元となった辞書の項目
collocation
解説
1. 基本情報と概要
- 単語: collocation
- 品詞: 名詞 (noun)
- CEFR レベルの目安: B2(中上級)
- この単語は言語学分野で特によく使われる専門用語の一つです。日常会話には頻出しませんが、英語学習や言語研究ではよく登場します。
英語での意味: A combination of words that frequently occur together in a language.
日本語での意味: 言語の中でよく一緒に使われる語の組み合わせ(連語、慣用的な言い回し)。統語上も意味上も自然な一まとまりとして使われる表現を指します。
「ある単語とよく一緒に使われる組み合わせ」というニュアンスがあります。たとえば “make a decision” や “heavy rain” など、それぞれの単語が相性よくセットで用いられることを指します。学習者にとっては、単語単独ではなく、このような型で覚えると自然な英語に近づく助けになります。
派生語や活用
- collocation (名詞): [複数形] collocations
- collocate (動詞): [三人称単数] collocates, [過去形] collocated, [現在分詞] collocating
- collocational (形容詞): collocational usage(連語的な使用)など
2. 語構成と詳細な意味
- 接頭語 (co-): 「一緒に」「共に」
- 語幹 (loc) / locare: ラテン語で「置く」という意味
- 接尾語 (-tion): 「動作や状態」を表す名詞化
“collocation” は「共に置く」というニュアンスが語源に含まれています。言語学的には、単語同士が一緒に置かれやすい・よく並ぶことを指します。
関連表現・派生語
- collocate (動詞): 「共起する」
- collocational (形容詞): 「連語に関する」
よく使われるコロケーション(共起表現)例(10個)
- make a decision(決定を下す)
- take responsibility(責任を取る)
- heavy rain(激しい雨)
- strong coffee(濃いコーヒー)
- fast food(ファストフード)
- commit a crime(罪を犯す)
- do homework(宿題をする)
- deeply regret(深く後悔する)
- highly recommend(強く勧める)
- make progress(進歩する)
3. 語源とニュアンス
- 語源: ラテン語の “collocare” (co- + locare) に由来し、“co” は「共に」、 “locare” は「置く」という意味です。その後、フランス語を経由して英語に入ったため、フランス語の綴りに影響を受けつつ “collocation” という形になりました。
- 歴史的用法: 主に言語学・文法学の分野で「単語がどのように並ぶか」を表すために使われてきました。
- ニュアンス: 文章の中で自然に使われる組み合わせを指し、形式ばらずに使う場合も多いですが、言語学や語学学習の文脈では少し専門的・アカデミックな響きがあります。
- 使用シーン: 英語学習書や語学教師、言語学研究などの場面で特によく登場します。日常的な会話ではあまり使わず、どちらかというと言語学的にややフォーマル・専門的な用語です。
4. 文法的な特徴と構文
- 可算名詞 (countable noun): “a collocation” / “two collocations” のように数えられます。
- 主に専門的な文脈で使用: 文章や研究発表などのフォーマルな場面で多用します。
イディオムや構文
- collocation dictionary: 連語辞典
- collocation analysis: コロケーション分析
- typical collocation: 典型的な連語
5. 実例と例文
日常会話での例文
- “I often struggle with English collocations.”
- (英語の連語に苦労しがちなんだ。)
- (英語の連語に苦労しがちなんだ。)
- “Learning collocations can help you sound more natural.”
- (連語を学ぶと、より自然に聞こえるようになるよ。)
- (連語を学ぶと、より自然に聞こえるようになるよ。)
- “What’s the collocation for ‘take a break’ or ‘have a break’?”
- (“take a break” と “have a break” はどちらが自然な連語かな?)
ビジネスでの例文
- “We need to focus on the correct collocations in our marketing materials.”
- (私たちのマーケティング資料では正しい連語を使うことに注力する必要があります。)
- (私たちのマーケティング資料では正しい連語を使うことに注力する必要があります。)
- “A consistent use of collocations will maintain a professional tone in our documents.”
- (連語を一貫して使うことが、文書のプロフェッショナルな調子を保つ助けになります。)
- (連語を一貫して使うことが、文書のプロフェッショナルな調子を保つ助けになります。)
- “He’s preparing a collocation guide for our new recruits.”
- (彼は新入社員向けに連語ガイドを作っています。)
学術的な文脈の例文
- “The study examines the frequency of lexical collocations in native speaker corpora.”
- (その研究は、母語話者のコーパスにおける語彙的コロケーションの頻度を調査している。)
- (その研究は、母語話者のコーパスにおける語彙的コロケーションの頻度を調査している。)
- “Collocation plays a crucial role in second language acquisition.”
- (コロケーションは第二言語習得において重要な役割を果たしている。)
- (コロケーションは第二言語習得において重要な役割を果たしている。)
- “His thesis explores how collocations affect reading comprehension.”
- (彼の論文は、コロケーションが読解力にどのような影響を及ぼすかを調査している。)
6. 類義語・反意語と比較
類義語
- phrase(フレーズ): 「フレーズ、言い回し」。より広い範囲の“短いまとまりの語句”を指し、必ずしも頻出でない組み合わせも含む。
- expression(表現): 「表現」。言語における意味のまとまりを広く指すが、必ずしも自然な単語の結び付きに限定されない。
- fixed expression(定型表現): 「慣用表現」。多くの場合、言葉が完全に固定されているものを指し、イディオム寄りの表現。
反意語
厳密な反意語はありませんが、文脈上「孤立した単語(isolated word)」などで対比されることがあります。
7. 発音とアクセントの特徴
- 発音記号 (IPA): /ˌkɒl.əˈkeɪ.ʃən/(イギリス英語), /ˌkɑː.ləˈkeɪ.ʃən/(アメリカ英語)
- アクセント: “co-llo-ca-tion” の “ca” の部分に強勢があります。
- よくある発音の間違い:
- 最初の “co” を強く発音してしまう
- “-tion” を “-shun” のように弱く発音することを忘れる
- 最初の “co” を強く発音してしまう
8. 学習上の注意点・よくある間違い
- スペルミス:
- “collocation” の “double l (ll)” や “single c (c)” などを混同しやすい
- “collocation” の “double l (ll)” や “single c (c)” などを混同しやすい
- 同音異義語との混同: 特にありませんが、“location” とか “allocation” など似たスペルに注意が必要
- 試験対策:
- TOEIC や英検などでは直接“collocation”という単語が出題されることはあまり多くありませんが、設問の解説で “collocation” という用語を使用する場合があります。
- ライティングやスピーキング試験では、適切な連語を使えるかどうかが重要です。
- TOEIC や英検などでは直接“collocation”という単語が出題されることはあまり多くありませんが、設問の解説で “collocation” という用語を使用する場合があります。
9. 記憶に残るヒントやイメージ
- イメージ: “co” + “location” で「一緒(co)に置かれている場所(location)」 → 単語同士が一つのまとまりになっているイメージを持つと覚えやすいです。
- 勉強テクニック:
- 頻出のコロケーションリストやコロケーション辞典を使う。
- 例文ごとに覚える。
- 「コロケーション(連語)」=「英語の言い回しセット」として意識すると覚えやすくなります。
- 頻出のコロケーションリストやコロケーション辞典を使う。
以上が collocation の詳細な解説です。英語らしい言い回しを身につけるには、単語の意味だけでなく、相性の良い単語同士をまとめて学習することが非常に効果的です。ぜひ参考にしてみてください。
意味のイメージ
意味(1)
〈C〉〈U〉配置,配列
意味(2)
〈U〉語の配置,連語法;〈C〉連語(ある語の他の語との結びつき方)