すため、家族や恋人など親しい間柄に向けられます。
- 文章(手紙)冒頭で “Dear Mr. Smith,” のように使われる場合は、よりフォーマルまたは丁寧な呼びかけになります(ただし、この場合は名詞というよりは敬称に近い使い方です)。
- “dear” をほかの単語と組み合わせると、やや古風・詩的に響く場合もあります(“my dear companion” など)。
- 呼びかけで使うときは親密さや優しさを表すため、家族や恋人など親しい間柄に向けられます。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算・不可算:
- 名詞として “dear” は可算扱いですが、呼びかけの場合は単数形 “Dear” をそのまま用いるのがふつうです。複数形 “dears” はあまり一般的ではありません。
- 名詞として “dear” は可算扱いですが、呼びかけの場合は単数形 “Dear” をそのまま用いるのがふつうです。複数形 “dears” はあまり一般的ではありません。
- 用例:
- 呼びかけ(親密・カジュアル):“Dear, could you pass the salt?”
- 呼びかけ(フォーマル・書面):“Dear Sir or Madam,”
- 呼びかけ(親密・カジュアル):“Dear, could you pass the salt?”
- イディオム:
- “for dear life” →(命がけで)
- “hold on for dear life” →(必死にしがみつく)
- “for dear life” →(命がけで)
これらは名詞というよりは慣用表現ですが、「重要なもの・大切なもの」といったニュアンスに由来しています。
5. 実例と例文
ここでは、名詞としての “dear” を中心に、さまざまな文脈での例文を提示します。
日常会話(カジュアル)
- “Hey, dear, how was your day?”
- 「ねえ、大切な人、今日どうだった?」
- 「ねえ、大切な人、今日どうだった?」
- “Thank you for the gift, dear. It’s wonderful!”
- 「プレゼントをありがとう、愛しい人。すごく素敵だよ!」
- 「プレゼントをありがとう、愛しい人。すごく素敵だよ!」
- “Come on, dear, let’s go home.”
- 「おいで、愛しい人、家に帰ろう。」
ビジネス(ややフォーマル)
- “Dear colleagues, please note the new company policy.”
- 「親愛なる同僚の皆さん、新しい会社の方針をご確認ください。」
- (※手紙やメール冒頭の書き出しとして使う場合も多いです)
- 「親愛なる同僚の皆さん、新しい会社の方針をご確認ください。」
- “Dear Sir, I would like to inquire about the product details.”
- 「拝啓、ご担当者様。商品の詳細についてお問い合わせいたします。」
- 「拝啓、ご担当者様。商品の詳細についてお問い合わせいたします。」
- “Thank you so much for your help, dear team members.”
- 「助けてくれて本当にありがとう、親愛なるチームメンバーのみなさん。」
学術的・フォーマル
- “Dear Professor Smith, I am writing to request feedback on my paper.”
- 「スミス教授、拝啓。私の論文に対するご意見を伺いたく、ご連絡差し上げます。」
- 「スミス教授、拝啓。私の論文に対するご意見を伺いたく、ご連絡差し上げます。」
- “It was an honor to receive such guidance from you, dear mentors.”
- 「ご指導をいただけて光栄でした、尊敬するメンターの皆さん。」
- 「ご指導をいただけて光栄でした、尊敬するメンターの皆さん。」
- “Dear participants, please submit your abstracts by March 1st.”
- 「参加者の皆様、3月1日までにアブストラクトをご提出ください。」
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- darling (ダーリン)
- 日本語訳: 「最愛の人」「愛しい人」
- “dear” よりも恋人や家族など、さらに親密なニュアンスが強調される場合に多用。
- 日本語訳: 「最愛の人」「愛しい人」
- sweetheart (スイートハート)
- 日本語訳: 「恋人」「愛しい人」
- ロマンティックな相手に対してもよく使われる。
- 日本語訳: 「恋人」「愛しい人」
- beloved (ビラヴド / ビラーブド)
- 日本語訳: 「最愛の人」「愛しい存在」
- “dear” よりフォーマル、書き言葉や文学的な表現に近い。
- 日本語訳: 「最愛の人」「愛しい存在」
反意語
- 名詞の呼びかけ表現として明確な反意語はありません。ただし、「嫌いな人」「苦手な人」を指すような語との対比で「dear」が「愛しい人」というポジティブ表現である点を強調できます。
7. 発音とアクセントの特徴
発音記号 (IPA):
- アメリカ英語: /dɪər/ → 実際には [dɪr] のようにrを強く発音する(アメリカ英語)
- イギリス英語: /dɪə/ → 末尾の“r”が弱く、[dɪə(ɹ)] のように聞こえる(イギリス英語)
- アメリカ英語: /dɪər/ → 実際には [dɪr] のようにrを強く発音する(アメリカ英語)
アクセント:
- 音節が1つであるため特にアクセントの移動はありません。
- 音節が1つであるため特にアクセントの移動はありません。
よくある発音ミス:
- “deer” (シカ) と混同して /dɪr/ と発音することがありますが、上記の通り「シカ(deer)」と “dear” はスペルが違うだけで、アメリカ英語だとほぼ同音に近いです。意味の違いに注意が必要です。
- “deer” (シカ) と混同して /dɪr/ と発音することがありますが、上記の通り「シカ(deer)」と “dear” はスペルが違うだけで、アメリカ英語だとほぼ同音に近いです。意味の違いに注意が必要です。
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス: 「deer(シカ)」と混同しやすいので注意。
- 同音異義語との混同: アメリカ英語では “dear” と “deer” が同音になるため、文脈で判断が必要です。
- 試験対策(TOEIC・英検など):
- 手紙やEメール冒頭の “Dear Sir/Madam” といった書き出しの定型表現でよく出題される。
- “Oh dear!” などの感嘆詞的表現も、リスニングで文脈をつかむ問題として出ることがあります。
- 手紙やEメール冒頭の “Dear Sir/Madam” といった書き出しの定型表現でよく出題される。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- “dear” を覚えるコツ:
- 「ディア(Dear)=大切なもの」という感覚をイメージする。
- 「シカ(deer)と同音」という点に気をつけつつ、「親愛なる(dear)ほうが ‘a’ が入っている」と覚えると区別しやすい。
- 「ディア(Dear)=大切なもの」という感覚をイメージする。
- 関連ストーリー:
- 昔は “dear” が「高価な」という意味で使われていた→「価値のあるもの=大切な人」という発想につなげれば覚えやすい。
- 昔は “dear” が「高価な」という意味で使われていた→「価値のあるもの=大切な人」という発想につなげれば覚えやすい。
以上が名詞としての “dear” の詳細解説です。親しい人を呼ぶときにとても温かいニュアンスが出る言葉なので、英語で感情を伝えるときにぜひ使ってみてください。
意味のイメージ